とある二人のお話(第二章)
第二章
自分の寮に、新しく日本人が来るらしい。
留学期間も折り返しを過ぎた風花のところに、3月のある日そんな連絡が飛び込んできた。部屋で一人黙々と勉強していた風花は、驚きと喜びで思わず手を叩いた。
風花はとある東京の大学の学部3年生だ。
交換留学でイギリスに来て、マンチェスター大学で言語学の勉強を続けていた。
学業成績は教授陣から学科一と太鼓判を押されるほど優秀だったが、人付き合いは苦手な方。
寮では唯一の日本人ということもあり上手く馴染めていなかった。
だからこそ今回新