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対人支援のヒント

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仕事や学びの場で得た対人支援のヒント
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記事一覧

想像力を豊かに~やさしい世界へ~

想像力を豊かに~やさしい世界へ~

ひとつ前の記事に、エレベータのエピソードを書きました。
https://note.com/haru_mikako/n/nbbb42e857cc9

「失語症の家族が、エレベータに乗っている時、『3階押してください』という言葉に反応できなかった」というエピソードです。

相手の方はどう思っただろうか?
(この時は、一緒にいた自分が手を伸ばしてボタンを押した。)

逆の立場だったらどうだろう?
自分が

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元には戻らないけど、今できることで補って~高次脳機能障害~

元には戻らないけど、今できることで補って~高次脳機能障害~

気がかりの多い1週間でした。noteお休み。
そんな時もありますね。

「高次脳機能障害」について、覚え書きです。

高次脳機能とは・・・人ならではの高度な脳の働きをさします。
例えば、記憶をする・計画をたてる・注意をはらう・感情をコントロールする・言葉を話すなどです。

病気(脳血管疾患・心筋梗塞等による低酸素脳症・脳腫瘍 等)や、ケガ(事故などによる脳挫傷)によって、脳が何らかのダメージを受け

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人生の羅針盤となる言葉に出合えるかも

人生の羅針盤となる言葉に出合えるかも

図書館で目に留まった『もう一度読む 山川哲学 ことばと用語』

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
はじめに

 生きるということは、人生と言う海原に一人で乗り出すようなものである。快晴に恵まれ順風満帆の時もあれば、嵐の中で荒波に揺られ、航路を見失って暗礁に乗り上げることもある。

 だからこそ、どのような時にも、自分が向かうべき航路を明確に指し示す人生の羅針盤(コンパス)が必要である。

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若年がん患者さんに支援制度@さいたま市

若年がん患者さんに支援制度@さいたま市

「慣れた自宅で、日常生活を最期まで 若年がん患者にさいたま市が支援制度、訪問介護の補助金など交付へ」
https://www.saitama-np.co.jp/news/2021/02/11/11.html

小児慢性特定疾病医療給付制度は20歳未満
介護保険制度は40歳から

20歳以上40歳未満は制度のはざまにありました。
介護用ベッドひとつ借りることができない。

昨年、友人が30代前半でが

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よってたかって心をかける

よってたかって心をかける

2/4放送 ドラマ『にじいろカルテ』第3話 認知症の妻

若くして認知症を患う雪乃さん

朔先生が「この村の人たちはすごいよ」という言葉のとおり、彼女を支える幼馴染の友人たちをはじめとした村の人たち、そして、ご主人。

雪乃さんの「私は誰なんでしょう」という不安を、よってたかって、解消していく。そして、居場所をつくる。(ドラマ中にあった悩み事を雪乃さんに話すことも、相手に居場所をつくることにつなが

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気づかってくれる人がいることは、生きる力につながる

気づかってくれる人がいることは、生きる力につながる

気づかってくれる(ケアしてくれる)人がいることは、生きる力につながる。
今日、そう感じる出来事があった。

そもそも「ケア」ってなんだろう?
「ケア」には、大きく分けて2つの観点がある。

1つ目は「手をかける」という観点。例えば「世話する」「面倒をみる」
2つ目は「心をかける」という観点。例えば「気づかう」「配慮する」

私は、ケアマネジャーの仕事をしているのだけど、その内容は「手をかける」ケア

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自分の気持ちも相手の気持ちも肯定的にとらえる~聴く技術~

自分の気持ちも相手の気持ちも肯定的にとらえる~聴く技術~

人は、自分に遠い話しは客観的に聞くことができるが、自分と関係する身近なことは、冷静に聞くことができない。
『プロカウンセラーの聞く技術』創元社より

聞いている途中で、ついつい「でもね・・・」と、自分の意見を言いたくなってしまうこともある。また、「でもね・・・」口にしなくても、心の中でそんな気持ちを持ってしまうこともある。

そんな気持ちが相手に伝わってしまうと、それ以上、話しを続けていただけなく

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ゆだねる~どうにもならない時には〜

ゆだねる~どうにもならない時には〜

今日、思わぬいいことがやってきた。

「どうにかしよう」と力を込めてがんばっても、
どうにもならない時にはどうにもならない。

引いて待つこと。
信じること。
それで上手くいくこともあると体感した。

「運を天にまかせる」

自分の力がどうにも及ばない時には、
相手や見えない何かにその答えをゆだねる。

それでいいんだなあと。

肩の力を抜いて待ってみよう。

ネガティブ・ケイパビリティ~今こそ必要な底力~

ネガティブ・ケイパビリティ~今こそ必要な底力~

折り合いつかないことを、破綻しないでどれだけ抱え込めるか。

容易に答えの出ない事態に耐えうる能力のことを「ネガティブ・ケイパビリティ」というそう。

・-・-・-・-・-・
以下、精神科医でもある帚木蓬生さんの著書『ネガティブ・ケイパビリティ・答えの出ない事態に耐える力』より

「私たちにとって、わけの分からないことや、手の下しようがない状況は、 不快であり早々に解答を捻り出すか、幕をおろしたく

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大切にしていることを引き出す問いかけの言葉

大切にしていることを引き出す問いかけの言葉

ご自宅で生活するご高齢の方とその家族の支援をしています。

定期訪問の中で、ニーズを把握するために、
「困っていることはありますか?」
と、問いかけることが、習慣的になっていたのですが、

「楽しいことはありますか?」
と、問いかけてみたら、想像を超えた素敵な答えが返ってきました。

体調も万全でないし、コロナで行動に制限もあるし、「楽しいこと」はないのでは?というのは、こちらの勝手な思い込み。

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知ることは生きやすさにつながる

知ることは生きやすさにつながる

ここ数年、帰宅すると、とにかく疲れて、
夕食だけとって、その後、休んでしまう・・・という日が多かった。

残業多いわけでない。
体力消耗しているわけでもない。
日々、エネルギー不足を感じる。
はて・・・?

そんな中、お正月休みに『HSPとうつ自己肯定感を取り戻す方法』高田明和著 を読んで、ヒントをもらった。

おそらく、「気疲れ」だ。

以前から、人ゴミや満員電車が苦手。
様々な人工的な香りの漂

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2021年の指針~1年後の自分に向けて~

2021年の指針~1年後の自分に向けて~

お正月。
外出自粛 Stay home の3が日。

「価値観リスト」から、2021年の指針を選択。
「価値観リスト」と、検索すると、あちこちに掲載されている。どれを使っても、複数使ってもいいので、しっくりする言葉を探す。

自分にとって何が大事か、ピンとこなかったら、今まで体験した出来事の中で一番心が喜んだ出来事を思い返した上で、価値観リストを眺める。もしくは、大好きな映画や本を思い返してもいい

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映画『長いお別れ』

2019年製作/127分
監督:中野量太/出演:蒼井優・竹内結子・松原智恵子・山崎努

やさしい気持ちをくれた作品。

「見たいな」と気にかけていたのだけど、日々の仕事にごく近い作品なので、日常に追われている中では、鑑賞することをなんとなく避けていた。冬休みに入って、気持ちにゆとりができて鑑賞。

アルツハイマー型認知症の家族を看る10年の家族の時間を描く作品。
原作者 中島京子さんが、父親を介護

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映画『コーヒーが冷めないうちに』

2018年製作/116分
出演:有村架純・伊藤健太郎・林遣都・石田ゆり子・薬師丸ひろ子

「たったコーヒー一杯分の時間でも、心は変わる」
希望を見せてくれる、心が前を向く、光を感じる作品

「本屋大賞2017」にノミネートされた川口俊和さんの同名小説が原作

過去は変えられなくても、未来は変えられる
その未来を変えるのは、「心」だ
「心」が動けば行動が変わる
行動が未来を創る

作中の薬師丸ひろ子

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