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【詩】連鎖

手足についた鎖
動かない身体
安心しきった
この状態

アルコールは入ってない
胸が締め付けられることもない

浮いた魂はぼんやりして
色もわからない


元の木阿弥


なんのために


鎖を切って走って逃げて
連れ戻されるわけでもなく
自分で戻る


もう戻りたくないところに
なぜ


鎖につながれて


薄く笑って
なるべくしてなった
これでいい


思うがままにされて
逃げてもまた
それを望む
そこに安息を見て溺れる


間違いだとしても
常識などない


裸電球が揺れる
風もないのに
揺れるはずの心は
こんなところで
留まったまま



窒息寸前で思い出したように
呼吸をする


魂が何かを忘れようとしている
忘れてはいけないものを
消し去ろうとしている


脳が目覚めるまで
思い切り頭を振って
魂が目覚める様に



逃げるんだ


逃げるんだ


戻ってはいけない







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