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【詩】風薫る

蝶々が薫風のなか
花咲く絨毯の上を
優雅に舞う


あの人が私の姿を
見つけて追いかける


花の匂いが私を抱く


蝶々は私が歩く後ろを追いかける



しゃがんで四つ葉のクローバーを
目を凝らして探す
一つ見つけて私のため
二つ見つけてあなたのため


いつも座る日の当たる
リビングの椅子は
陽の光だけが当たっている


今日はお休み
いなくなったわけではなく
不在にしているだけ


窓を開けて気持ちのいい風を
部屋の中に迎い入れる


ビスケットは二枚
紅茶は一杯だけに


今日はあなたは不在だから


この頃あなたの好きな本を読んでいます
たくさん残した本を


あなたは私に文章を書きなさいと
いいました
そんなことは出来るはずもないと
何度も何度も


あなたの残した本を読んでいると
不思議と何かを書きなくなるのです
書いてはみても
読み返すと恥ずかしいものばかり

それでも思うのです



始めるからにはあきらめるな

始めたら悔やむな



あなたがいつも言っていた言葉を抱いて

今日もペンをとっています




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