harotana

Jリーグ・サンフレッチェ広島の、熱心ではないけれどどうにも離れられない、いちファンのn…

harotana

Jリーグ・サンフレッチェ広島の、熱心ではないけれどどうにも離れられない、いちファンのnoteです。 Twitter : @harotana

最近の記事

閉門してるのは想定外(vs東京ヴェルディ)

 バスを降りると、味の素スタジアムの東中門、天文台通り沿いにある門が開いていなかった。マジっすか。  味の素スタジアムへは、武蔵境駅からバスをつかうことにしている。メジャーな最寄り駅・飛田給駅よりもわが家からのアクセス的に具合がいいのだ。  その日、ルヴァンカップ東京ヴェルディ戦の当日も、いつもとおんなじ感覚でバスに乗り、萩の原住宅前というバス停で降りた。すると、ゲームまえだというのに人っ子ひとりいやしない。イヤな予感がした。見ると、道路向こうにある東中門が堅く閉ざされて

    • いくらでも待つよ(vs京都サンガ)

       野津田岳人さんの京都サンガ戦は前半45分で終わった。じつは去年の京都サンガ戦も前半45分だけの出場だった岳人さん。でも去年の45分とことしの45分では、おもむきがだいぶ違っていた。  去年は、パワーが足りていないとマルコスさんにかえられた。前半チームは攻めていたし、岳人さんも悪くなかった。だから、ご本人的にはどうかはわからないけれど、くやしい評価、受け入れがたい交代だった。  でも今回はポジティブな45分だった。タイムラインでも「なんで岳人がかえられるんだ」とポストがけ

      • 肉離れと向き合いながら

         全速でダッシュすることができなくなって、そろそろ2か月が経つ。といってもふつうに暮らしていて、全力で走りたくなるタイミングなんてそんなにない。せいぜい電車に遅れそうなとき、駅前の横断歩道のゲージの少なくなった青信号に突進するくらい。日々の生活にはなんの支障もない。それでも、ぼくですら太ももの裏がずきんとうずくたび、思い切り地面を蹴れないことがどうにも惜しくなる。ならば茶島雄介さんはどうだったんだろう。どんなふうに怪我と向き合っていたのだろうか。おんなじ時期に似たような怪我を

        • 心機一転、新14番

           3月末、唐突な初夏をおもわせるような、いいお天気の日。ふと鼻先をお線香の香りがかすめた。お寺の敷地の脇を歩いていたときだった。まっしろな日差しをうけてザラザラ光るブロック塀そのむこうで、お墓に手を合わせているひとがいたようだった。「冬場いけなかったし、せっかくのお天気だからお墓参りにでも」ということだったのだろうか。  人間にかぎらず、あたたかくなるとなにかと活動的になるもの。数日まえは、ぬかるんだ空き地の水たまりの上を、アゲハチョウが2匹ひらひら飛んでいるのを見かけた。

        閉門してるのは想定外(vs東京ヴェルディ)

          なんでこんなことに(vsFC町田ゼルビア)

           なんでこんなことに……。  FC町田ゼルビア戦、目を光らすコールリーダーさんのすぐ近くで、必死に声を張りあげながら、ぼくは内心首をかしげていた。なんでぼくはこんなところでチャント歌ってんだ?  ホントは今回の町田行き、やめるつもりだった。先週から右のもも裏を痛め、しばらくまともに歩けなかった。多少マシにはなったけど痛いは痛い。しかも4月3日の天気は雨だと。なぁにが悲しくて、足ひきずりながらスタジアムにまでいって雨にうたれにゃならんのだ。当日をむかえて午前中くらいまでは、

          なんでこんなことに(vsFC町田ゼルビア)

          インフラ

           仕事を終えて帰ると、家の前の道路が工事関係者と工事車両でごったがえしていた。工事現場に立てられた看板には「地震につよい水道管に交換しています」。アスファルトがはがされ、下の土が一直線に掘り返されていた。そういえば家の冷蔵庫に「水道管工事のお知らせ」の紙が貼ってあった。  警備員さんの誘導にしたがい、せばまった道をすりぬけ、マンションまでたどりつく。入り口のまえには、ツナギを着た強面の職人さんたちが休憩していた。ぼくはなんとはなしに「ごくろうさまです」声をかけて会釈した。す

          インフラ

          苦手(vsヴィッセル神戸)

           以前このようなnoteを書いたからかなんなのか、先日、六花亭のマルセイバターサンドをいただいた。  記事にも書いたが、ぼくはレーズンがキライだ。できれば関わりたくない。とはいえ、ひとからいただいてしまった以上"食べない"もない。ついでに長年、マルセイ"ユ"バターサンドだと覚え違いしていたといううしろめたさもある(ダイレクトメッセージでそっと指摘してくださったかたのおかげで発覚。サンフレッチェのことスキなひとに悪いひとはいない)。記事も「きらいなものも1回は試してみよう」と

          苦手(vsヴィッセル神戸)

          夢心地(vsサガン鳥栖)

           効き過ぎの花粉症の薬でも飲んだみたいに、目もとがぼわん……とした。目ん玉も、まぶたも、目のクマができるところも、なんだかずるずるとゆっくりすべりおちていくような。  先週のサガン鳥栖戦、ぼくは舟をこぎながら観ていた。  昼過ぎまでの用事を終えて、それがあまりいい心持ちのする用事ではなかったものだから、がっかりしながらの観戦だった。そこに寝付きがわるかったのもかさなって、たぶん意識が起きていることを拒否したんだとおもう。「早く夢の世界へ行かせておくれ」。抱っこを全力でいや

          夢心地(vsサガン鳥栖)

          罵声はなりきりサンチェとともに(vsFC東京)

          「ふざけんなてめぇ何度目だこのやろう!」 「いつまで抗議してやがんだてめえ」 「レフェリー、カード持ってきてねえのか!」  妙に通る罵声があたりをつらぬいた。まぁなんて野蛮なこと、やだやだ。3月2日、クソ寒い味の素スタジアムでのFC東京戦、ビジター席のはしっこで、冷えた手をさすりながらぼくは顔をしかめた。  試合まえの花火の特効であたり一面白煙におおわれていた。往年のセリエAをおもわせる物々しさを帯びてゲームははじまった。でもだからってなにも観客までセリエA、ウルトラス仕

          罵声はなりきりサンチェとともに(vsFC東京)

          黒縁眼鏡と黒いジャージ

           みんなのピンチを、あわてずさわがず、しれ〜っと解決。林卓人さんはそういうキーパーだ。よく通る声で味方を統率しつつ、シュートやクロスがとんできたらなに食わぬ顔して止めちゃう。それもボールにとびつくというより、ボールにひきよせられるみたいに腕をのばして止めるから、必死感がない。そこがたまらなくかっこいい。  でも引退会見のときの卓人さんは、勝手が違った。ゴールキーパーとしてのそのかっこよさが、すっかり鳴りを潜めてしまっていた。  会見のとき、卓人さんは眼鏡をかけていた。それ

          黒縁眼鏡と黒いジャージ

          マルセイバターサンド

           レーズンがキライだ。去年の秋ごろの『ぶらサンチェ』、茶島さんがラムレーズンの入ったアイスクリームを食べてたのですら気に入らない。それくらいキライ。  あの、ぐにぅ、っていうブキミな食感。突拍子のない角度からちょっかいかけてくる酸味ともいいきれない酸味。黒くぶつぶつとしたきたならしい見た目。レーズンほどの異物感を発揮する食材には、いままでお目にかかったことがない。比類なき異端。だというのに、なぜかみんな、安易にお菓子やパンにまぜこんでしまう。だれがはじめたのかは知らないけれ

          マルセイバターサンド

          それでも大弥さんはウチの子です

           柴崎晃誠さんの引退を切り口に、今シーズンでもふりかえってみるか、などとおもいたってはみたものの、すぐにやめた。晃誠さんの話をすると、2018年の右サイドの"造り"の美しさをおもいだす。ぼくはその造りの復活をながいことのぞんでいた。そしてそのリヴァイバル・プロジェクトは、大スキな茶島雄介さんによってなされるものだとおもっていた。だから目をそらした。茶島さんにいろんなものを押し付けようとしている自分のブスさを直視できなかった。  だからこのたび契約更新してくれた松本大弥さんの

          それでも大弥さんはウチの子です

          かわらないおじさんたち(vsガンバ大阪)

           おじさんたちが、びっくりするほどかわってなくて、わらってしまった。  ことしのホーム最終戦であるところのガンバ大阪戦。エディオンスタジアムでおこなわれる最後のゲーム、そしてなによりぼくと同い年の林卓人さんの引退が発表された直後。神聖なゲームである。もすこしおごそかに観にゃあバチがあたるぞ、ともおもったが、ぼくはついふきだしてしまった。だってイメージそのまんまだったんだもの、ぜんぜんゲームに出てなかったおじさんたちが。  スタメンの青山敏弘さん。競り合い直前、相手をひっぱ

          かわらないおじさんたち(vsガンバ大阪)

          12日で36歳になるらしいけれど、まだまだがんばってくださいね

           もう先々週のお話になるのか。味の素スタジアムから帰ってすぐ、DAZNをつけてFC東京戦を見返した。すぐといっても、シャワーあびたり着替えたり、カラのペットボトルのラベルはいだり、つかった汗拭きシートを捨てたりもしたから、正確にはすぐではない。だけど心もちとしてはすぐだった。単純に勝ったから、1秒でも早く観なおしたかった。  ヘッドフォンを装着し、PCで、大音量にしてウキウキで見逃し再生。すると前半8分「ムツキィ!」という怒声がイヤーパッドのなかにひびいた。おーおー集音マイ

          12日で36歳になるらしいけれど、まだまだがんばってくださいね

          ぼくの足は、あんなにあがらない

           われわれ運動音痴にとって、柔軟性ってやつは鬼門だ。学生時代、前屈で地面に手がつくことはななかったし、背中で手を組むこともできなかった。おもわず悲鳴があがるレベル。開脚? なにそれおいしいの。  だからだろうか。サッカーなどという複雑怪奇な競技のなかで、しなやかにからだをあやつる選手を見ると、無条件に心をもってかれる。  山﨑大地さんは、ぼくの心をうばいさった選手のひとり。ホントにしなやか。身のこなしにこわばったところなんて、なにひとつ見つからない。じつに上手にからだをつ

          ぼくの足は、あんなにあがらない

          冷静だった8分間(vs名古屋グランパス)

          「マコが前?」  とコーチに確認するところからはじまった、松本泰志さんの名古屋グランパス戦。89分に加藤陸次樹さんと交代、追加タイム+7分で記録上は8分間の出場となった。  入ってきたとき、すこし心配だった。「大丈夫かな」って。泰志さんはこれまで、途中投入でだいぶ苦労していたみたいだったから。でも、この日の彼にそんな心配はいらなかった。  まずはたてつづけに2回、相手のボールホルダーに激しくくらいつき、連続でタッチラインからおいだしてみせる。内田篤人さんが、日本人選手の

          冷静だった8分間(vs名古屋グランパス)