ポケカ=部活?

はじめに

息子がチームで活動するようになって、

「ポケカってもはや部活やん」

と思うようになりました。

  • 普段は仲間と練習する

  • 休日は練習試合(ジムバ、自主大会等)に出場する

  • 年何回か公式の地方大会(シティリーグ)があるのでそこに向けて練習する

  • その上に全国大会(CL、JSE)があり多くの人の目標になる

  • さらにその上に世界大会(WCS)がある

カッコ書き除けば完全に部活ですよね。

さらにもちろん個人でやっているジュニア、シニアもいますが、うちの息子含め多くの子供たちが、

  • 大会などに親が同行し物理的、金銭的サポートを行う

  • チームによっては合宿などを行ったりする

そこで気になったのがポケカの規模、って部活でいうとどのくらいなのか、ということです。

ということで調べてみました。

競技者数について

まず、ポケカの競技者数ですが、これは公式のプレイヤーズクラブから調べました。

うちの息子が所属しているカテゴリでは1ページ20人が144ページありました。

計算すると3,000人弱、シニアは基本中学生と高校生なので、中学生の人数はざっくりと半分にしてしまい1,500人ぐらい、と想定できます。

この中にはもちろん本気の人と登録だけしている人もいるでしょうが、部活も本気の人から幽霊部員までいろいろいるのでこれは問題ないと考えています。

(話がそれますが、先日の愛知CLにはシニアは1,000人ぐらい参加していました。つまり前述の本気の人から幽霊部員まで含めての3,000人の3人に1人がわざわざ全国から愛知までやってくるってヤバくね、と思いました)

話を戻して、この1,500人という競技者数が中学の部活としてどのくらいの規模なのか、ということです。

各部活の競技者数

中体連のページにちょうどいいデータがあったのでそちらを参照しました。

ポケカも個人競技なので、個人競技系のものに注目すると、

陸上競技:199,969名(男子121,549名、女子78,420名)
水泳競技:34,879名(男子22,428名、女子12,451名)
体操競技:4,115名(男子1,377名、女子2,738名)
新体操:3,202名(男子248名、女子2,954名)
ソフトテニス:278,800名(男子127,971名、女子150,829名)
卓球:220,288名(男子136,032名、女子84,256名)
バドミントン:132,512名(男子55,054名、女子77,458名)
柔道:23,131名(男子16,548名、女子6,583名)
剣道:68,026名(男子39,023名、女子29,003名)
相撲:655名(男子607名、女子48名)
スキー:1,918名(男子1,073名、女子845名)
スケート:467名(男子237名、女子230名)

参考競技
テニス:4,090名
なぎなた:696名
レスリング:140名
弓道:3,079名
空手:1,288名
フィギュア:22名
アーチェリー:766名

加盟校・加盟生徒数調査集計表(令和5年度)

さすがにソフトテニス、卓球、バドミントンなどに比べると競技者数は少ないですが、スキー、空手、弓道、アーチェリー等の競技とは同水準以上の競技者がいます。
体操は若干多いですが体操は種目別に分かれているので種目別で見れば同程度、もしくは少ない種目もあるでしょうし、陸上や水泳も種目に分かれているので種目によってはポケカより人数少ない競技もあるかも知れません。

そう考えると、CL優勝は

  • スキー全国大会優勝!

  • 空手全国大会優勝!

  • 弓道日本一!

  • 棒高跳び世界大会出場決定!

ぐらいのことを達成したのかも知れません。
今度この辺りのデータまとめて「内申書に書いてくれ」って中学校にプレゼンしに行こうかな。

なぜこんなこと考えたか

なんでこんなこと書こうかと思ったかというと、この1~2年息子がすごい経験していると思っているのですよね。

自分自身が小学校はサッカー部、中学校はテニス部で平日はほぼ毎日練習していて、休みの日は練習試合や大会、大会では遠征などもしていました。
その時の経験ってすごい貴重で小中学校の思い出ってほぼ部活のことだし、その時の仲間は今でも付き合いがあります。

付き合いは仲間だけでなくその親との交流もまた貴重な体験で、親以外の大人と深く接する機会ってなかなかないので、友達の親に教えてもらったこともたくさんあります。
先日私の親父が亡くなった時もその時関わった友達が大勢来てくれました。

このくらいの年代に何かに本気で仲間と一緒に打ち込むってすごい重要なことだと思っているのですが、これまで息子にそういう経験させてあげられなかったなー、と思っていました。

それが今は仲間と競い合いながら練習し、時にはトラブルも起こしながらも社会性を覚え、CLなど遠征に友達と一緒に行って生涯の思い出にもなるような体験をして、勝負ではうれし泣き、悔し泣きをするほど本気で戦い、本気で部活に取り組んだのと同じような経験をしていると思います。

親目線でさらにいいのは、部活は試合の付き添いとか基本的には親にとって退屈な時間なのですが、ポケカは自分も参加できるので親も退屈しないし子供と同レベルで勝負できるというのもいいところです。

e-sportsなどもそうだと思うのですが、こういうのの教育的価値ってもっと認められていいし、もっと公式も積極的に発信していっていいと思います。

競技としての公平性について

そういう風になると今以上に「公平性が」とか「地域格差が」などという人も増えそうに思いますが、部活動と比較しても十分今でも公平性高いのですよね。

例えばですが、今回参照したデータを見ると私のやっていたテニスは、私の地元の群馬県では13校しか登録されていません。私のやっていた時は9校でした。
(テニスってこんだけ市場規模大きいのにこの状況はほんとどうかと思います)

つまり団体戦で3回勝てば県優勝です、私も3年生の時団体戦で県優勝して関東大会に行きました。

東京などは300校以上あり、関東大会行くとそういうところ勝ち抜いてきたところと勝負になるわけで、当然ながら1回戦でボコボコにやられるわけですよ。
それでも「関東大会出場」ということには変わりはなく、それこそ内申書などにはそう書かれるわけです。

地域制など修正が難しいものはしょうがないにしても、直せる不公平は直すべきで、16人とか32人定員のジュニア、シニアのシティとか不公平以外の何物でもないので早くやめるべきか、せめて64人定員にすべきだと思っているのですが、トータルとしては他の競技と比較しても公平性は高いように思います。

主催団体が営利企業なので、市場の維持のためにも公平性を保つことを意識する傾向もあるかも知れません。

最後に

今のブームがいつまで続くかは分かりませんが、近所のカードショップの小学生大会に1年前は数人しか集まらなかったのが、最近では32人の定員オーバーするぐらい、子供の参加者も増えているのでしばらくはこの傾向は続くでしょう。

この場が、子どもたちが仲間と本気で挑戦する場所、また親世代と子世代をつなぐ場所となっていくことを願うのみです。


(余談)
そのうち、「ポケカ塾」とか「ポケカ個人指導」など営利目的で始める人表れそうだな、てかすでにいそう。
規模が大きくなれば市場が生まれ、そこにビジネスが発生するのは自然なことなので否定はしませんが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?