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サーナイトexの確率論

始めに

まもなくシティリーグも始まりますね、ということで今シーズンも使用者が多いと思われるサーナイトデッキについて確率計算をしてみました。

サーナイトデッキは最初のターンにいかにラルトスを並べられるかが肝、なのでラルトスが並べられる枚数の期待値を計算しました。

実際の試合の動きであれば、ミュウがいればミュウを始めに持ってきて、不思議なしっぽを使ってグッズを引きに行くという動きをすると思いますが、それをいきなり計算しに行くと複雑になりすぎるので、まずは手札とボール、VIPパスなどを使って、とにかくラルトスを並べに行くとどうなるか、という考えで計算しています。

ミュウを使ったり、かくしふだで引きにいくパターンは、その気力があり、実際に計算できそうなレベルであったら計算してみようと思います。

毎回計算をややこしくするこいつら

やってみて思いましたがやっぱり一人回しツールなどで100回ぐらい回してやる方が、上記のようなミュウを使った場合なども考慮できるので早いし正確です。
なのでこの計算はもの好きが趣味でやっているぐらいに見ていただければと。

しかし事故る確率、ラルトスが1体も出せない、1体しか出せない、という確率はパターンが決まっているのである程度正確に出せていると思うので、事故ったときにそれが運なのか、それとも期待値の範囲内なのかの参考にはできると思います。

それでは本編です。

前提条件

デッキにあるタネポケモン、グッズの枚数等はこのように仮定させていただいています。

タネポケモン

  • ラルトス:4枚

  • ミュウ:1枚

  • ザシアン:1枚

  • クレセリア:1枚

  • マナフィ:1枚

  • ゲッコウガ:1枚

合計9枚

ポケモンドロー系のグッズ

  • バトルVIPパス:4枚

  • レベルボール:3枚

  • 霧の水晶:2枚

  • ハイパーボール:3枚

合計12枚

これらのグッズは、種類によって持ってこれるラルトスの枚数が変わります、VIPパスであれば2枚引いてこれるし、ハイパーボールであればコスト2枚必要という制約があるので、引いてこれる期待値は1枚より少なくなると考えられます。

そのため、各グッズによりラルトスを引いてこられる枚数は以下のように仮定します。

  • レベルボール、霧の水晶:1体

  • バトルVIPパス:2体

  • ハイパーボール:0.5体

これと採用枚数を掛け合わせて平均を取ると、1枚のこれらのグッズで引いてこられるラルトスの期待値は約1.2体となるので、期待値計算にはこれを用いています。

初期手札で置ける枚数

まず、目的の計算とは直接関係ないですが、タネポケモンが9体の時に最初の7枚のうちにそのどれかがある確率です(マリガンを起こさない確率)。

これは毎度用いている余事象を使います。

参考
https://note.com/harigane_ippei/n/n6dfdf4172f9e

全部の引くパターンは60枚の中から7枚を引いてくるパターン

₆₀C₇=386,206,920・・・・①
(noteで下付き文字使えるんだ、初めて知った)

7枚の中にタネポケモンがいないパターンはタネポケモン以外の51枚から7枚を引いてくるパターン

₅₁C₇=115,775,100

なので7枚の中に1枚以上のタネポケモンがいるパターンは

₆₀C₇-₅₁C₇=270,431,820・・・・②

よってタネポケモンが置ける確率は
②÷①=70%
となります。

この②のタネポケモンがいるパターンのうち、ラルトスが何枚あるかを計算していきます。
計算方法としてはこのようにしていきます。

まず、引いてくるものをラルトスの4枚と、その他のカード56枚に分けます。

ラルトスを1枚引いてくるのであれば、ラルトスの4枚のところから1枚、その他の56枚のカードから6枚を引いてくる場合の数を計算します。

山を2つに分けてそのそれぞれから引いてくるパターンを掛け合わせる

実際の計算式は以下の通りです。

₄C₁×₅₆C₆=129,873,744

同様に、ラルトスを2枚引いてくるのであれば、ラルトスの4枚から2枚、その他の56枚のカードから5枚を引いてくる場合の数を計算します。

ラルトス2枚の場合

実際の計算は以下の通りです。

₄C₂×₅₆C₅=22,918,896

同様に3枚、4枚のパターンは
3枚
₄C₃×₅₆C₄=1,469,160
4枚
₄C₄×₅₆C₃=27,720

ラルトスを1枚も引いてこないパターンは、②からこれらを全て引いたパターンなので

270,431,820-129,873,744-22,918,896-1,469,160-27,720=116,142,300

となります。
これらをまとめると初めの手札7枚にラルトスの枚数の確率分布は

0枚:42.9%
1枚:48.0%
2枚:8.5%
3枚:0.54%
4枚:0.01%
期待値:0.67枚

ラルトスをいきなり4枚引いてきたあなた、1万回に1回の幸運を引いてきた人です、帰り道の事故に気を付けましょう。
逆にラルトスを1枚も引いてこないだけで「事故った」などと言っているあなた、ストレス耐性ないので他のデッキ使った方がいいです。

サイド落ちの影響について

ここまで読んで、「サイド落ちの影響は考慮しなくていいの?」と思った方もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、考慮しなくていい場合と考慮しなければならない場合、があります。

その基準は、厳密ではないのですが、サイドが置かれる前にした行動か、サイドが置かれた後にした行動かによって分かれます。

具体的には、初回の手札の引き方や、その後でも上から順に引いていく行動、いわゆる縦引きをしていった場合は考慮する必要がありません。理由は60枚のカードの中から完全にランダムで引かれるからです。

サイド落ちを考慮する必要がない場合
何がサイドにあるかわからない状態で順に引いてくる場合

考慮しなければならない場合は、今回の計算で言うならばグッズで引いてくる場合にサイド落ちの影響を考慮する必要があります。

サイド落ちを考慮しなければならない場合
サイドに何があるかわかっている状態でカードを探しにいく場合

サイド落ちがどう影響するかというと、今回の場合は「期待値がカンストする」という影響が発生します。

例えばですが、最初の手札にラルトスが1枚もいないが、VIPパスが2枚あった場合を考えます。
この場合、ラルトスを引いてこれる枚数は最大の4枚ですが、サイド落ちしていた場合は引いてくることができません。

このような場合にサイド落ちの影響を考える必要があります。

具体的にどのような計算をするかというと、サイド落ちしている枚数の「期待値」を計算します。

これは最初の手札に何枚ラルトスがあるかによって異なります。
計算方法は先ほどの手札の中にラルトスがあるかの計算方法と同様です。

まず、手札にラルトスが0枚だった場合です。
山に残っているラルトスは4枚、その他のカードは49枚で、この両者を分けます。

サイド落ちが0枚の場合は、ラルトスの山から0枚、その他のカードから6枚をサイドに置くパターンなので

₄C₀×₄₉C₆=13,983,816

同様に1枚サイド落ちのパターンはラルトスの山から1枚、その他のカードから5枚サイドに置くので

₄C₁×₄₉C₅=7,627,536

以下同様に2枚、3枚、4枚のパターンは
2枚:₄C₂×₄₉C₄=1,271,256
3枚:₄C₃×₄₉C₃=73,696
4枚:₄C₄×₄₉C₂=1,176

これらを全部のパターン₅₃C₆で割るとそれぞれの確率が出ます。

手札にラルトスが0枚のとき、ラルトスがサイド落ちしている確率は
0枚:60.1%
1枚:33.2%
2枚:5.5%
3枚:0.32%
4枚:0.01%
期待値:0.45枚

ということで、4割ぐらいの確率で1体以上サイド落ちしていて、場にラルトスを置ける期待値は4-0.45=3.55枚でカンストします。

同様にラルトスが最初の手札に1枚あった場合は、
残りのラルトスの3枚の山とその他の札50枚の山に分けて計算します。
計算式は以下(下付き文字使えるの分かったおかげで書くのがすごい楽になった)

0枚:₃C₀×₅₀C₆=15,890,700
1枚:₃C₁×₅₀C₅=6,356,280
2枚:₃C₂×₅₀C₄=690,900
3枚:₃C₃×₅₀C₃=19,600

確率を計算すると

0枚:69.2%
1枚:27.7%
2枚:3.0%
3枚:0.09%
期待値:0.34枚

ということで、場にラルトスを置ける期待値は4-0.34=3.66枚でカンストします。

同様に、手札に2枚あった場合はサイド落ち枚数のパターン数は
0枚:₂C₀×₅₁C₆=18,009,460
1枚:₂C₁×₅₁C₅=2,349,060
2枚:₂C₂×₅₁C₄=249,900

確率と期待値は
0枚:78.5%
1枚:20.5%
2枚:1.1%
期待値:0.23枚

なので場にラルトスを置ける期待値は4-0.23=3.77枚でカンストします。

手札に3枚あった場合は
0枚:₁C₀×₅₂C₆=20,358,520
1枚:₁C₁×₅₂C₅=2,598,960

確率と期待値は
0枚:88.7%
1枚:11.3%
期待値:0.11枚

なので4-0.11=3.89枚でカンストします。

手札に4枚あった場合は計算するまでもなく期待値は4です。

ボール系のグッズの枚数

次に、最初の手札のラルトスを除いた中に、ボール系のグッズの枚数が何枚あるかを計算します、前述の通り、1枚につき約1.2枚のラルトスを引いてこられるものとします。

これもやり方は一緒です、札をボール系の山とボール系とラルトスを除いた山に分けて、そこから引いてくる場合の数を計算します。

ただ、ラルトスが最初の手札に0枚の場合だけ考慮しなければならないめんどくさい条件があり、それは後述します。

まずは手札にラルトスが1枚あった場合です。

この場合、残りの6枚をボール系の12枚と、ラルトスとボール系を除いた44枚から引いてくる場合の数を計算します。

ボール系のカードが手札にある枚数が
0枚:₁₂C₀×₄₄C₆=7,059,052
1枚:₁₂C₁×₄₄C₅=13,032,096
2枚:₁₂C₂×₄₄C₄=8,959,566
3枚:₁₂C₃×₄₄C₃=2,913,680
4枚:₁₂C₄×₄₄C₂=468,270
5枚:₁₂C₅×₄₄C₁=34,848
6枚:₁₂C₆×₄₄C₀=924

それぞれの確率は次の通りです
0枚:21.7%
1枚:40.1%
2枚:27.6%
3枚:9.0%
4枚:1.4%
5枚:0.06%
6枚:0.002%

また、その枚数に応じて置けるラルトスの枚数はボール系の枚数に1.2をかけたものに、元々いたラルトスの枚数1枚を足した枚数になるので
0枚:0×1.2+1=1枚
1枚:1×1.2+1=2.2枚
2枚:2×1.2+1=3.4枚
3枚以上:4枚
となります。

しかし、ここで前述のサイド落ちの影響を考慮しなければならないので、期待値としては3.66枚でカンストします。そのため、それぞれのパターンでラルトスを置ける枚数は

0枚:1枚
1枚:2.2枚
2枚:3.4枚
3枚以上:3.66枚
となります。

これにそれぞれの発生確率を掛け合わせて期待値を取ると、

2.43枚

というのが手札にラルトスが1枚あった場合のラルトスを置ける期待値となります。

同様に、ラルトスが2枚手札にあった場合を計算すると
残り5枚をそれぞれの山から引いてくるパターンになるので、ボール系カードの枚数は

0枚:₁₂C₀×₄₄C₅=1,086,008
1枚:₁₂C₁×₄₄C₄=1,629,012
2枚:₁₂C₂×₄₄C₃=874,104
3枚:₁₂C₃×₄₄C₂=208,120
4枚:₁₂C₄×₄₄C₁=21,780
5枚:₁₂C₅×₄₄C₀=792

確率は
0枚:28.4%
1枚:42.7%
2枚:22.9%
3枚:5.5%
4枚:0.57%
5枚:0.02%
となります。

それぞれの枚数でのラルトスを場における枚数はカンスト枚数が3.77枚なので
0枚:2枚
1枚:3.2枚
2枚以上:3.77枚

となり、確率と掛け合わせると期待値は

3.03枚

となります。

考え方は同じなのでラルトスが3枚手札にあったばあいの計算は端折って期待値だけ書くと、

3.56枚

となりました。

4枚の場合は書くまでもなく期待値は4枚です。

問題の最初に手札にラルトスが1枚もいない場合なのですが、次のようなパターンを除外する必要があります。
ボール系の山12枚、ボールとラルトスを除いた44枚の山に分けてそれぞれから引いてくるパターンを考えるところは同じなのですが、44枚の山の方から引いてくるときにタネポケモンが1体もいないとゲームスタートができないので、それを除外する必要があります。

ラルトスが1枚以上手札にあるのであれば、必ずタネポケモンはいるので
ボール系の山からとそれ以外の山から手札の合計が7枚になるように引くパターンを考えれば良い
ラルトスが手札に0枚の場合、
このようなタネポケモンを引いてこないパターンを除外しなければならない

ここまで読んで、「最初に1枚ドローするから引いてくる枚数は7枚ではなく8枚でないのか?」と思った方も多いのではないかと思いますが、あえて7枚で計算していた理由は8枚にしてしまうとこの影響の計算がめんどくさくなりそうで、最初のドローの影響は後から考えた方がよさそうだと判断したためです。

なので計算方法としては、44枚の山から引いてくる方は余事象を用いて残りのタネポケモン5体を1枚も引いてこない(残りの39枚から全部引いてくる)パターンを引く必要があります。

実際の計算は以下の通りです
0枚:₁₂C₀×(₄₄C₇-₃₉C₇)=22,939,631
1枚:₁₂C₁×(₄₄C₆-₃₉C₆)=45,557,148
2枚:₁₂C₂×(₄₄C₅-₃₉C₅)=33,676,566
3枚:₁₂C₃×(₄₄C₄-₃₉C₄)=11,770,000
4枚:₁₂C₄×(₄₄C₃-₃₉C₃)=2,031,975
5枚:₁₂C₅×(₄₄C₂-₃₉C₂)=162,360
6枚:₁₂C₆×(₄₄C₁-₃₉C₁)=4,620

確率は以下の通りです
0枚:19.8%
1枚:39.2%
2枚:29.0%
3枚:10.1%
4枚:1.75%
5枚:0.14%
6枚:0.004%

あとの計算は同じなので省略して、手札にラルトスが0枚だった場合、場にラルトスを置ける期待値は

1.60枚

となります。

手札にラルトスが0枚である確率は42.9%、その中でボール系も1枚もない確率は19.8%、さらに最初の1枚ドローでそのどちらも引けない確率は
1-16/53=69.8%
なので、先行1ターン目にラルトスが全く出せないという大事故が発生する確率はそれらを全部掛け合わせた

5.9%

となります。先攻後攻の割合がイーブンだとすると発生確率は半分の約3%で、30回ぐらいやっていればそういうことも1回ぐらいは起こる、という確率になります。

話が逸れましたが、まとめると初回の手札でラルトスを置ける枚数の期待値は、手札にあるラルトスの枚数ごとに

0枚:1.60
1枚:2.43
2枚:3.03
3枚:3.56
4枚:4

となり、それぞれの事象の発生確率をかけてトータルの期待値を求めると

2.13枚

となりました。

初手ドローの影響

次に、初手ドローによりどれだけ期待値が上がるかを計算します。これはパターンは多いですが考え方としては簡単なのでシンプルに計算できます。

例えば最初の手札にラルトス0枚、ボール系0枚の場合は最初のドローでの当たり札はラルトス4枚とボール系12枚の合計16枚、当たりを引く確率は

16/53=30.2%

です。
それにラルトスであれば×1、ボール系であれば×1.2という期待値を調整すると期待値は0.35ぐらい増加します。

同様に、最初の手札にラルトス1枚、ボール系1枚あった場合は最初のドローでのあたり札はラルトス3枚と、ボール系11枚の合計14枚になるので、当たり札を引く確率は

14/53=26.4%

期待値としては0.31ぐらい増加します。

期待値がカンストしている場合は計算する必要はなく、これは縦引きなのでサイド落ちの影響は考慮する必要がありません。

そんな感じで全パターン計算していくと、結果としては

2.13→2.40

に増加しました。

ミュウとかゲッコウガとか

冒頭に書いたように今回は不思議なしっぽとかかくしふだを使った場合とか、ボールででラルトスでなくミュウを持ってきて、不思議なしっぽを使いに行くといったパターンを考慮していません。
なので完全なカンになってしまうのですが、期待値は0.1~0.3ぐらい上がる気がしています。

後攻の場合

後攻の場合は、これに加えてサポートが使える、という条件が加わります。このパターンをちゃんと計算するのは煩雑すぎるので、ここからはフェルミ推定を行っていきます。

フェルミ推定とは、一言でいうと「ざっくりと計算する」ということです。よくある例としてはピアノの調律師は何人いるか、とかが有名な例です。

個人的にここまでのような確率計算の知識は必要ないと思いますが、プレイヤーとしてこのフェルミ推定はできるようになっておいた方がいいと思っています。

色んな局面において、どちらの選択をするか、どのカードを切るかなどといったことは基本的には「勘」の世界になると思いますが、その勘の根拠にこういったフェルミ推定の考え方があるとその精度が高まると思います。

同時に、デッキの構築をする際にもそのカードを採用することによりどんな利益があるか、逆にその代わりに抜くカードによりどんな損失があるか、そういったことを考えるのにこういった考え方は役に立ちます。

あくまで「推定」なので正解はないのですが、後攻の場合についてこんな感じに考えました。

まず、サポートカードで、手札をドローできるカードはこのように入っているとします

  • ナンジャモ:4枚

  • 博士の研究:1枚

  • 作業員:1枚

それぞれ引ける枚数は6枚、7枚、3枚と違いますが、別々に考えるのは面倒なので、ざっくりと

  • 6枚のサポートが入っていて

  • サポートを使うと6枚追加で引ける

としてしまいます。

次に、計算は省略しますが、最初の7枚の手札(タネ除く)+1枚のドローの中にその6枚のサポートのいずれかが入っている確率は余事象を用いて

約60%

と計算できます。

次に、今回の当たり札はラルトス4枚とボール系12枚の合計16枚です。
60枚のうち16枚なので約27%です。
単純に考えると、最初の手札の7枚のうち、2枚ぐらいはあたり札が入っている計算になります。
つまり、山札に残っているあたり札は14枚ぐらいで、サポートで引いてくる追加の6枚の中に、14枚あるあたり札のうち何枚ぐらい入っているか、という計算になります。

ここからは前と同じように残っている52枚のカードを当たりの14枚とはずれの38枚に分けて、それぞれの引いてくる枚数の確率を計算します。
ここも計算は省略しますが、期待値としては1.15ぐらい増加しました。
しかし、全体のうち30%ぐらいはサポート使う前から出す枚数がカンストしているので期待値も3割引きぐらいにして0.8ぐらい増えるとします。

先行の場合の期待値が2.4なので、後攻の場合の期待値はだいたい

3.2

ぐらいになります。

これにミュウとかゲッコウガの増分と、マナフィとかクレセリアとかを優先して出す減少分を考慮しても、期待値として3枚は後攻の場合ラルトスを場に出せると考えられます。

事故る確率

先行でラルトスが1体も出せない大事故が発生する確率は

5.9%

と計算しました。

次にラルトスを1枚しか出せない「小事故」の確率を集計してみたところ19.2%でしたした。

合計すると25%で、自分で実際に回している感覚よりも高い印象があります。
これはやはりミュウとゲッコウガの影響を考慮していないからでしょう。

この2枚のカード、置ける期待値を上げる、という意味では大きな影響はないと思いますが、「事故を避ける」という意味では影響が大きいように思えました。
この部分だけ切り取ってさらに計算してみてもいいかも知れません。

この影響をざっくり割り引いて、ラルトスが1枚以下しか置けない事故が発生する確率を

  • 先行の場合:20%

  • 後攻の場合:10%

  • 平均:15%

とします。

15%で発生する事故が、何回発生してしまうかという確率分布を

  • シティリーグ予選6戦

  • チャンピョンズリーグDay1、9戦

それぞれで計算してみると

6戦の場合

0回:₆C₀×(15%)⁰×(85%)⁶=37.7%
1回:₆C₁×(15%)¹×(85%)⁵=39.9%
2回:₆C₂×(15%)²×(85%)⁴=17.6%
3回:₆C₃×(15%)³×(85%)³=4.15%
4回:₆C₄×(15%)⁴×(85%)²=0.55%
5回:₆C₅×(15%)⁵×(85%)¹=0.04%
6回:₆C₆×(15%)⁶×(85%)⁰=0.001%
期待値:0.90回

9戦の場合
0回:₉C₀×(15%)⁰×(85%)⁹=23.2%
1回:₉C₁×(15%)¹×(85%)⁸=36.8%
2回:₉C₂×(15%)²×(85%)⁷=26.0%
3回:₉C₃×(15%)³×(85%)⁶=10.7%
4回:₉C₄×(15%)⁴×(85%)⁵=2.83%
5回:₉C₅×(15%)⁵×(85%)⁴=0.50%
6回:₉C₆×(15%)⁶×(85%)³=0.06%
7回:₉C₇×(15%)⁷×(85%)²=0.004%
8回:₉C₈×(15%)⁸×(85%)¹=0.0002%
9回:₉C₉×(15%)⁹×(85%)⁰=0.000004%
期待値:1.35回

常々、強い人は負けを事故で片づけないこと、また事故は長丁場の大会では発生するものと考えて、事故らない試合をいかに落とさない、事故ったとしてもそこから挽回するプランを複数持っていると思っています。

そのためにも自分のデッキがどのくらいの確率で事故るのか、という感覚を持っておくのは重要だと思っています。

まとめ

ここまでの計算をざっくりまとめると

  • 先行の場合、期待値として2~3枚はラルトスを置ける

  • 後攻の場合、期待値としては3枚はラルトスを置ける

  • 1枚も置けない大事故は5%ぐらいで発生する(先行の場合)

  • 1枚しか置けない小事故も20%ぐらいは発生する(先行の場合)

計算してみると改めてこのデッキが安定感もあり、強い動きもできやすいいいデッキに見えます。

個人的にですが、今の環境こんなイメージを持っています。

サーナイトはデッキパワーの期待値は高いがロスギラと比較すると安定感は若干低く、下ブレる確率が高い。
ロスギラはとにかく安定感が高く期待値も高いが収束しやすく上ブレたデッキに押し切られる場合がある。
パオジアンとかリザードンとかは上ブレたときのパワーは強いがブレ幅が大きく期待値も低い。

こういう上ブレ、下ブレの分布の検証できたら面白そうですね。

何度も言いますが、こんな計算するより一人回しツールで実際にやって検証する方が早いし精度も高いです。
前やりましたが100回ぐらいならあまり時間かからずできます、100回だと統計的に怪しい可能性はありますが100回を10人でやって1,000回データ集めれば確からしい結果ということができると思います。


シティリーグも今の環境で使うならサーナイトで出ようかなー、と思っていたのですが未来、古代が出た後に出ることになったのでもうちょっと悩みます。

それでは、出場される方の健闘をお祈りします。

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