《絵本レビュー》ここは
毎日の日課である朝のお散歩の中で、いつも公園の池にいるカルガモが5羽しかいない日が続きました。
1羽が消息を絶ち、それが何日も続きましたが今朝数えてみると6羽そろってるじゃないですかっ(しれっと、池でエサを探してましたよっ、なんだよっ、心配させてからにっ!)
日課というものは、変化があると不安になるのは何故でしょうね。カルガモ が1羽いなくなっただけで、楽しい日課じゃなくなりましたので。
お散歩という日課は、わたしにとって人生そのものであり、生きがいでもあり、健康的な運動でもあります。
今日はこの様に、いろんな視点が在る絵本【ここは】のレビューをしたいと思います。
〔作〕最果タヒ
〔文〕及川賢治
〔初版〕2020年6月
〔発行所〕河出書房新社
《ストーリーについて》
ここは、おかあさんのひざの上です。
ひざにのっている男の子は、いろんな視点で自分が在る位置を考えます。
それは今、公園の近くでもあるし、星の表面でもあるし、お母さんの心臓の音の真ん中でもあります。
その全てが、今ココなんです。
思慮深い男の子が、お母さんのひざの上で感じた様々な視点が深イイ物語です。
《10コの視点》
【表表紙・裏表紙】
表表紙/裏表紙に、男の子がお母さんの膝の上に乗ってる様が描かれている。
【見返し】
晴れた朝の様な、水色用紙。
【題字の文字】
ゴシック体で、オリジナルで書体をつくっているのか、〝こ〟の上の部分が少し反っていて、ココにこだわりを感じる。
【絵】
世界観は、シンプルな微笑ましいお母さんのひざの上に座る男の子の絵から、宇宙の絵まで壮大に広がるところが楽しい。男の子が想像しているページは目を閉じていて、かわいい。
【文】
詩的な文体で、淡々といろんな視点から書かれている。その数なんと15視点!見開き1ページに1視点というのも読みやすい。
【構成】
おかあさんのひざの上にいる男の子
↓
ココから、いろんな視点で今男の子が在る位置を考え想像する
↓
途中雨が降って、お母さんの温もりを感じる中で更に視点を増やす
↓
自分のココが真ん中だと考える
【キャラクター】
・男の子
・お母さん
・町の住民
【舞台設定】
・家
・町
・宇宙
【イチオシ】
この男の子の視点の多さに脱帽。歳の頃合いは5.6歳くらいなんじゃないかなぁ〜。そうか見立て遊びができる歳頃かっ。
【ハッピーエンド】
ココが僕の真ん中だと、お母さんと目を合わせハッピーエンド。
《読み聞かせをしてみて》
『ココ ばっかりやん(7)』
『いろんな みかたが すごいなっておもったよ(9)』
『これはね マインドフルネスやないかっ(母)』
次女が、肉まんを食べながら『ここは肉まんの中です』と、この本を真似てふざけてました。わたしは読み聞かせをしながら、それも良いなって思って。
《おしまいの言葉》
わたくし、マウスピースを無くしまして、2回目につくってもらったマウスピースで歯の痛みが改善しないんですよ。(失った時に、人は大切さを知ります、1代目のマウスピースよ、どこへ行ったんだい)
もう本当、ゲッソリの中にいてその中にのまれるんです。
でも、顔のマッサージとかツボ押しとか、やれることを探すしかないじゃないですか。
まぁ視点を増やす努力ですよね。
そういう時って視点(選択肢)が多い方が安心することを、ココ数年経験しております。
こういうことを、この絵本を読んで自分の状況と重ねました。
あれか、明けない夜はないか…
小さく少しずつ頑張りますぞ!!
☆彡コボシ・シェイクスピアより
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