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《絵本レビュー》もうじきたべられる ぼく

『ママのスパゲッティーはおいしいからっ♪』と子供たちにリクエストされ昨日のお昼ごはんは、サーモンとほうれん草のパスタ(トマトだらけのピザも)にしました♪

次女がアトピー体質であるため、最近は栄養学を学び、出来るだけ安全な素材を選ぶようにしています。そして、新鮮かつ旬な食べ物に感動すらしています。(だって美味しい)

ということで今日は、食べ物から地球規模の問題まで考えさせられる絵本【もうじきたべられるぼく】のレビューをしたいと思います。

〔文〕はせがわゆうじ
〔絵〕はせがわゆうじ
〔初版〕2022年8月

TikTokの読み聞かせ動画が300万回再生


《ストーリーについて》


主人公は、もうじき食べられるウシ君。最後に一目だけお母さんに会いに行くことにしました。

色んな想いの中、無事にお母さんに会うことができるのか!?

心優しいウシ君の、ある一日。
命に訴えかける物語です。

《10コの好きなところ》


【表表紙・裏表紙】
表表紙には、ウシ君がお母さんに会いに行くため準備したものを身につけている絵。準備万端具合にグッとくる。
裏表紙は、牧場で仰向けになって何かを感じているような牛が描かれている。(太れ太れと言われて食べさせられた末路の様である)

【見返し】
オレンジと茶色を混ぜたような色の用紙が、牧場の土を彷彿させる。または、お母さんと合った時間帯の空の色かモクモク….

【題字の文字】
明朝体で、字間が詰めてある黒字。柔らかい印象の中にも繊細さを感じる。

【絵】
画材は、色鉛筆・クレヨン・ボールペンだそうだ。センシティブな命を題材にした物語、だけれどもというか、だからこそ、この柔らかいタッチが私たちに問いかける。体内時間軸でゆったりと読むことができる。

【文】
主人公視点で、最後まで表現されている。ウシ君が等身大の人間のようなタラレバを吐いたり、理想と現実に悲観し、母への愛が切なく書かれてある。

【構成】
食べられる前にお母さんに会いに行く→牧場からのお母さんの発見→帰り願う

【キャラクター】
優しい優しい主人公のウシ君。自分の運命に疑問を持ちながらも受容しているところ。お母さんが大好きで思いやりがある性格。

【舞台設定】
電車内・牧場

【しかけ】
死ぬ前に、あーしたかった・こーしたかったという気持ちの中で、出来ることを探す様が描かれている。幸せを五感で感じるページは、あえて文がない。

【ハッピーエンド】
結果的には、食べられる前にお母さんも息子(主人公のウシ君)に、一目合えたんじゃないかなと思うしかないハッピーエンドでした。

《読み聞かせをしてみて》


『かわいそうよ』
『にんげんは うしをたべすぎ!』
『でも ぎゅうどんは おいしいよね』
と言ってました。

私の感想としては、わたしも牛丼が好きなのでウシ君の想いを受取り、命に感謝して食べようと思いました。
いただきます・ごちそうさまの精神です。

《おしまいの言葉》


どの動物も食うか食われるかの弱肉強食&食物連鎖の中で生きている事をフト考えさせられました。

小学生の授業で習ったのは、そのピラミッドから外れているのが人間だという事でした。これが大人になった今もずっとずっと心に引っかかっています。(自然なのか不自然なのかもまだ解りません)納得ができません。

もし、人間もウシ君のように何者かに飼われて命の期限があるなら、何を想いますかね?

そして、地球規模で問題になっているフードロス(SDGsにも掲げてありますね)も人間の欲と比例して悪循環を生み出しているようにもみえます。

私が今出来る事は、必要な分だけ買う事です。それが巡り巡ってウシ君達の、命の期限をのばすことにもなるかもしれません。

モ〜マンタイな世界を祈って目指して!
では、またっ☆彡。


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