《絵本レビュー》じじつはじじつ、ほんとうのことだよ ちいさなかなしいじじつのおはなし
午前中、我が家を設計してもらった方が退職するということで挨拶に来られました。(ビックリしましたぞ)
渾身の模型をもらい、〝つくること〟の希望について話したり、なんだか大変な中で、家づくりしたことを語らいました。
この家づくりの経験は、失われることがない〝事実〟なんだと思いましてね…
まぁ今日はそんな〝事実〟に関する絵本【じじつはじじつ、ほんとうのことだよ】のレビューをしたいと思います。
〔文〕ジョナ・ウィンター
〔絵〕ピート・オズワルド
〔訳〕金平茂紀
〔初版〕2022年11月
《ストーリーについて》
昔あるところに1つの小さな悲しい〝じじつ〟がありました。
誰も事実の大切さを真面目に考えず、気にしません。ある日、偉そうな人たちがやってきて〝じじつ〟を大きな箱の中に投げ入れ鍵をかけて深い土の中に埋めてしまいました。
一体〝じじつ〟はどうなってしまうのでしょう?果たして事実が真実だと認められる日はくるのでしょうか?
事実を貫き、正面から見つめる強さを問いかけている社会的なメッセージにあふれた物語です。
《10コの視点》
【表表紙・裏表紙】
表表紙は、擬人化された〝じじつ〟が雨の中立ってる様が描かれ、裏表紙はいろんな〝じじつ〟の仲間が描かれている。カラフルで十人十色な小さな〝じじつ〟である。
【見返し】
真っ黒い用紙から顔を半分だしている〝じじつ〟社会の中での事実とはこんなもんなんだろう。
【題字の文字】
いろんな色とゴシック体、リズムのあるレイアウトでフォントの大きさにメッセージ性とインパクトを感じる。
【絵】
いろんな〝じじつ〟や〝うそ〟を擬人化してコミカルでポップに描かれている。ガチャガチャマシンみたいなのも登場して、子供達の好奇心も湧きやすいと想像する。
【文】
〝じじつ〟のどうしようもない正義感と、〝うそ〟の権力の強さを感じる。清いと汚いみたいなものなのかな。
【構成】
小さな〝じじつ〟有り→社会の中でも流され受け入れられず→偉い人から〝じじつ〟が閉じ込められる→勇敢な人たちに〝じじつ〟が助けられ社会に〝じじつ〟をばら撒く
【キャラクター】
じじつ・町の人・偉そうな人たち・じじつの仲間・勇敢な人たち
【舞台設定】
社会
【イチオシ】
真実を知りたい人たちが〝じじつ〟を世の中に出してあげたシーン。
【ハッピーエンド】
〝じじつ〟達が、皆んなで事実を大きく叫んでハッピーエンド。
《読み聞かせをしてみて》
『ほら じじつは じじつよね』
『じじつってね ほんとうのことなんだよ? しってる? ママ?』
『あーーー スッキリしたぁ』
と言ってました。
私の感想は、とってもわかりやすい絵だなって思いながら読み聞かせしました。だって、内容は社会派で濃かったんですものっ。
《おしまいの言葉》
本書の中で〝事実は事実、本当のこと〟と書かれてあるんですがね。
まずは、事実を受け入れて持ち続ける力が大事なんだと思いましてね。
自分の清い部分を汚されても持ち続ける力って、なかなか社会の中でモミクチャにされたら難しいですよね。(まいったもんだぁ〜)
でも、〝事実〟って奪うことなんてできないし、それが良くても悪くても事実は事実で真実なんですよね。
だから出来るだけ事実の中で、生き抜いていきたいと思ったんです。
嵐が来ようが槍が降ろうが、臆することなく堂々とっ。
自分の事実をお大事に。
エイエイオー!!!ではまたっ☆彡
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