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グリム童話Ⅲハーメルンの笛吹き男

ハーメルンの笛吹き男
ドイツ語原題 Rattenfänger von Hameln
場所 Hameln

このお話は、事実に基づいているらしい。
グリム童話は伝承であるから、はっきりとこの日に起きた出来事というのは、なかなか無いのではないか。
(私が知らないだけかもしれないが)

このお話は、このハーメルンの街で、1284年6月26日に実際に起きた事件だという。
子供が一斉に居なくなった。
誘拐なのか、児童労働のために連れ去られたのか、などなど、色々な論争があるらしい。

一つだけ言える事。
それは、本当に子供達が街からいなくなったこと。

街には、至る所にネズミのシンボルが隠されていて、まるでディズニーランドの隠れミッキーのよう。
道路の石の間にも、こんなネズミが!

橋の上にも、黄金のネズミ

街はこじんまりとしていて、一時間もあれば全て周ってしまえる程の大きさ。

「ネズミ捕り男の家」というレストランがあり、そこではネズミの尻尾という名物が食べられる(らしい) 。
食べる気満々でレストランに向かうも、何と臨時休業。
もちろん、ネズミの尻尾ではなく、豚肉を細く切って、ネズミの尻尾に似せているらしい。
食べたかったので、臨時休業はとても残念だった。


このレストランの隣の小道が、子供達が失踪したと言われる小道。
Bungelosenstrasse(舞楽禁止通り)と呼ばれていて、ここを通る時には、一切の音楽を奏でてはいけないという。
それにつられてか、観光スポットであるにも関わらず、みんな静かに観光。
子供達が失踪した事が、壁の一部に記されていた。

他にも、街中にはネズミ捕り男のモチーフがたくさん出没!

信号機までも!

街の中心に位置するマルクト教会には、ネズミ捕り男のステンドグラスがある。
昔の人は、この絵を見ながら子供たちに語り聞かせたのだろうかと、思いを馳せた。

もう一つ忘れられないのが、マルクト教会隣の、結婚式の家に設置してある仕掛け時計。
定時になると、子供達が時計の中から出てくる。
右から左へグルリと回るのだが、2週目は、先頭にネズミ捕り男の姿が、、、
このまま、子供達がいなくなるのだなと思うと、可愛らしい時計も人形も、悲しく見えてくる。

ハーメルンの笛吹き男のお話は、子供心にとても怖かった。
笛吹き男の衣装がカラフルで、楽しそうなのに、何故か怖かったのだ。
知らない人に付いていっちゃダメよ、と言われる前に、このグリム童話からすでに教わっていたのかもしれない。

蛇足だけれど、バチカンのスイス衛兵を見ると、どうしてもこのハーメルンの笛吹き男を思い出してしまう。
彼らは選ばれし優秀な人々だと分かっているのだけれど、どうしても怖い気持ちになってしまう。


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