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親子関係・親子の対話

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「親業」で得た経験をはじめ、親子関係や親子の対話について書いていきます。
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記事一覧

「私メッセージ」成功のコツは要求を言わないこと

 親業を学んで以来この5年間、子どもとのコミュニケーションは、「私メッセージ(Iメッセージ)」や「能動的な聞き方」を意識して行ってます。  ただ、学んだ後の時間が経つほど忘れていってしまうもの……先日久しぶりに振り返る機会があり、改めて意識して「私メッセージ」で話したら子どもとの会話に変化があったのでメモしておきます。 私メッセージって? 親と子は対等という前提でコミュニケーションをとる「親業」の中では、私メッセージは次の3点が大事と言われています。 ・相手の行動 ・私

子どもの「キライ」を大事にしたい

 下の子が4歳くらいから、「実はね、ぼく◯◯キライなの…」と話してくれることが増えてきました。  主に食べ物の話で、これまでは「そっか…でも食べて!」とあまり気に留めてなかったのですが、ふと「キライ」を言語化できるって大事なことかも?と思いまとめてみます。 「キライ」が言えることのメリット好きやキライがわかること  まず、自分の好みが分かるって実は大きなことなんじゃないかと思います。  好みって感覚的なものだし、個別性が高いので、小さな頃から自覚できるって実はすごいこと

母の日に、子どもから思わぬフィードバックをもらった話

 これまであまり「母の日」をやって来なかった我が家ですが、今年はなぜか上の子中心に母の日祭りな週末でした。  お手紙を上の子から3通、下の子から2通もらい、日曜は「母の日会」と題して2人で準備をしてくれたりと、とても嬉しかったです。  実は、3月頃まで珍しく非常に激務だった半年間だったので、子どもなりに感じるところがあったのかしら…と思いつつ、もらったお手紙(うち1通は表彰状!)を読むと…  この数年の、仕事・家事育児・複業活動の3足のワラジの私を実によく表している文面

子どもが自発的に旅行の荷物を準備してくれるようになるまで

 先日の連休、初めて「ほら!準備して!」という前に、気づけば小3・年長の子どもたちが自発的に旅行の準備をしてくれていて驚きました。  普段の生活では、学校・保育園の片付けや準備は、「早くー!これ終わったのー?」と声をかけないとなかなか終わらないふつうの子たちです。  ではなぜ旅行の準備は何も言わなくても自発的にできるようになっていたのか?を考えてみました。 ▶︎小さい頃から選ばせてた  3歳頃から、持ってく服の数を伝えて、自由に選んでもらってました。  小さいうちはたた

子どもと日々の「ミニ振り返り」を続けて2年経った変化

 子どもと寝室分けることになった小1・年少のタイミングから、毎晩寝る前に「ミニ振り返り」をしています。  ベッドに入って電気を常夜灯にしたあと、「今日はどんな1日だった〜?」と私が聞き、先に「ハイっ!」といった人から話す方式です。  はじめのうちは、「忘れたー」「わかんない」という日もありましたが、この2年ですっかりお話上手に変わってきました。  意識していたのは次のことです。 「忘れたー」など、話せないor話したくない時は無理には聞かない 「楽しかった」など一言の

家族で思い出を共有する「写真」の活用法

 皆さんは大量に撮ったお子さんの写真をどう活用してますか?  赤ちゃんの頃は、「ノハナ」のような毎月残せる系もいいな〜と思いながらもズボラな私には合わず断念。  また、最近だと「おもいでばこ」のようなスマホもデジカメもまとめやすい便利な機器もあるようですが、結局我が家は次の3パターンのやり方におさまりました。 我が家の活用法3パターン①日々の思い出はアレクサに  我が家はリビングにアレクサのEcho Showを置いて、日々の生活をサポートしてもらってます。時計がわりにも使

声かけ1つで変わる、子どもとのアート鑑賞

 4歳男子+小2女子と一緒にモネ展に行ったところ、想定外に楽しんでくれたので、鑑賞時に意識した声かけをまとめてみたいと思います。 これまでのアート鑑賞 私自身、アート・美術に詳しいわけではないですが、気になる展示があったら折角だから…と子どもも一緒に観に行くことが時々ありました。  でもいつもは、こっちはゆっくり観たいけど、子どもはあっという間に飽きて、「早くー」「まだー?」の連続、あっという間に終了!というケースばかり…  折角観るんだから、お互いに楽しく観れないかな?と

さみしい!が伝えやすくなる、我が家の「ぎゅーポイント」

 この1年ほど導入してよかった〜と思う、我が家の「ぎゅーポイント」制をご紹介します。 ぎゅーポイントとは? 「もっと、ぎゅーっとして甘えたい!」という時に、「今、ぎゅーポイント足りないよー」とか、「まだ今日は0ポイント……」、「あと10ポイントほしい!」みたいに、親子共に使っている言葉です。  実際にポイントが貯まるというよりは、基準自体は人それぞれでOKで、自分の気持ちを話しやすく&伝わりやすくするキーワードです。 ぎゅーポイントを始めたきっかけ 去年上の子が小1の時

小さな時から「子どもの選択」を尊重すること

 この夏、小2のママ同士で、夏休みの宿題の話から、「子どもの自主性はどうやって育つのか?」で盛り上がりました。  何が答えか最後までわからないのが子育て、とは思いますが、今日は私がこだわっている、「子ども自身に選択してもらうこと」についてまとめてみたいと思います。 我が家の「子どもの選択」場面 まだ言葉が話せない頃から、「この服とこの服、どっちにする?」と、なるべく服を自分で選んでもらえるようにということを意識していました。  慣れてきたら、選択式ではなく、自分で選んでもら

「お姉ちゃんが譲りなさい」以外の、子どもの対立を解決する対話アイデア

 子どもの頃「お姉ちゃんなんだから、我慢しなさい」「お姉ちゃんだから、譲ってあげなさい」と言われるのが、不平等な気がしてイヤでした。  それでもつい、「お姉ちゃんだから…」と言ってしまいたくなるような、兄弟喧嘩ってありますよね。  最近我が家では何かお互いに譲らない喧嘩が起きた時、「損する方が、ほかの良い利益を追加できる」方式で、2人で話し合ってもらうようにしています。  例えば先日は、【お父さんがいない日に、お母さんと子どもたち3人で寝られる!誰がお母さんの隣で寝るか

前向きになれる合言葉、「シカ」じゃなくて「ニモ」!

 最近我が家で流行らせようとしてる合言葉は、「シカ」じゃなくて「ニモ」だよ!です。  どういうことかというと……  やや繊細ちゃん気質で小さなことでもすごくマイナスに捉えて泣いたり怒ったりが多い上の子に、ポジティブなものの見方も知ってほしいなと思ってはじめました。  よく聞くコップの半分の水の話って知っていますか?コップに半分水が入っている時に「これしかない」と見るのか「こんなにある」と見るのか、というやつです。  【シカ】は、「これしかできなかった」「これしかもらえな

テストを対話のツールに使う ー子どものテスト、点数以外に着目するには?

 子どもが小学生になり、テストを持って帰ってくるようになりました。  最近、社会構成主義第一人者ガーゲンの「何のためのテスト?――評価で変わる学校と学び」という本を読んでることもあって、ただ点数をほめるのは良くないなあと強く思うように…。  そんな私がこの数ヶ月気をつけているのは、点数以外のことに着目して、テストを対話や振り返りのためのツールとして使うことです。  私が気をつけていることを簡単にまとめてみました。 点数以外の着目場所▶︎点数は良い時だけ言及  私自身は親か

進級・クラス替えでストレスフルな小2の子どもとの向き合い方

 4月は進級&クラス替えがあり、毎晩家で大荒れな小2の我が子。  明らかにいつも以上にイライラ、そして普段まったく問題ない会話や行為がすぐ地雷になり爆発!という日々が続いていました。  今日はそんな我が家の子どもとも向き合い方、リアルタイム進行中のものをまとめておきます。 子どもと向き合う毎日の心持ち無理しない  常にイライラしてる人がそばにいると疲弊しますよね…そして、こちらまでイライラしてしまったり…  頭では、「きっと毎日学校で頑張ってるから疲れてるんだよな」と思っ

お互いに、お互いが、よいカガミでありたい

 子どもから突然こんな手紙をもらいました。  読んだ瞬間涙目になったのはもちろんなんですが、これって「鏡」だなって思いました。  私、なるべく心がけつつも、全然優しくない時ばかりで、イライラしちゃうことも多いんです。  でも、「やさしいね」って言われると、自分のやさしさを再認識して意識するようになるし、こちらがやさしくしてると、向こうもやさしい雰囲気になったりする。  お互いに、やさしくなれると、それに呼応してお互いにやさしくなる「鏡」のような存在だなあと、言語化して