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エッセイ

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ノンフィクション、実録エピソードです。生きづらさ、自己肯定感、悩みが中心。
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記事一覧

人に振り回されない

人に振り回されない

 「脱・陰毛ヘア」を目指して予約をしていた明日の美容院を、キャンセルした。はい、せーの。

 はぁ~~~?

 昨日の記事であれだけ「金曜日に楽しみな予定がむふふ」とか「週末に母校の同窓会がドヤァ(私の定義では同窓会に行く奴はリア充である。よってドヤる)」とか騒いでおいて、何キャンセルしてんの? 決してお金が惜しくなったわけではない(ちょっとはあるけど)。時間がなくなったのだ。

 美容院でトリー

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陰毛な話で恐縮です

陰毛な話で恐縮です

 息子が8歳になった瞬間、私は鏡を見て「これ、陰毛じゃねえか……」と呟いていた。よくある落ちていた・付いていた系ではない。自分の髪の毛が、そのものだったのだ。

 昨日の痰の記事といい汚い話題ばかりで恐縮である。だって、ものすごく絶望したのだ。真夜中に夢小説をスマホで読み終えて、ふと目に入った鏡に「かがみよかがみ、答えちゃって。これは、陰毛? いえ、髪の毛です~」と、『Bling-Bang-Ban

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家の前に痰が吐かれるんだが……

家の前に痰が吐かれるんだが……

 家の前に痰が吐かれるようになってから、3ヶ月が過ぎた。

 そいつは朝に現れる。長男と夫が家を出る7時半には吐かれていない。保育園に長女と次女を連れて行く時間帯になると、必ず家の前に泡立った白いヤツが鎮座している。初めは1ヶ月おき、そして1週間おきになった。

 その度に、エントランスにいるマンションの管理人さんに掃除を依頼する。彼は愚痴を言うと必ず「僕が勤務してた前のマンションなんてね、他人の

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「集団で感じる孤独」との付き合い方

「集団で感じる孤独」との付き合い方

 飲み会で周りに座る同僚の顔を見る。みんな笑っている。上司のカスみたいなジョークにげらげら笑っている。「こいつらが嫌いだ」と思い、深い孤独を感じる。

 この種の絶望を感じたことがある人は多いと思う。学校では気の合う友人ができない。職場ではランチに誘われない。飲み会でも浮いてしまう。孤独というのは不思議なもので、誰かといる時ほど深く感じてしまう。そして集団の中の孤独ほど、辛いものはない。

 こん

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死ぬ気で好きなことに金を使え。死なないから。

死ぬ気で好きなことに金を使え。死なないから。

 レストランで一番安いものを注文してしまう。スーパーマーケットで気になる商品を見かけても値段を見て諦めてしまう。そんな、いつもお金がないあなたへ朗報だ。

 夫を石油王へチェンジしなくても、ウソの退職理由をでっち上げて転職しする必要もない。人によっては歯磨き以下の労力でできるかもしれない。私は8年間メガバンクで法人営業をして、お金持ちも、昔お金持ちだった人も、お金持ちでない人もたくさん見てきた。そ

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不倫小説の連載中に、抱えていた秘密

不倫小説の連載中に、抱えていた秘密

産後の女性はホルモンによって性欲が減る。しかし子どもが小学生くらいになると性欲が正常に戻る。みんなどう処理しているか不思議でたまらない。しかし女性同士で性の話はタブーだから、この謎は一向に解けない。男性が性欲を持つことは「男らしさ」の象徴して良しとされているけれど、女性は「いやらしい」とされているからだ。

先日、夫が高校の同級生との飲み会に参加していた。共通の知人がいて、新婚旅行でハワイに行った

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ベランダで一日を始めてみたら、いつもの朝が激変した

ベランダで一日を始めてみたら、いつもの朝が激変した

ワーキングマザーにとって最もHPが削られる時間帯は、平日の朝だ。

事件は母親が起きた瞬間から始まる。リビングではYouTubeを観ている娘や、隠れてゲームをやっていた息子が出現する。未就学児は「スカートじゃないと嫌だ(保育園ではNGだってば)」「牛乳が飲みたい(もれなく零す)」など、身勝手な要求のコンボを繰り出してくる。こちらは「始業時間あるいは会議の時間」というタイムアタックが、時限爆弾のよう

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妬みは幸せのチャンス「あの人の海外駐在を、なぜ素直に喜べないのか?」

妬みは幸せのチャンス「あの人の海外駐在を、なぜ素直に喜べないのか?」

Facebookを開くたびに、少し緊張する。「どうか嫌なものが目に飛び込んできませんように」と思いながら、いつも恐る恐る開いている。

「じゃあ、そもそも見なければいいじゃないか」と思うかもしれないが、友人と連絡を取るために必要なのだ。友人の中には数名、LINEを使っていないからFacebookのメッセンジャーだけでやり取りしている人がいる。その人から連絡が来そうな時はFacebookを開くのだが

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小学5年生からの夢は、まだ叶えられていないけれど

小学5年生からの夢は、まだ叶えられていないけれど

恥ずかしくて今まで誰にも言ってこなかったけれど、私は「なりたい自分」の姿がはっきりしている。小学5年生くらいの頃から、ぼんやりと輪郭はあったと思う。あの頃から日記を欠かさずつけていたり(「ウザい。ぜんぶ爆発すればいいのに」という一言で終わった日もあるが)、小説やエッセイを書いている。しかし、まだ実現できてない。それは「専業作家」だ。

小説を書いて、印税で生きていくという意味ではない。私の書いた文

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もう、入園準備は怖くない。 #メルカリで見つけたもの

もう、入園準備は怖くない。 #メルカリで見つけたもの

保育園に入園すると、そいつはやってくる。苦手だからと今までの人生で避け続け、なんとかして直面しないように生きてきた――「裁縫」が。

街中に布地やボタンなどの裁縫用品は使う店は多い。本屋にもコーナーがあることから、世の中の需要は高いのだろう。しかし、私は悲しいくらい裁縫が苦手だ。そもそも針に糸を通すことすらできない。諦めて針をその辺に置いといて、後で足や手に刺さってしまい「くそ、裁縫め……」と余計

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東大医学部の卒業式で見た、親の共通点

東大医学部の卒業式で見た、親の共通点

東京大学の卒業式へ行った。そこで見た「親の共通点」がはっきりしていることに衝撃を受けたので、話そうと思う。誤解を生まないように説明しておくと、私の卒業式ではない。参加の理由は、今回の記事では関係ないので省かせていただく。

東大の卒業式は例年2日間にわたって行われる。22日は修士と博士、23日は学部生だ。1日の中で3部制に分かれており、学部によって式の時間が違う。私が見てきたのは22日の第2部で、

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10万課金で気付いた、サウナ向け最強トリートメント~相性最悪な「髪質改善」メニューも紹介~

10万課金で気付いた、サウナ向け最強トリートメント~相性最悪な「髪質改善」メニューも紹介~

サウナが好きだ。それでも髪は傷めたくない。そんな浅ましい欲望を抱く同志たちに朗報だ。ついに最強のトリートメントを見つけた。

初めに断っておくが「こちらのリンクから購入したら55%オフ!」「今なら定期購入が初回99円!」というクソみたいなアフィリエイトは貼っていないから安心して欲しい。

私は美容系のライターではないし、美容師でもない。ただハイライトを入れていることもあり、傷むのが早い。髪が傷むと

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雨の日は軽率にタクシー使っていいよ~仕事の成果は"仕事以外"で8割決まる~ 

雨の日は軽率にタクシー使っていいよ~仕事の成果は"仕事以外"で8割決まる~ 

大事な会議の直前に、親から憂鬱なLINEが来た。"お願いだから、この日だけは"という日に、保育園から「お子さんがお熱で……」とお迎えを要請された。正直言って仕事どころじゃない。そんな経験は、誰もがしたことがあるんじゃないだろうか。

子連れ共働き世帯は、仕事以外の環境をどう整えるかで、仕事の成果が決まる。仕事の成果は"仕事以外"で8割決まると言ってもいい。3児の母である私は十数年に及ぶ社会人生活を

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人前で屁をこき続けてきた半生でした。俺はどうやら、とんでもない思い違いをしていたようだ……

人前で屁をこき続けてきた半生でした。俺はどうやら、とんでもない思い違いをしていたようだ……

私には18年間思い込んできた事実がある。それは「人間がおならをしても、その臭いがわかるのは自分だけ。他人には決して臭いがばれることはない」というものだ。

今思えば、恐ろしい話である。なぜそのように思い込みに至ったのかは定かではない。おそらく当時の私を取り囲んでいた優しい人たちが、私をおならをしても知らんぷりをしてくれていたからだろう。幸か不幸か、一人も「うわ!お前、屁こいただろ!臭えよ!」と言っ

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