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マインドの変化が行動を変える|子供がサッカーで全力を出せるようになった話

私には小学4年生の息子がいます。

彼は、三兄弟の長男でとても優しい性格の子です。

誰とでも分け隔てなくコミュニケーションを取ることができ、自分のおやつも弟が欲しいといったら必ず分けてあげる。

私が疲れてリビングでウトウトしていたら、
「先に寝てるよ。風邪ひかないようにね。」とそっと手紙を置いて行く。

次男が勝気な性格ということもあり、よく喧嘩になることもある。

そんなときでも悔しい思いを我慢しつつ言い返さない。やり返さない。

そんな優しい性格の彼は、小1からサッカーをやっている。

ドリブル好きでボールタッチも柔らかく、足元の技術にはセンスを感じる。

しかし、試合になると全くと言っていいほど活躍できない。

それはなぜか?

ダッシュができない。
相手に強く身体を当てにいけない。
相手よりも先にボールを取りに行くことができない。

試合中、ほとんどボールを触っていないのだから当然の結果である。

弟との争いごとに常に一歩引いてきたのが頭と体に染みついてるのだろう。

全力が出せない。
全力の出し方がわからない。

これはマインドの部分に課題があるなと思い、
親としては色々な方法で彼に語り掛けてみる。

今日は、全力で走ってみよう。
今日は、相手に身体をぶつけてみよう。
今日は、自分からボールを取りにいってみよう。

しかし、全く変わらない。

練習では上手いと言われても、試合で活躍できない日が長く続いた。

同級生が次々とゴールを決める中、自分はゴールができない。
上手くいかない日々に彼のモチベーションも下がっていくのがわかった。

彼はそのコミュニケーション能力を買われ、キャプテンを務めている。
それが逆にキャプテンなのに活躍できないと、もどかしくて悪循環になっていた。

せっかく楽しいサッカーなのに、マインドの部分で楽しくなくなるのは、親の責任だと思い、その後も色んな方法で語りかけてきた。

そんなこんなで1年以上かかっただろうか。
ゴールデンウィークの5月5日、ついにその日がきた。

今日は誰よりも本気で走っている。
自分から積極的に相手に身体をぶつけている。
ボールを取られても最後まで諦めずに食らいついている。

初めて見るその姿に感動すら覚えた。

彼はその日、ゴールはできなかったけど、
コーチからMVPだと言われていた。

とても喜んでいた。
その姿が嬉しかった。

1年以上変わらなかった行動を変えるために彼と一緒に考えたこと。

「キャプテンって何か一緒に調べてみよう。」

彼の良さは、周りがよく見える。
周りとのコミュニケーションが取れる。

だからこそ、キャプテンを任されている。
彼の良いところに着目して、アプローチしてみようと考えた。

キャプテンの役割とは|
キャプテンは上手いだけじゃない。
キャプテンになるためにはプレーが上手かどうかより、チーム内で発言力があり、所属年数が長く、チームメイトから信用が厚い人間かどうかが一番重要視される。これはキャプテンがこなす役割が理由だ。
キャプテンの役割はチームを統率することであり、チームの雰囲気をつくり、チーム全体が活性化するように監督と選手の橋渡し役になることだ。

これが彼のマインドを変えることになり、試合での行動変化に繋がった。

試合前、何やらチームメイトに声をかけ、
今まで1回もやったことが無かった「円陣」を組んだ。

それがチームのためにできることを考え、彼が出した答えだった。

すると自然とチームメイトからも声が出始め、
いつもは負けるような強そうな相手にも1対0で勝つことができた。

彼自信も今までと見違えるような動きでボールを取りに行き、
チームメイトが抜かれると即座にカバーに入る。

抜かれても最後まで食らいついてボールを取り返す。

そんな泥臭い姿がとてもかっこよかった。

彼にとっては「自分が全力を出す」ことよりも、
チームのため、仲間のために何ができるかの方が大事だった。

彼に取っても長く苦しい時間が続いたが、
ようやく糸口が見えたことでこれから行動も変わっていくだろう。

「子供の良いところを伸ばす」

そんなごく当たり前でシンプルなことに気付くまで1年以上かかった。

親としてまだまだ分からないことだらけだなと未熟さを痛感するのと同時に、
何よりも子供が伸び伸びとサッカーをする姿を思い出すと今でも嬉しさがこみ上げる。

そんな親バカ日記でした。


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