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観光地で出会った韓国のアジュンマとの話

先日、週末に会社のオンニと出かけた。

その時、たまたま韓国から旅行に来ていたアジュンマたち(5人くらい)がいて、お互い韓国語を喋っていたからか、アジュンマ達に声をかけられた。

🧑🏻‍🦱(ア)「あら〜??あなたたちは姉妹かしら??」

👩🏻(私)「いや、実は同じ会社で働いてるんですよ〜!こんな可愛いオンニと姉妹みたいって言われて嬉しいです(笑)」

🧑🏻‍🦱(ア)「あら、そうなの?!会社の人と遊びに行くなんて、なんて素敵な関係性なの! 2泊3日?」

👩🏻(私)「えへへ〜、いや実は私たちここ(日本)で働いてるんです!」

🧑🏻‍🦱(ア)「え〜!そうなの!アイゴ〜すごいわね!」

👩🏻(私)「ちなみに私は在日コリアンで…」

🧑🏻‍🦱(ア)「?!アイゴ〜!韓国語すごい上手ね!!」

ここまでは、正直割とテンプレートな会話だった。

ただ、次のアジュンマの一言にビビッと打たれた。

🧑🏻‍🦱「でもそうよ、そうやってウリマルを忘れないようにしないとね。

今まで生きてきて、こんなことを言われたのは初めてだった。

そして、なんとなく自分のこれまでの努力や苦労を認めてもらえたような、そんな気がした。

だいたい韓国語を話していたら、いわゆる純粋な韓国人と勘違いされ、在日だと明かすと「どうしてそんなに韓国語が上手なの!」ととりあえず褒めてもらえるか「だから韓国語が上手なんだね!」と勝手に納得されるかの2パターンである。

後者の場合、私は自分の努力を無視されたような気がして嫌なので、今私の話している韓国語は決して自然に身についたものではなく、私が私の力で手に入れたものだとわざわざ説明する。

ただ今回のような反応は初めてだった。

韓国の人、それも一般人から直接「ウリマルを忘れないで」と言われたことに私は驚いたし胸を打たれた。

朝鮮学校でウリマルを学んだ祖母、自分のルーツに葛藤しながら一度はウリマルを習得しようと努力したことのある父、そして自分のルーツを辿りながらウリマルを身につけた私。

家庭の中で教わったものではないから、受け継がれてきたものとは言えないかもしれないけれど。

だけど、祖母や父が私にウリナラの文化、ルーツを継承してくれたから、今こうして私はウリマルを話している。

そのことをアジュンマに認めてもらえた。

そんな気がしたのだった。

このアジュンマの一言で、私は自分のルーツ、そして自分自身をより一層誇らしく思った。

今後次の世代に継承していく、なんてことは少し難しいかもしれないけれど。

だけど、私自身だけでもこれからもウリマルを忘れずに、堂々と生きていこう、そんなふうに思った夏の日でした。

おばあちゃんと済州島に行きたい!