「2次元とリアル 『2.5次元』の中での割合をどこまで寄せるか」 | カカリアスタジオ スタッフアドベントカレンダー2021 - Day.19
今回のアドベントカレンダーでは、Happy Elements カカリアスタジオのスタッフに『カカリアスタジオの仕事』をテーマにインタビューを行っています。様々な職種のスタッフが、どんな仕事を担当したのか、普段どのような考え方でモノづくりをしているのかをご紹介します。
2021年のアドベントカレンダーの19日目は『あんさんぶるスターズ!!』チームの3DCGデザイナー S.Nさんにお話をうかがいました!
ー
個々のライフスタイルに合わせたサポート
ー S.Nさんは今年(2021年)の1月入社ということですが、これまでの経歴や入社の経緯を教えていただけますか?
私の場合は同じゲーム業界からの転職です。
前職は主にコンシューマゲームを中心にグラフィックの受託制作を行う会社で、私は今と同じようなゲーム内の背景を3Dでモデリングする仕事をしていました。
転職の理由はいくつかあったのですが、1つが、ちょうど子供が小学校に上がるタイミングだったことです。
前職の業務形態では子供の学校に行く時間と自分の働く時間が合わず「もうあと一時間早く帰りたいんですが……」と相談してもなかなか難しい部分がありました。
また、当時担当していたプロジェクトが終了するタイミングだったのもあり、「どうしようか」と思ってるときにHappy Elements株式会社の求人を見かけて。
募集要項のところに『フレックス制度』と書いてあるのを見て「もしかしていけるんじゃ?」と思って、ポートフォリオ(これまでの制作実績/作品集)を準備して応募しました。
元々『あんスタ!!』のことは好きで、MV自体もすごく好きな表現でしたし、自分のスキルともマッチしていて技術を活かせるのではとも考えていましたね。
Happy Elementsには元々知り合いがいたこともあって、そのかたに「こちらのお仕事に興味があるんですが」とご連絡したら、『カジュアル面談』の場を作っていただけて。
ー 『カジュアル面談』は最近よく耳にする単語ですが、一体どういうことを話すんでしょうか?
私の場合はですが、実際に『あんスタ!!』の3DCGチームの方とカフェでお話をさせていただきました。
カジュアルな場なので、採用面接のように踏み込んだ話をする感じではなく、職場の雰囲気や転職活動の状況について話したりしました。ここで合否が決まるというよりは、お互いの人柄を確認していた感じですね。
ー 特に弊社の場合、会社全体がそういった部分を気にかけてくれますし、サポートもしていただけますよね。実際に入社されて、働き方や社内の雰囲気はどうでしたか?
すごく働きやすいです。
働き方については入社の面接の時も先程言ったような事情を相談させてもらいました。「月の勤務時間が満たせないかもしれない」とも思ったんですが、一緒に勤務形態も考えてくださって、いくつか働き方の案も提案していただけて、「これだったらいけるかも?」という形にしていただけました。
フレックスなのがやっぱり大きくて、今は子供の時間に合わせて8時くらいに出社して、早い日だと16時くらいに帰ってます。
日によっては家族に協力してもらって18時とか遅い時間まで仕事することもありますし、そのあたりは比較的柔軟にさせていただいています。
(全員で始業時間から同時に仕事を始めるわけではなく)会社に来てすぐ自分の仕事を始められるので、それも嬉しいです。
子供を迎えにいくとか、病院に連れて行くから早く帰らないと……とかそういった部分でもかなり融通がきくのでありがたいです。会議とかもコアタイム内に設定してもらえますし。
ー 現場のスタッフは若い方が多いですが、そのあたり寛容な方が多いですよね。「なんであの人は早く帰ってるんだ」みたいな雰囲気も無いですし。
みんな穏やかですよね。
職場の雰囲気でいうと「ゲームの開発現場は怒鳴ったりしてる人とかいるのかな……」と勝手にイメージしてたんですが、そんな人はいなくてすごく穏やかでした。この規模の会社だと一人二人はいつも怒りがちな人がいるはずなのに……誰もいない(笑)
落ち着いているというか。大人な人が多いですよね。
ー 転職されて、お仕事の内容での違いはありましたか?
仕事の内容自体は前職と同じような3Dのモデリングだったのでそこまで違いはありませんでした。
ただ、これまではコンシューマゲームの開発ばかりで、スマホゲームの現場が初めてだったので「すごくギリギリまでデータ作ってるんだな」とは思いました。
コンシューマゲームの場合は(物理的なソフトの生産工程があるので)マスターアップのスケジュールは発売日よりもだいぶ前に設定されていて、データがギリギリになることはまずありません。
それがスマホアプリの場合だと作ったものが数日後に世に出ることもあって、「作ったものをこんなにすぐにリリースするの!?」と驚きました(笑)
ー
背景とキャラクターが同じ世界観であるように
ー 最近のお仕事で印象に残っているものはありますか?
このインタビューが掲載されるころにはもう皆さんの前に出ているかと思いますが、シャッフルイベントの『Noir Neige』のMVは頑張りました。
この『Noir Neige』のMVは自然物が多いじゃないですか?
実は3Dって室内は結構作りやすいんですが、自然物は結構大変で……。
屋外で雪が降るって言われて「雪かあ……どうしよっかなあ」と色々頭を悩ませて作っていました。
特にスマホで動くように(負荷や容量を)軽く作って「ポリポリ」させてしまう(ポリゴン感が目立ってしまう)と、「ゲーム」っぽさが強くなっちゃって。人物も背景の印象に引っ張られて、どうしても世界観に合わないんですよね。
なので、背景の雪はなるべくイラストの印象に近くなるようにこだわりました。
具体的にはテクスチャの描き込みを凄く工夫しています。
スマホで動かすとなると使える容量が限られているので、同じテクスチャを繰り返し配置したりするんですが、その時に「繰り返してる」と分からないように、苦労して作りました。
他には本物の雪に見えるように、シルエットを崩して直線が出ないように気を使っています。
ー 自然物を3DCGで作るのは素人目にも大変そうに思えます。他に自然のものですと『恋はプリマヴェーラ!』ステージの薔薇なども細かく作られてますよね。
あれも私が担当しています。
遠景に描かれる植物はテクスチャとして平面で描くことも多いのですが、『恋はプリマヴェーラ!』のあの薔薇も始めは板ポリで作っていたのですが、一番最初のシーンで単独でカメラに映るという事がわかって「あ、これはもっとしっかり作らないとダメだ!」と作り直していました(笑)
ー S.Nさんが3Dを作る際に大事にされていることはありますか?
『あんスタ!!』でいうとやはりキャラクターとのマッチというか、世界観が合うようにしたいと思っています。
キャラクターのモデルがアニメ寄りの見た目なので、背景を2次元に寄せるのか、逆にリアルに寄せるのかは毎回悩みながらやってます。
あまりリアルにしすぎると絵として浮いてしまいますし、逆に2Dに寄せるとカメラを動かした時にのっぺりした印象になってしまうので……『2.5次元』の中での割合をどこまで寄せるかは常に考えてます。
ー
ー 最後に、カカリアスタジオの3DCGのお仕事に興味を持たれている方へ、メッセージをお願いします。
この会社の作品は『ハピエレ色』というのがあると思っていて、自分の作りたいものがその世界観と合っている人が向いているんじゃないかなと思います。
あとは私もそうですが、働く上で自分の生活環境が変わることがあると思うんですが、それにも柔軟に対応していただけるので、「同じ会社に長く勤めたいな」というかたに良いかなと思います。
(ー S.Nさんありがとうございました!)
ーーー
Happy Elements カカリアスタジオで一緒に働きませんか?
Happy Elements カカリアスタジオではいっしょに「熱狂的に愛されるコンテンツ」をつくっていただけるメンバーを大募集中です!
もし弊社にご興味持っていただけましたら、是非一度
下記採用サイトをご覧ください!