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父のこと。戦争による複雑性PTSDと認知症の周辺症状のこと



プロローグ

父親が嫌いだった。
さんざん母に迷惑かけてきたのに、病気で半身まひになってから発狂したように母を怒鳴りまくり。あげく母を病気にして先に死なせたから。

ある時複雑性PTSDのことを知り、叔母特に叔父から家族の歴史を数回にわたって聞いてみた。
始めは父に対する怒りや憎しみの方が大きかったけれど、少しずつ気持ちが変わっていった。

父は1930年東京生まれ。戦争を経験している。
戦争を生き抜き、母と結婚して兄と私が生まれた。子供の頃は両親から愛情を注がれ護られて育ったと思う。戦争を生き抜いた父は、今も心に深い傷を負い、壊れたままになっていると思う。

私の家族だけではなく、日本中世界中に同じような傷を負ったまま、壊れたまま亡くなった人やその子・孫がいる。これを読む人の中にも当てはまる事があるはず。自分の家族の歴史を知る・考えるきっかけになってくれたら嬉しい。

また父の事を複雑性PTSDと思っていたけれど、今は血管性認知症の周辺症状かも知れないとも考えていて。あの時、診断されていないから本当のことはわからない。
父のように戦争を経験した世代の多くが、アルツハイマーや血管性の認知症になり、家族が悩み苦しんでいることも多くの人に知って欲しくて書くことを決めた。

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