水野明日香

田舎に住むシングルおばさんです。エッセイもどきや詩、小説を書いたりするのが好きです。

水野明日香

田舎に住むシングルおばさんです。エッセイもどきや詩、小説を書いたりするのが好きです。

マガジン

  • Starting over

    傷ついて立ち止まっていた人々が歩き始めるまでのお話

記事一覧

片思い短歌〜すれ違い〜

赤い傘 間に合わなかった帰り道 後ろ姿をただ見送った こちらに参加します。  ああ、行っちゃた…。という感じです🥲 ちなみに、私自身がいま使っている傘は白地に臙…

水野明日香
19時間前
20

また空を見上げる

久しぶりに空を見上げた 青かった空は 夕日の赤を帯びて 薄紫に染まっていた 気がつくと 色々な感情が溶けていく 怒りが 悲しみが 嫉妬が 孤独が 夕焼けの赤に溶…

20

【SS】腐れ縁の行方

「金魚鉢、貸して。」 あいつがそう頼んできたのが一週間前。私がインテリア用に骨董市で格安の金魚鉢を買ったことをあいつは覚えていた。まあ、あの日はあいつに荷物持ち…

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片想い短歌〜強がり〜

お久しぶりの片想い短歌です💕今回は強がり編です。 独りでも平気 私は大丈夫 ホントは君がいてほしいけど 「淋しい」と口に出せたら片想いから一歩抜け出せるのかな?…

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【SS】賑やかな静寂

白い靴下は足袋の代わり。分かっていても目の前を歩く着物の女性がすり足で響かせる音と私の歩く時の音は何か違う気がした。久しぶりに参加するお茶会は大寄せの茶会なので…

水野明日香
2週間前
37

あと少しだけ

ここにいてもいいですか? あなたの近くにいさせてください あと少し心を立て直すために 何もしなくていいです あなたがそこにいるだけで 立ち直れそうなので あと少…

水野明日香
2週間前
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【SS】Last Letter

風薫る季節となりました。いかがお過ごしでしょうか。 あなた様が東京本社に復帰されてそろそろ1年になりますね。1年前、同じフロアで経理事務をしていた私のことを覚えて…

水野明日香
3週間前
30

今年は食べられないと思っていました。時期ズレの桜餅。私が住んでいる地域では御衣黄があるのでピンク以外に緑の桜餅もあります😊今年も無事に食べられました。美味しかったです😊😊

水野明日香
3週間前
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【ポエム風エッセイ】思い出の遊園地

子供の日は遊園地へ行く日 私にはそんなイメージがある 色々な所へ行ったはずなのに 子供の日は遊園地 大人も楽しめるテーマパークではなく 子供のためだけの場所 怖…

水野明日香
4週間前
44

【エッセイ】ナンジャモンジャ

GW後半初日の今日は図書館へ行きがてらちょっとしたお散歩しました。この季節、どうしても見たいものがあったからです。それは通称ナンジャモンジャと呼ばれている木です…

水野明日香
1か月前
27

再会

告げられぬまま終わった恋に 思わぬところで再会する 彼は私に気づかないまま 通り過ぎていった 愛する人のそばで 幸せそうな笑顔を見せながら

水野明日香
1か月前
27

【SS】また春が来た

「春の夢書房」の看板が高架下に掲げられた。ああ、春が来たんだな。今年はどんな本があるだろうか。春だけ開店する本屋「春の夢書房」は本好きにとっておきの夢を見せてく…

水野明日香
1か月前
41

上ばかり見ていましたが、ふと目線を下に向けると…。360°見過ごしていい場所はないと実感しました。

水野明日香
1か月前
23

【SS】再びのフラワーシャワー

「花吹雪がフラワーシャワーみたいね。」 妻はそう言って空を見上げた。 「そうだな。」 夫は妻を見つめて頷いた。今日は夫が妻を誘って今年の桜の咲き終わりを見届けに来…

水野明日香
1か月前
19

【エッセイ】御衣黄が咲いた!

以前『【SS】私も桜』に書いた緑の桜、御衣黄が咲きました🌸 折しもソメイヨシノが散った直後でちょっと寂しく感じていた時でした。まだまだ春は終わらない、といったと…

水野明日香
1か月前
23

【SS】あの子は誰?

「風車を持っているあの子は誰?」 古い写真を見ながら私は首をかしげた。 思い立って部屋の整理整頓を始めたのだが、その最中に本人もすっかり忘れていた写真を見つけたの…

水野明日香
1か月前
25
片思い短歌〜すれ違い〜

片思い短歌〜すれ違い〜

赤い傘 間に合わなかった帰り道
後ろ姿をただ見送った

こちらに参加します。 

ああ、行っちゃた…。という感じです🥲

ちなみに、私自身がいま使っている傘は白地に臙脂のストライプです☔

また空を見上げる

また空を見上げる

久しぶりに空を見上げた

青かった空は

夕日の赤を帯びて

薄紫に染まっていた

気がつくと

色々な感情が溶けていく

怒りが

悲しみが

嫉妬が

孤独が

夕焼けの赤に溶けていく

ああ、やっと気づいた

私、疲れていたんだ

また空を見上げる

疲れた私を溶かすために

【SS】腐れ縁の行方

【SS】腐れ縁の行方

「金魚鉢、貸して。」
あいつがそう頼んできたのが一週間前。私がインテリア用に骨董市で格安の金魚鉢を買ったことをあいつは覚えていた。まあ、あの日はあいつに荷物持ちをさせたからそれくらいはいいか、と貸してあげた。余計なことは特に聞かずに。
私とあいつは腐れ縁だ。大学のサークルで知り合った時から妙に馬が合った。以来、様々な出来事を共に乗り越えてきた。もちろん、互いの恋愛事情も良く知っている。彼氏ができた

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片想い短歌〜強がり〜

片想い短歌〜強がり〜

お久しぶりの片想い短歌です💕今回は強がり編です。

独りでも平気 私は大丈夫
ホントは君がいてほしいけど

「淋しい」と口に出せたら片想いから一歩抜け出せるのかな?

【SS】賑やかな静寂

【SS】賑やかな静寂

白い靴下は足袋の代わり。分かっていても目の前を歩く着物の女性がすり足で響かせる音と私の歩く時の音は何か違う気がした。久しぶりに参加するお茶会は大寄せの茶会なので洋服でOKとのこと。事実男性の大半はスーツ姿なのだが、女性は洋装が少ない。何だか肩身の狭い思いをしながら末席で小さくなっていた。今年こそ一人で着物を着られるようになろう、と毎度お馴染みの守られない誓いを立てた。
着付けはできないが、お茶会に

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あと少しだけ

あと少しだけ

ここにいてもいいですか?

あなたの近くにいさせてください

あと少し心を立て直すために

何もしなくていいです

あなたがそこにいるだけで

立ち直れそうなので

あと少しだけ

近くにいさせてください

【SS】Last Letter

【SS】Last Letter

風薫る季節となりました。いかがお過ごしでしょうか。
あなた様が東京本社に復帰されてそろそろ1年になりますね。1年前、同じフロアで経理事務をしていた私のことを覚えていらっしゃるでしょうか。あなた様の噂はこんな地方にいても聞くことができます。ご活躍されているようで、心から喜んでおります。

あなた様が東京本社から出向してこられたのは4年前の春でした。ご家族を東京に残しての単身赴任だとおっしゃっていまし

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今年は食べられないと思っていました。時期ズレの桜餅。私が住んでいる地域では御衣黄があるのでピンク以外に緑の桜餅もあります😊今年も無事に食べられました。美味しかったです😊😊

【ポエム風エッセイ】思い出の遊園地

【ポエム風エッセイ】思い出の遊園地

子供の日は遊園地へ行く日

私にはそんなイメージがある

色々な所へ行ったはずなのに

子供の日は遊園地

大人も楽しめるテーマパークではなく

子供のためだけの場所

怖がりなので

絶叫系は避けていた

メリーゴーランド コーヒーカップ

大人しめのアトラクションを楽しんでいた

高所恐怖症なのに

観覧車にだけは乗っていた

子供のための場所で

子供の日を思う存分楽しんだ

🎡     

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【エッセイ】ナンジャモンジャ

【エッセイ】ナンジャモンジャ

GW後半初日の今日は図書館へ行きがてらちょっとしたお散歩しました。この季節、どうしても見たいものがあったからです。それは通称ナンジャモンジャと呼ばれている木です。

雪が降ったみたいですね。青い空によく映えます。この花の独特の香りを嗅ぎ、白い花を見ると春の終わり、夏の初めを感じるのです。かなり大きくなる木ですが、今日見た木はそこまで大きくなってなくて、その分近くで花を見ることができて良かったです。

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再会

再会

告げられぬまま終わった恋に

思わぬところで再会する

彼は私に気づかないまま

通り過ぎていった

愛する人のそばで

幸せそうな笑顔を見せながら

【SS】また春が来た

【SS】また春が来た

「春の夢書房」の看板が高架下に掲げられた。ああ、春が来たんだな。今年はどんな本があるだろうか。春だけ開店する本屋「春の夢書房」は本好きにとっておきの夢を見せてくれる。春の終わりには消えてしまう儚いけれど幸せな夢を。

毎年3月下旬から5月の上旬まで駅の高架下にある小さな隙間を利用して開店する本屋が「春の夢書房」だ。この店の店主は60代くらいのおじさんで、一人で店番をしている。店主は本を選ぶ人を横目

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上ばかり見ていましたが、ふと目線を下に向けると…。360°見過ごしていい場所はないと実感しました。

【SS】再びのフラワーシャワー

【SS】再びのフラワーシャワー

「花吹雪がフラワーシャワーみたいね。」
妻はそう言って空を見上げた。
「そうだな。」
夫は妻を見つめて頷いた。今日は夫が妻を誘って今年の桜の咲き終わりを見届けに来たのだ。
「あの子の結婚式の時は満開だったのに。」
「そうだな…。」
夫はまた同じ言葉を繰り返した。数日前、満開の桜に見守られて結婚した一人娘。たくさんの人々に祝福され嫁いでいく娘を見て、夫も妻も感無量だった。
「いいしきだったな。」

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【エッセイ】御衣黄が咲いた!

【エッセイ】御衣黄が咲いた!

以前『【SS】私も桜』に書いた緑の桜、御衣黄が咲きました🌸

折しもソメイヨシノが散った直後でちょっと寂しく感じていた時でした。まだまだ春は終わらない、といったところでしょうか。
開花の便りを聞いてすぐに行ってみました。2日間に分けて撮った写真です。

昨年は散り際でした。今年は咲き始めに撮りに行けて良かったです。
今回は初めての試みとして「みんなのフォトギャラリー」にも登録してみようと思います

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【SS】あの子は誰?

【SS】あの子は誰?

「風車を持っているあの子は誰?」
古い写真を見ながら私は首をかしげた。
思い立って部屋の整理整頓を始めたのだが、その最中に本人もすっかり忘れていた写真を見つけたのだ。私は小学校の低学年の頃に一度引っ越している。引っ越しと言っても、電車で15分くらいところなのだが。この写真は恐らく引っ越しの日の写真だろう。たくさんの子供たちと私が記念撮影のように写っていた。どこかの公園だろうか。仲が良かった友達も写

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