水野明日香

田舎に住むシングルおばさんです。エッセイもどきや詩、小説を書いたりするのが好きです。

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マガジン

  • Starting over

    傷ついて立ち止まっていた人々が歩き始めるまでのお話

最近の記事

【SS】賑やかな静寂

白い靴下は足袋の代わり。分かっていても目の前を歩く着物の女性がすり足で響かせる音と私の歩く時の音は何か違う気がした。久しぶりに参加するお茶会は大寄せの茶会なので洋服でOKとのこと。事実男性の大半はスーツ姿なのだが、女性は洋装が少ない。何だか肩身の狭い思いをしながら末席で小さくなっていた。今年こそ一人で着物を着られるようになろう、と毎度お馴染みの守られない誓いを立てた。 着付けはできないが、お茶会に参加するのは結構好きだ。色々な珍しいお道具を眺めるのも好きだし、お茶会のためのお

    • あと少しだけ

      ここにいてもいいですか? あなたの近くにいさせてください あと少し心を立て直すために 何もしなくていいです あなたがそこにいるだけで 立ち直れそうなので あと少しだけ 近くにいさせてください

      • 【SS】Last Letter

        風薫る季節となりました。いかがお過ごしでしょうか。 あなた様が東京本社に復帰されてそろそろ1年になりますね。1年前、同じフロアで経理事務をしていた私のことを覚えていらっしゃるでしょうか。あなた様の噂はこんな地方にいても聞くことができます。ご活躍されているようで、心から喜んでおります。 あなた様が東京本社から出向してこられたのは4年前の春でした。ご家族を東京に残しての単身赴任だとおっしゃっていましたね。思えばあの頃、会社も変革の時を迎えていました。良くも悪くも昭和を引きずって

        • 今年は食べられないと思っていました。時期ズレの桜餅。私が住んでいる地域では御衣黄があるのでピンク以外に緑の桜餅もあります😊今年も無事に食べられました。美味しかったです😊😊

        【SS】賑やかな静寂

        • あと少しだけ

        • 【SS】Last Letter

        • 今年は食べられないと思っていました。時期ズレの桜餅。私が住んでいる地域では御衣黄があるのでピンク以外に緑の桜餅もあります😊今年も無事に食べられました。美味しかったです😊😊

        マガジン

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          6本

        記事

          【ポエム風エッセイ】思い出の遊園地

          子供の日は遊園地へ行く日 私にはそんなイメージがある 色々な所へ行ったはずなのに 子供の日は遊園地 大人も楽しめるテーマパークではなく 子供のためだけの場所 怖がりなので 絶叫系は避けていた メリーゴーランド コーヒーカップ 大人しめのアトラクションを楽しんでいた 高所恐怖症なのに 観覧車にだけは乗っていた 子供のための場所で 子供の日を思う存分楽しんだ 🎡     🎡     🎡    今、この遊園地は存在しない もうずいぶん前に閉園してしま

          【ポエム風エッセイ】思い出の遊園地

          【エッセイ】ナンジャモンジャ

          GW後半初日の今日は図書館へ行きがてらちょっとしたお散歩しました。この季節、どうしても見たいものがあったからです。それは通称ナンジャモンジャと呼ばれている木です。 雪が降ったみたいですね。青い空によく映えます。この花の独特の香りを嗅ぎ、白い花を見ると春の終わり、夏の初めを感じるのです。かなり大きくなる木ですが、今日見た木はそこまで大きくなってなくて、その分近くで花を見ることができて良かったです。 おまけ 赤い羽根をつけたもみじの種です。

          【エッセイ】ナンジャモンジャ

          再会

          告げられぬまま終わった恋に 思わぬところで再会する 彼は私に気づかないまま 通り過ぎていった 愛する人のそばで 幸せそうな笑顔を見せながら

          【SS】また春が来た

          「春の夢書房」の看板が高架下に掲げられた。ああ、春が来たんだな。今年はどんな本があるだろうか。春だけ開店する本屋「春の夢書房」は本好きにとっておきの夢を見せてくれる。春の終わりには消えてしまう儚いけれど幸せな夢を。 毎年3月下旬から5月の上旬まで駅の高架下にある小さな隙間を利用して開店する本屋が「春の夢書房」だ。この店の店主は60代くらいのおじさんで、一人で店番をしている。店主は本を選ぶ人を横目にいつも読書にふけっている。まるで自分だけの世界に入り込んでいるようで、近寄りが

          【SS】また春が来た

          上ばかり見ていましたが、ふと目線を下に向けると…。360°見過ごしていい場所はないと実感しました。

          上ばかり見ていましたが、ふと目線を下に向けると…。360°見過ごしていい場所はないと実感しました。

          【SS】再びのフラワーシャワー

          「花吹雪がフラワーシャワーみたいね。」 妻はそう言って空を見上げた。 「そうだな。」 夫は妻を見つめて頷いた。今日は夫が妻を誘って今年の桜の咲き終わりを見届けに来たのだ。 「あの子の結婚式の時は満開だったのに。」 「そうだな…。」 夫はまた同じ言葉を繰り返した。数日前、満開の桜に見守られて結婚した一人娘。たくさんの人々に祝福され嫁いでいく娘を見て、夫も妻も感無量だった。 「いいしきだったな。」 「ええ。」 それきり二人は黙り込んだ。 「意外だったのよ。」 しばらく沈黙の後、妻

          【SS】再びのフラワーシャワー

          【エッセイ】御衣黄が咲いた!

          以前『【SS】私も桜』に書いた緑の桜、御衣黄が咲きました🌸 折しもソメイヨシノが散った直後でちょっと寂しく感じていた時でした。まだまだ春は終わらない、といったところでしょうか。 開花の便りを聞いてすぐに行ってみました。2日間に分けて撮った写真です。 昨年は散り際でした。今年は咲き始めに撮りに行けて良かったです。 今回は初めての試みとして「みんなのフォトギャラリー」にも登録してみようと思います。「#緑の桜」「#御衣黄」で検索してみてください😊(枝垂れ桜は「#枝垂れ桜」のタグ

          【エッセイ】御衣黄が咲いた!

          【SS】あの子は誰?

          「風車を持っているあの子は誰?」 古い写真を見ながら私は首をかしげた。 思い立って部屋の整理整頓を始めたのだが、その最中に本人もすっかり忘れていた写真を見つけたのだ。私は小学校の低学年の頃に一度引っ越している。引っ越しと言っても、電車で15分くらいところなのだが。この写真は恐らく引っ越しの日の写真だろう。たくさんの子供たちと私が記念撮影のように写っていた。どこかの公園だろうか。仲が良かった友達も写っているが、名前も思い出せない子も何人かいた。特に風車を持った女の子には全く覚え

          【SS】あの子は誰?

          約束通りに

          会いに来ました 約束通りに会いに来ました あなたの晴れ姿を見に 思っていた以上に艶やかで 華やかなあなたの姿を うっとりとしながら見ています あの日私は泣いていて この姿が見られなかった だけどあなたは 優しく包み込んでくれましたね だから今日はしっかりと この目に焼き付けよう思います 美しい美しいあなたのこの姿を 以前↓の作品で登場した桜が咲きました。 同じ角度で撮れず残念!(ひとえに私の腕が未熟なせいです🙇)でも本当に美しかったです🌸

          約束通りに

          山の桜が咲いたようです。まるで「ここにいるよ」と言っているみたい。いつもは木々に埋もれていますからね。だからこの季節、山を眺めたくなるのです。

          山の桜が咲いたようです。まるで「ここにいるよ」と言っているみたい。いつもは木々に埋もれていますからね。だからこの季節、山を眺めたくなるのです。

          【感謝】初めてのコングラボード

          昼休み、スマホを開いたらこんなお知らせが!! こ、これがウワサのコングラボードか!声を上げそうになったけど慌てて抑えました。周りの目が😅でも本当に嬉しかったです。これも私の作品を読んでくださった皆さんのおかげです。心から感謝します。ありがとうございました✨✨ ちなみにいただいた作品は↓です。

          【感謝】初めてのコングラボード

          季節と自然の中で

          変わる時の中で 変わらないものを見つけた 風が北から南へ吹く様に 枯れ木が芽吹いて花を咲かす様に 流れる水がぬくもりを帯びる様に 凍てつく空がパステルブルーになる様に 冬から春へと変化していくけれど 私の心はあの日と変わらず あなたを想っている 変わりゆく季節と自然の中で この想いだけは変わってほしくないと 心から思った こちらに参加します。 色々変わりゆく中で、変わってほしくないものが変わらずにいるとちょっとホッとします。

          季節と自然の中で