ヅカオタ卒の曲がり角にSixTONESが待っていた

※ただの沼落ち自分語りブログ。
※特定の場合を除き敬称略

●はじめに

ジャニーズとは縁のない人生を送っていた。

宝塚オタクは世間からズレる。
我が家は母と姉が宝塚オタクで、TVはNHKのニュースと子供向けアニメ、宝塚のビデオしかほぼ見ない環境で育った。

(歳がバレるが)中学生の時にV6がデビューした際も、クラスメートの盛り上がりについていけなかった。イノッチ好きの子に写真入りの下敷きを見せてもらっても「えっ、こんな感じの顔、どこにでもいるじゃん」と思ったし(イノッチごめんなさい!)、光一派と剛派で喧嘩している友達を見ても、なにがなにやら。
別にそれで困らなかったし、こっちは宝塚で忙しかった。そのまま大人になった。

そして2019年、宝塚のオタクを卒業した。
自分でも納得の担降り(というのか?)で悔いも恨みもなかったが、毎日がなんとなく味気なくなったのは確かで。

そんな中、彼らに出会った。


●出会い


とても偏ったTV視聴経歴だったが、いつしかなんとなく「鉄腕DASH」だけは試聴するようになっていた(その頃すでに「村」ではなく「島」だった)。
「最もカッコいい男役は大浦みずき、最もイケメンは長瀬智也」が我が家の共通認識となる。
そこでまあ番組も色々あって、いつからか「新人お手伝い」みたいな感じで、ジャニーズJr.の子が出るようになる。
「あ、なんか出てるな」と認識したのは2020年頃だろうか。

「ジャニーズJr.」というと、「細くてひょろ長くて中性的で草食っぽい」イメージが勝手にあったが、その子、「森本慎太郎」は違った。
顔つきも体格もなんだかものすごく力強くて、でも声は高めで、とにかく個性的。いい意味で今時っぽくなくて、汗臭くて土臭い「DASH」に出ても浮かない面白い子だな、と思った。
ヌタウナギを絞っては素潜りでサザエを採り、撮れ高的にも驚異的に能力が高く愛嬌いっぱいの彼は、保守的な我が家の「孫」となった。

そのうち、なんだか慎太郎がデビューしたっぽいような気がしたので(とにかく情弱)、Wikipediaで検索してみると、「SixTONES」というグループ名とともに「田中樹」「ジェシー」の名前を見つけて衝撃を受けた。
君たち生きとったんか、というかジャニーズだったんかいワレェ!!という気持ちである。

当時すでに社会人だったが、10代男女が無責任かつ無邪気になんでも言い合い時にはコントもするヘンテコバラエティ「Rの法則」が無性に好きで、仕事から帰ってリアタイに間に合った時はいつも見ていた(多分疲れていたのだと思う)。
「ジェシー」「じゅり」は他と一線を画した超一軍男子。
「ジェシー」は「Rの法則」のイケメンボス枠(当時の私にはそう見えた)で、長身かつちょっとクールな感じのナイスガイ(に見えた。自己変革しすぎぃ!)。「そりゃモテるだろ」の見本だったし、「じゅりくん」は明るく爽やかかつめちゃくちゃクレバーで、「痩せすぎだけどもっと肉がつけば最強にモテるだろ(結局肉はつかなかった)」と思っていた。
所詮茶の間なのでそのうち「ジェシー」「じゅりくん」とお別れし、時々思い出しても、特にその後を調べもせずにいたら、突然の再会。

わー、ジェシーもじゅりくんも同じグループなんだ、良かったね!デビューおめでとう!
そこに慎太郎もいるので、SixTONESの好感度は爆上がり。

ただ、まだ「推し」ではない。私の腰は重いし、感度は鈍い。

●「推し」への道


1.Youtubeに手を出す
Youtubeに動画が上がっている、と目にしたので、軽い気持ちで公式チャンネルのMVを見てみた。
そう、数多くの沼落ちを生み出した爆イケムービー「Strawberry Breakfast」。

https://youtu.be/-YP_I9C7i4o

なんやこれ、おしゃれ可愛いのう!つうかじゅりくんごっついイケメンじゃん!

ジャニーズのパフォーマンスというと、小学生時代に姉がかる〜くハマっていた「光GENJI」で時が止まっていたので、ちょっと衝撃だった。

あと、私のホームグラウンドだった宝塚は「いかにカッコつけるか」「いかに一番後ろの席のお客様にまでオーラを届けるか」に命をかけた熱血集団なので(近年ちょっと変わりましたが)、そこに通じる「俺を見ろ!」なカッコ良さ、熱さが感じられ、すんなり受け入れやすかったのもあると思う。
なんだかとても、心の親和性が高かったのだ。
のちに田中樹によってもたらされる名言「魂を燃やす」
私がプレイヤーに一番に求める魅力は、「踊りがうまい」ことでも「歌がうまい」ことでもなく、「その一瞬に全てを賭けられるか・その執念をお客様に届けられるか」である。
SixTONESの気迫は、私にしっかりと届いた。
というか、ただただイケ散らかしていた。

この動画で高貴な金髪、京本大我を覚えた。
(この時は彼があんな超絶おもしろクソ坊ちゃんだなんて思わなかった)
後2人は覚えられなかった。
(当時は髪型も似ていたよね。マジで見分けつかなかった)


2.「少年倶楽部」を見始める
「慎太郎がアイドルしているところを見てみよう」と親をそそのかし(家のテレビはリビングに1台しかないので、何を視聴するかは協議制である)(実は私はじゅりくん目当て)、「少年倶楽部」を見始める。
とにかくジャニーズおよびジャニーズJr.がひたすら出てくる番組なので、毎週、誰が誰やら訳がわからないまま1時間が過ぎる(もともと人の顔を覚えるのがド下手クソ)。

SixTONESのメンバーも、ボーッと見ているので(あとついついじゅりくんばっかり追ってしまうので)後2人がどうしても覚えられない、というか認識できない。
そのうち、「司会者の横で一緒に喋っている漫才師みたい(偏見)な顔した泥棒ひげの子」がSixTONESのメンバーだと気付いでマジでびっくりした(髙地優吾)。
なんて多様性のあるグループなんだ!令和だなあ(結成は平成)。

そこからさらにだいぶ経って、松村北斗は消去法で覚えた(悪いと思っている)
(あと、ここで「りんねくん」にも再会した)

3.アルバムを買ってみる
基本的に、記憶力が悪くてぼーっと生きている人間なので、少クラで一度聴いたくらいでは曲を覚えられない。ただ「Strawberry Breakfast」は好きな感じだなー、と思う(この時点では、他のMVはまだ見ていない。無駄に用心深いのでタダでもなかなか見ない)。
じゃあ、アルバム買ってみるか!と、仕事帰りに突然「CITY」通常盤を購入する。無銭には用心深いが金払いは良い。ヅカオタの鑑である。
通常盤にしたのはもちろん「Strawberry Breakfast」が収録されているから。
あとシングルよりアルバムの方が曲がいっぱい入っているから、お得かなーと思った。

じゃあ「CITY」を聴いて即沼落ちしたかというと、そうでもない。
なんせ元実家の宝塚は基本ミュージカルで歌とダンスとお芝居の融合なので、1曲ごとに完結する音楽を、耳だけで摂取して吟味する能力が(私だけだと思うが)かなり退化していたのだ。
あと、脳に情報が伝達されて分析されるまで時間がかかり、いつも後で「こうすれば良かった」「こう話せばベストだった」と気付くタイプなので、瞬時に判断を下せなかったのもある(ただのアホ)。

ピンとこないけどせっかく買ったしもったいないから何度も聴こう〜、と、在宅勤務中のBGMにひたすら流し続ける。そのうちもっと聴きたくなる。
それぞれの声を聴き分けられるようになり、もっと楽しくなる。

セルフ洗脳の甲斐もあり、いつの間にかウォークマンを購入し通勤や休日の外出にも聴きまくり浴び続けた結果、見事にSixTONESの音楽中毒になった。
「まだ聴いたことのない曲はねえかあ!」と亡者状態になった私は退勤後ごとに駅前の新星堂に通い、ほどなく現行CDとライブDVDをコンプリートしていた。(音色盤と原石盤は〇〇〇〇○で買いました。すみません)

ANNでゲストのはちゃめちゃさと田中樹の賢さに頭を抱え、ジャニショの超良心的な価格帯に驚き、TVのオンエアは録画し時にはTverをたしなみ、掲載雑誌は逃さず買って、切り抜いてファイルに保存、読み返してはニマニマする日々。気になる記事はバックナンバーや古本屋も漁った。
短期間に猛烈に一通り摂取した。オタ卒したので、時間と金ならある。

嘘だ、時間はともかく、経済的余裕なんてない。
コロナ禍で給料は下がったが、住宅ローンは有り余るほどある。
余分な金銭など持ち合わせていない。
ただ、幼少のみぎりより受けた英才教育により、骨の髄まで染み渡っている「娯楽に金使いたい欲」が私を動かしていた。
オタク資金は1円だって無駄ではない!

ちなみに、結局YoutubeはJr.時代も含め全て見た。

4.しょうがねえ、いっちょファンクラブに入るか。

だってバースデーカードと会報が欲しいもん!

そりゃライブも行きたいが、決定的な入会理由は「紙媒体が欲しい」だった(もちろん応援したい気持ちが一番だよ!!)。

大学の専攻にも由来するが、私は本はもちろん冊子や栞・カードのような、「紙でできたもの」が大好きなのだ。
紙に印刷されたまだ見ぬ推しを1枚でも手に入れたい!それが私の動機だった。
2022年の夏であった。


●結局、誰推しなのか


なんとなく今までの流れだと田中樹担か森本慎太郎担になりそうだが、結局のところ、私は髙地優吾担である。

2022年2月に「日本映画専門チャンネル」で「劇場版 私立バカレア学園」を放送したので(もともと私は1950〜60年代の日本映画を年間100本くらい観る超偏った映画ファンなので、デフォルトでチャンネルに入っていた。2021年の紅白は、片岡千恵蔵主演「ギャング忠臣蔵」を観ていて見逃した。アホである)、軽い気持ちで観たのである。

「こ、髙地くん爆裂かわいいや〜ん!!」
そこにはきゅるきゅる子犬天使がいた。初見で漫才師の相方と見紛った彼は、究極にキュートでチャーミングなど真ん中ストライク超かわい子ちゃんだった。あまりの可愛さにショックを受けて、第二次性徴を呪った(年齢的に、当時すでに終わっていたと思うが)。この頃の天使こーちと、現在の、一歩間違えるとちょいゆるおじさん(ごめんなさい!)な彼とのギャップを自分の中で埋めよう、融合しようと模索するうちに、さまざまな諸要素が入り混じり、私の中で「全てがクソ可愛い奇跡の男」へと昇華した。

もともと6人の声もよく聴き分けられない初期に「この声いいな〜」と思ったのが悉く髙地パートで、あの甘くハスキーでかっこかわいい声が、メンバーの中で一番好きだったのだ。

ただ、「夏の夜の夢」は正直観るのが怖かった。
宝塚をはじめ、歌舞伎・文楽・劇団四季に東宝ミュージカルなど、商業演劇は一通りみて育ったので、舞台の恐ろしさはよく知っていた。
舞台の上は、全てのフィルターと虚飾が剥がされ裸一貫で晒されるので、その役者の全てが暴かれる。
舞台での「生こーち」に失望したらどうしよう。
まあ杞憂だったのだけれど。全くの杞憂だった。
冒頭の佇まいから第一声の清々しさ。髙地優吾は恐ろしいほど舞台向けの人種だった。ライサンダーさいこうでした。本当に声がいい。好きだ!

ただ、6人の中で推しのはずの髙地優吾が、一番「ここが好き!」の言語化が難しい。
好きなものほど言葉で表現しにくいということもあると思うが、いかんせん髙地優吾がわけわかんない男すぎるのだと思う。
子犬みないな見た目のモヤシ(失礼)なのに、趣味はアクティブでやたら野郎っぽいし、ゲーム特訓中、急に「見て〜俺の手すげーキレイじゃない?」とか言うし(意味不明)、食後にきょもと棒つきチョコペロペロ(可愛過ぎ)するわりにお菓子は禁止中とか言うし、突然虚無顔になるし、インタビューなどではしっかり発言できるのに、対メンバーには脊髄反射の10秒後には自分自身何を言ったか忘れそうな超無責任発言しかしないし、ブログの文体は絶妙に「変」だし、「めちゃめちゃ」って言うし、掘れば掘るほど底がないと言うか、知れば知るほど常に矛盾と混沌と可愛さと怖さが隣り合わせで、いつでも新しい一面を見せる謎の男。
ジェシーじゃなくても「沼地優吾じゃん」と言いたくなる。
ほんと、おもしれー男。
というか、基本的にSixTONESさんはおもしれー男しかいねえよな。

ちなみに、あまり大きな声では言えないが、私は角刈り容認派どころか推進派、角刈りガチ勢である。どちらかというとラーメンパーマに消極的だ。


●SixTONESが私にもたらした変化


SixTONESとの出会いは、比喩ではなくガチで私の人生を変えた。

1.ガラケーからスマホになった

それまでは、勤務先の社長に「まだガラケーなの⁉︎なんで⁉︎」とガチでアホにされてもカパカパ二つ折りケータイを所持し続けていた。
(だって内勤だから仕事には必要ないし、友人と連絡取るのに不自由なかったし、ネット関連はPCで見るから…)
でもさ、ブログ読みたいし、ライブも行きたいじゃん。
まあ一番の理由はブログだった。推しが毎日更新しているなら、拝跪するのがオタクの務めだろ?こちゆご読みたいだろ?
100年ぶりくらいの機種変更なので、auショップに赴き、3時間かけてスマホをゲットし疲れ切って帰宅したその日にYoutubeにアップされたのが「PARTY PEOPLE」のMVだった。最高だろ。疲れなんて秒で吹っ飛ぶわい。

2.記録量の増加
職場のスケジュール管理はすべてweb上で行なっているので、個人的な予定は無印良品のマンスリーノートに記入している。
ただ、いかんせんオタ卒&コロナ禍の身の上、書くことがない。
名画座で上映する作品で興味のあるものを書き込むが、気分や体調で行かないことも多く、内容は至ってスカスカである。

それが、SixTONESに出会ってから、CDやDVDのリリース日に始まり、メンバー出演TVのオンエア、掲載雑誌の発売日、Youtubeの内容やANNのゲストなどをメモし、はては髙地優吾がバレンタインチョコを作った日や、森本慎太郎がゲーム生配信の上韓国を日帰りし名古屋でライブしてラジオに出演した時間の流れまで書き込むようになった。
個人の予定はスカスカのままだが、SixTONESは働き者で、スケジュール帳は賑やかになった。
私は幸せだった。

これ(2022年3月)が
こう(2023年2月)である。
(恥ずかしいので画像はあえてガビらせています)

ちなみにスケジュール帳の他に、その日の出来事や思ったことを書き込む簡単な日記メモノートもあるのだが、そっちは数日おきの1日2〜3行程度だった書き込みが、「SixTONES後」は毎日記載の1日1〜2ページに爆増した「紙ツイッター」と化している。
読み返すと猛り狂っていて面白い。

3.夜更かしするようになった
私は眠りが浅い上に2・3時間ごとに目が覚めてしまい、一度目覚めるとなかなか再入眠できない途切れスリーパーなので(勤務の都合上、起床時間が早いこともあり)、夜22時には寝ていた。
Youtubeは22時アップだし、ANNは23時30分スタートだ。
リアタイしたいに決まっている。
金曜・土曜は寝るのが遅くなった上に、4月からは「だが、情熱はある」をリアタイし始めたので日曜日も犠牲になった。
「バリューの真実」で「寝不足はうつになるよ!」と言っていて、それな!と実感した。ありがとう「バリューの真実」。
空いている時間にはとにかく寝るようにしている。

4.推しがいるって毎日楽しい
そのまんまである。


●おわりに

SixTONESのいいところなんて、私なんぞに言われなくてもみんな知っているし今更なのだが、とにかくメンバー全員とんでもなくキャラが立っていて、1人でも十分表舞台で戦っていけるのに、「6人」が最高で、笑っちゃうくらいバラバラの個性が絶妙なバランスを取って爆発的なパフォーマンスをもたらす、最強のグループなんだよなー。と思う。
イケイケなのに謙虚で真面目でピュアなのがいいんだよなー、と思う。

私がそうだったが、別々のタイミングでメンバーを知り、のちに「この人も同じグループ!?」となった時の驚きはかなりのものである。種は蒔かれているのだ。
毎日がオールスターゲームというか、「バイキングで好きな料理だけ山盛り取ってきて一見ぐちゃぐちゃだけど最高に豪華で幸せな一皿(しかも噛み締めるたびに違う味がする)が味わえるすげーグループですげー奴ら。
おいしいもの食べてゲラゲラ笑っていて欲しい。
これからも力の限り追いかけていきたい。

推しは人生の宝である。生活の潤いである。「推しがいなくちゃ生きていけないの」である。


私のような新参者も、奇跡的にチケットが当選して東京ドーム公演に参戦することができた。
生で見る6人は本当にすごい。ここまで「6人」にこだわり続け活動を続けてくれたメンバーも最高なら、彼らをずっと応援してきてくれたファンの方々も本当に尊い。スタッフの皆様もありがとうございます。
とにかく多幸感に溢れかえり、テンションがおかしくなって治る気配がないので、ファンレターを送った上にこんな文章まで著してしまった。素人の浅いオタク語りで赤顔の至りだけれど、幸せなので許して欲しい。

ドーム公演の感想については、ファンの皆様が素晴らしい文章をたくさんあげてくださっているので割愛するとして、最後にひとつだけ。
髙地優吾(めちゃめちゃ可愛かった)担でなかったら、森本慎太郎に即落ちしていた。
なんだありゃ、カッコ良すぎるだろ。
危ないところだった。

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