4月15日、靖国神社で奉納相撲があり、見に行った。
本殿近くに案内の看板があり、警備の人に聞いてみると
「結構、皆さん朝早くから並びますから、少し早めに来た方がいいと思いますよ」
という、8時半に開場ということなので、8時に来たらいいだろうと思った。
当日は素晴らしい晴天。境内に入ると、近くの私立の小学生と、その保護者が歩いている。なぜか紺色の服を着たお母さまが沢山いて怖い。境内の奥に進み、標識に従い進んでいくと、人の流れが出来ている。ついていくと、すでに100人くらい並んでいる。小さな持ち運びの出来る椅子を持って座っている。ちょっとしたものかと高をくくっていたので、びっくりする。列の最後尾に並ぶ。どんどん人がやってくる。3割くらいは外国人だ。日本に住んで、東京に住んでいても、知らなかった。どこで情報を得て来るんだろう。そうやって待つ間も人の流れは止まらない。30分もすると入場が始まる。相撲する場所があるなんて知らなかったので、初めて入る空間だ。
「クラウドファンディングの方は優先的に入場できますので、仰って下さい」
と宮司さんが大声で言っているが、一人も返事しない。周りをよく見ると皆やたらに荷物が多い。出社前にちょろっと見ていくかなんて、なめている私とは大違いだ。入場は無料だ。予約もいらない。普通の大相撲の値段を考えるとものすごくお得だ。お相撲さんをお目当ての人は、そもそも列に並ばず、お相撲さん達の車が着くところに陣取って、カメラをスタンバイしている。
 相撲の会場は広い!300人は入っている。土俵の近くにレジャーシートを敷き、出店のちゃんこを食べ、ビールを飲んでいる。皆、楽しそうだ。私は中座するので、入り口の近く座る。遠くに土俵を見ながら、頭の上に咲く色の濃さがまちまちの桜を見る。最後の踏ん張りで咲き誇る桜は香りがする。緩い風が吹き桜の花びらがはらはらと舞い落ちる。並んで座った人達と感動を分け合う。土俵を整える儀式が厳かに行われ、幕下の力士たちが総勢30人くらい土俵に上がり楽しそうに練習?を始める。報道陣も陣取る。まだ、どんどん新規に人が入ってきて、400人くらい居るのだろうか。そのあと、暫く取り組みを見て帰った。楽しかった。

 翌日、武蔵小杉からバスに乗り、子母口富士見台古墳に行った。近くの橘樹神社ではオトタチバナヒメ様の御衣、御冠が漂着したと伝わっている。古事記では、オトタチバナヒメ様の櫛を収めて古墳にしたと伝わっている。走水神社でも似たような伝説があるし、こんな内陸にそういう言い伝えがあるのか分からない。現在は公園になっていて登れる。住宅地の中になじんでいる。上に登って見渡すと富士山が見えた。富士見台は本当だ。姫神様たちに聞くと、ここはオトタチバナヒメ様とは全然関係ないということだが、大事に管理して言い伝えを残してくれてとても嬉しいということだ。じゃあ、これはいったい誰の何?と聞きたかったが、どうせ自分で調べろとか言われちゃうので聞かなかった。
 その足で鷺沼の温泉に行った。その昔、孝謙天皇が入って病気が治ったという温泉だ。東急田園都市線の鷺沼駅からバスで10分程度。言葉は悪いが大変古い建物の温泉だ。内装も古い。脱衣所も狭い。しかし、しかしだ。凄まじく良いお湯だ。10分入っただけでもわかる。健康な私でも元気になる。これ、どこか悪かったら、凄く良くなると思う。一緒に入った他のお客さんに聞くと、
「100%病気が治る」
ということだった。それは大袈裟にしても、こんな温泉が近所にある人は幸せだ。しかし、関西に住んでいた孝謙天皇が具合が悪いのに、どうやってこんなところまで温泉に入りに来ていたのだろう。謎しかない。


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