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人と視線が交わる瞬間が嫌い



「話す時は人の目を見なさい!」

学校でも家庭でもそういう教育が積極的になされていた頃、それが苦手な私は本当に苦痛だった。
その時はみんなができている(と思っていた)ことが何故自分にだけできないの分からなかった。
できないことで怒られる。
「何かやましいことがあるのか?」などと言われる。
そして気まぐれに目線を上げたら「何でこっち見るんだ!!」と変なおじさんに絡まれる……そいうことの積み重ねで私はいつもちょっと下を見て生きるようになった。
微妙な角度で見ているようにも見ていないようにも映る。
その技?を編み出してからは何かを言われる機会は減ったような気がする。
自分を守る方法の1つだった。

「そもそもじっと目を合わせるのは相手への敵意を示している」という説が出現

ここで私はまたビックリした。
「あんなに目を見ろって言われたのに…?」っていう感情である。
その時ももちろんまっすぐ視線を合わせるのは苦手だったのでホッとした部分もあった。
これも1つの説で、絶対ではない。
基本的に超面倒くさがりな私は「どうでもいいじゃん…もう…」って心境に達した。

ちょっとだけ顔を上げて

「目を見るのが正義期」→「見ないのがいい期」→「私はもうどうでもいい…期」を経て

「ちょっとだけ顔を上げよう」

と思った。
きっかけは特にない。またいつもの気まぐれ(笑)
でもそう思って見上げた空はいつもよりちょっと綺麗な気がした。
無理に誰かの目を見るんじゃない。
私が私の意思で目線を上げたんだ。
その小さな第一歩が今はすごく心地いい。

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