トイレクレバスの噺
元ブログから転載するために、過去記事を読み返しているのですが、思いのほか「シモ」関係から派生しているものが多く、あるいは「真面目に生きているのにあほ話になってしまう」出来事が多く甚だ遺憾であります。
新たに「トイレシリーズ」とその周辺の括りを作ることになりそうです。
まずは2015年09月24日の記事を、多少加筆修正して載せます・・・( ̄▽ ̄;)。
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ワタシが子を産んだのは息子の時も娘の時も仙台在住の折であり、育てた家は、借り上げ社宅で狭いながらも新築の一軒家だった。
息子のオムツは1歳4か月でとれた。娘も早かった。
トイレは水洗で洋式であった。オムツは取れても、彼らの小さなオシリでは便器にハマりそうなので、幼児用の便座を置いて、させていた。
息子にはオシッコは、立って、とも教えた。だから息子はずっと、洋式トイレでも小用の時は便座を上げていた。座ったままですると教えればよかったのにと、後悔しているが、当時は男性用女性用と便器が違っていたので分けていたのである。
現在の家のトイレは洋式が一つである。夫は、どちらも座ってする。
座ってすると、長期戦の時は特に楽ではある。
ワタシの友人に、
「某デパートの食堂に行きたいんだけど、あそこは古いから和式しかなくて、膝が痛くて無理なの」
という人がいる。そういう人にも洋式はありがたい。
いずれにしても、今は汚いものはジャーっと流れていくし、目に染みる臭気にさいなまれつつトイレ掃除をすることもないし、楽と言えば楽、ありがたくも
「コレでいいのだろうか」
と自戒するのも昔を知るからである。
トイレ、特に昔のトイレが恐怖なのは、ボットンであること、ガバと口が開いている便器のため、落下衝撃による跳ね返りがあること、薄暗さや、古さ、臭さ、ポットンの便壺を見たくないのに見てしまう、見えてしまう、そして、その
「果てしないと思われる深さ」
による。
便器が狭いとすぐ汚れる。どうしてここに、というところに痕跡がある。
ヘタな人はいるものだ。また、汲み取りを頼み忘れて、スレスレまで来ていたことなど、昔のどこの家でも経験があるはずだ。農家では肥やしに使っていたそうだが。
しかし現代も危険は孕んでいる。
ある日、いつのように何も考えずトイレに入り、そこでいつもと違う深みにはまってしまった。
まさに
「スポ」
????
え?
マジ???
なんで???
息子が仕事中「トイレ貸して」と寄って用を足した後、蓋を閉めないで帰った後のことだった。
便座が上がっていつもより間口が開いていて、そこに我がオシリが
「スポ」
「なんだよ、チクショー」
起き上がろうとしたら抜けない。
ジタバタしたが無駄だ。
壁に手を当て、
「フンっ!!!」
と持ち上げようとするが、己の重みごと
「スポ」
となったオシリは抜けてこない。
便器のフチは返しが付いているのもいけない。
「ゲッ、マジー???」
ワタシの頭に浮かんだ。
ローカルニュース、あるいは地元新聞。
〇月×日
『〇町〇〇のOさん(主婦・〇歳)は、自宅トイレで便器にはまり、自力 で抜け出すことができずにいたところ、帰宅した夫のTさん(会社員・〇歳)に発見され、Tさんが救出を試みるもどうしても抜けず、消防に連絡しレスキュー隊が駆けつける騒ぎとなった。
2時間後、レスキュー隊が便器を破壊し、Oさんを救出。Oさんは長時間、臀部を圧迫されていたことによる、「クラッシュ症候群」が心配され、救急車で病院に搬送されたが、命に別状はない模様。
現場は閑静な住宅地で、長男が訪ねた後のこと。当時Oさんは一人で自宅にいたところ・・・なお、警察ではOさんの長男に事情を聴くものとみられ・・・。』
ダメダー!!ワタシはこんな姿を人様に見られ、トイレ壊され、救急搬送されたくもないし、事情も聞かれたくないぞ!!
渾身の力を振り絞り、つるつる滑る便器のフチを掴み・・・やっと抜けた。
この話は家族には伏せていたが、
「家庭で起こりうる事故」
事例1 「トイレクレバスの危険性」
として、広く世間に注意喚起したいとの思いで、ここに恥を忍んで記事を上げます。
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