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【EDH】最高工匠卿、ウルザでデッキを組んで1ヶ月

11月の終わりに名古屋で開催されたプレイヤーズコンベンションからのMTG熱が冷めやまないまま12月の頭には最高工匠卿、ウルザを統率者にしたデッキを完成させ何度か対戦を行った。初陣と2回目の統率者戦を終えての感想は以前書いた通りだ。この記事を書いていてデッキを完成させたのっていつだっけ?と振り返ると12月だったとは、今月はMTGを楽しみすぎて小学生の頃のように時を遅く感じるほど良い1ヶ月だった様だ。

次にEDHについて何かを書くとするなら万物の姿、オルヴァールでデッキを組んだ時だろうと考えていた。しかし以前の私の記事に、このようなコメントを頂いた。

ウルザが好きでデッキを組みたいと思っていたのでとても参考になりました。
レシピを見てもどの様な動きをするかよく分からないので解説が凄くありがたいです。
しかし問題に当たりました。
恥ずかしながら私は統率者に疎く、無限マナの使い道が分かりません。
バリスタ等の様な分かりやすい無限マナの受け皿が見つからず、ウルザの能力でデッキのカードを全て唱える事は出来そうですがどのカードを唱えてフィニッシュなのか判別出来ないのです。
無理やり運命のきずなで無限ターンは考えたのですがこちらのレシピには入っておらず悩んでいます。
宜しければ勝ち手段についてご教示頂けないでしょうか。

【EDH】最高工匠卿、ウルザのデッキ完成

統率者初心者の私の拙い記事が参考になるだなんてこんなに嬉しいことはない。ウルザが好きでデッキを組みたいだなんて同士としか言いようがなく、早く疑問を解消してEDHの沼の深淵まで引きずり込み、2023年はEDH沼でジャブジャブ遊べる1年にして欲しい。そのため1ヶ月弱ではあるが統率者戦を最高工匠卿、ウルザで遊んでみて得た経験を踏まえて、私のデッキについてダラダラ書いていこうと思う。

現在のリスト

今使っているリストは上記の通りである。初陣戦で感じた《変身》《変幻の杖》で構築物トークンを《船砕きの怪物》に変換し無限マナに至るコンボは私のプレイスタイルには合わないため不採用とした。プレイングや駆け引きの問題があるけど変身コンボを止められるとそのまま何もできず負けてしまうのはつまらないため、粘り強く戦える構築に変更した。

変身パッケージを不採用とすることで、実質1枚コンボはできなくなったが、《船砕きの怪物》しかクリーチャーを採用できない縛りがなくなった。
そのため優秀なクリーチャーを何枚か採用することができた。

採用したクリーチャー


《心悪しき隠遁者/Malevolent Hermit》/《心優しき霊/Benevolent Geist》

このカードの表面は足の生えたカウンター呪文であり、裏面は相手にカウンターをできなくさせることができる。割りとコントロール寄りなデッキ構築をしているため追加のカウンターとして使った後は、降霊で唱えれば自分のコンボを通すために使用できる。

《現実チップ/The Reality Chip》

現実チップは1枚ではデッキトップをいつでも見ることができるカードだが、他のクリーチャーに換装し装備カードとなった時に真価を発揮する。現実チップが他のクリーチャーに装備されている場合、ライブラリーの一番上から土地をプレイしたり呪文を唱えることができる。それだけでもアドバンテージ源となるが《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》と組み合わせるとマナさえあればマナ分だけドローができる。

換装し装備カード状態の現実チップと師範の占い独楽が場に揃っていればデッキトップを確認し、土地を置いていなければトップから置けばいいし、軽量のアーティファクトなら唱える。その他呪文や土地のプレイ権がない状態で土地がライブラリーのトップにあるなら師範の占い独楽の1つ目の起動型能力でデッキトップを操作して唱えられるカードに変更する。

それでもプレイできるカードがトップになかったりカウンター呪文のような手札に持っておきたいカードがあるのであれば、師範の占い独楽の2つ目の起動型能力を使用して、カードを1枚引いて師範の占い独楽をデッキトップに置く。そしてデッキトップから師範の占い独楽を唱えることで再びライブラリー操作やドローを行うことができる。

《呪文滑り/Spellskite》

呪文滑りはウルザを除去やコントロール奪取系の呪文や能力から守ることができる。2マナで軽量かつ能力の起動がファイレクシアマナで行える。アーティファクトクリーチャーというだけでウルザがいれば青マナ源にできるし構築物トークンのサイズアップに貢献ができる。

《呪文探求者/Spellseeker》

100枚のハイランダー構築となると欲しいカードをサーチできるカードが重要だ。サーチ系カードを入れることで実質サーチ先のカードのかさ増しができるからだ。呪文探求者の場合は2マナ以下のインスタントかソーサリーに限定されるが対抗呪文や他のサーチカードにアクセスすることができる。

《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》

よくある対象のクリーチャーをコピーできるカードだ。自身の呪文探求者をコピーすればサーチ効果をもう一度使えたり、構築物トークンをコピーすればトークンが2体並ぶことになり、かなり太いクロックになるだろう。また構築物トークンがいない状態で場にウルザが残っていれば、ウルザをコピーすることで唱え直すことなく構築物トークンを生成することができる。伝説ルールでウルザは1体しか存在できないため構築物トークンを並べるでもなく1体再展開することのみに4マナ支払う価値があるかは不明である。

《金粉のドレイク/Gilded Drake》は?

独断と偏見に塗れたベスト青のクリーチャーオブザEDHと言えば、金粉のドレイクだ。2マナで相手のクリーチャーとシャークトレードできる強力なカードである。こんなカード青い統率者なら採用しない理由はない。以前の変身を採用していたリストでは構築上の理由から採用できなかったが今は違う。ではなぜ採用しないのか?財布の都合である。他に欲しいカードがあり、そちらを優先したためだ。持っているなら確実に投入するし、そのうちしれっと買って使いだしているカードだ。

その他採用したカード

《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》

金粉のドレイクよりも優先し購入したカードは何かというとモックス・ダイアモンドである。場に出る際に土地と1枚捨てないといけないが、場に出てしまえばどんな色でも出せるマナアーティファクトだ。なぜモックスのほうが優先順位が高かったかと言うと、ウルザデッキは可及的速やかに最高工匠卿、ウルザを場に出すことが重要な序盤の動きだと私は考える。私のウルザデッキの構築はかなりウルザの能力に依存している。ウルザがいないと何もできないわけではないが大したことはできない。とにかくすぐにウルザを出したい、4ターン目に土地を並べて出すなんて遅い。2~3ターン目に出すためには何かしらの土地以外のマナ加速が必要だ。そういった理由でモックス・ダイアモンドを採用して初手や序盤にマナアーティファクトがハンドに来る可能性を少しでも上げたかった。

《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》

何を抜いて採用したかは覚えていないけど、追加の除去として蒸気の連鎖を採用した。1マナで厄介なカードを一時的なバウンスとは言え場から排除できる。また《船砕きの怪物》で無限マナをする時に0マナのアーティファクトが必要となるが、そんなもの序盤で展開しきっている可能性もあることから、自身の0マナアーティファクトを対象にしてバウンスするといっいたこともできる。

以上が現在のリストと採用したカードの理由である。
続いてコメントを頂いた無限マナを用いた勝ち筋についてだ。

デッキの勝ち筋

私のリストには3種類の無限マナコンボが搭載されている。

0マナアーティファクトやマナを増やせるアーティファクトを《船砕きの怪物》の誘発型能力でバウンスしなんども唱え直しながらマナを増やす。

《厳かなモノリス/Grim Monolith》+《Power Artifact》

等時の王笏/Isochron Scepter》に《劇的な逆転/Dramatic Reversal》を刻印

上記3つが無限マナコンボだ。これらのコンボを場にウルザがいる状態で成立させることがこのデッキのメインの戦略となる。

質問にもあったように無限マナを成立させ、ウルザの起動型能力を何度も起動できるようになった。だけど歩行バリスタのようなわかりやすい勝ち筋がないのに、どのように勝つのかというと、それは対戦相手が勝てないor勝ちに行くには時間を要する盤面を構築することだ。

1⃣《船砕きの怪物/Hullbreaker Horror》の誘発型能力で相手の盤面をバウンスしつくして再展開される前に殴りきる。


2⃣《船砕きの怪物/Hullbreaker Horror》の誘発型能力でウルザをバウンスし構築物大量展開する。


3⃣《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》を超過で唱えて対戦相手の盤面をバウンスし《叱責の風/Winds of Rebuke》で再利用して殴り切る。


4⃣《冬の宝珠/Winter Orb》、《静態の宝珠/Static Orb》、《基本に帰れ/Back to Basics》といった相手を縛るスタックス系カード相手に何もできない間に殴り切る。


5⃣ツイスターループを成立させる。


ツイスターループとは
1.青色で無限マナが出る状態にする。
2.ウルザの起動型能力でデッキのカードをすべて追放する。
3.追放したカードを使えるだけ使って追放領域から墓地に送る。
4.追放領域の《Timetwister》を唱える。
5.優先権を保持したまま《Timetwister》を対象に追放領域から《ナーセッ  トの逆転/Narset's Reversal》を唱える。
6.《Timetwister》はハンドに戻り、《ナーセットの逆転》
が解決され墓地に行き、《Timetwister》のコピーにより両カードはデッキに戻り7枚ドロー。墓地とハンドにある全てのカードが再びデッキに戻り、ウルザの起動型能力で再利用が可能となる。

ツイスターループを成立させれば、もうやりたい放題で1⃣~4⃣すべての勝ち筋で勝つことができる。またこのループを完成させれば《白鳥の歌/Swan Song》で自分の呪文を打ち消してはツイスターループ、打ち消してはツイスターループで無限に取りトークンを出すことができる。また《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》が場にいれば2回ツイスターループをすると相手のハンドは0になり、かなり勝つのは難しい状況にすることができる。

《Timetwister》なんて買えない?そもそもお前のデッキに《Timetwister》入ってないじゃないかって?その通り、私のリストには《Timetwister》の代わりに《時のらせん/Time Spiral》が入っている。《Timetwister》の調整版《時のらせん》は解決後に追放されるが《ナーセットの逆転》でコピーしてハンドに戻るためツイスターループは同様に行える。

《時のらせん》も再録禁止カードなためそれなりの値段だが、《真夜中の時計/Midnight Clock》であれば12個カウンターが乗り《Timetwister》効果が誘発したタイミングでバウンスできれば追放されないため、《真夜中の時計》でも疑似ツイスターループが可能だ。

立ち回り方

1ヶ月弱のEDH経験でデッキの回し方を語ることができるのかと私自身も思うけども、今これは大事だなと思っていることを整理してみる。

2~3ターン目にウルザ着地を狙える初手を目指す。

これはモックスの採用理由でも書いたようにウルザに依存した構築なため、さっさとウルザを出してしまわないと話にならないからだ。マナファクトやウルザの物語が初手にあれば3ターン目にはウルザを着地させることができるだろう。欲を言えば相手も行動も妨害できるカードやドローもあればいいが、そんな都合の良いハンドなんてそうそうないためウルザを優先しよう。

勝ちにいくのに焦らない

スタックス系カードやカウンターでの妨害や構築物トークンで殴られにくいため、序盤中盤は無理やりコンボは狙わずに負けないことを意識する。無駄に攻めっけがあるとヘイト高くなると思うのでいかにもカウンター持ってますよ感や自分が弱くて無害(スタックス系で縛って何を言う)ですよ感をだしつつコンボスタートのタイミングを伺うのがいいのかもしれない。

以上が最高工匠卿、ウルザで統率者デッキを組んで約1ヶ月で調整したデッキの内容や思うこと、そして質問への返答である。

2023年1月にはドミナリアリマスターでウルザの拡張アート版もでるし、《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker》や《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》のシークレットレア版も届き始めるだろうしでウルザ使いとしては嬉しい限りだ。

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