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前半キャラクター紹介no.2:化女沼キラリ[著:あざみ]

イラスト:江良エス子

皆様こんばんは、犯罪者隔離世界へようこそ。

本日は化女沼キラリ(ケジョヌマキラリ)について語りたいと思います。
本編2話のネタバレを含みますので、もしまだゲームをプレイされていない方はブラウザバックか、上記ご了承の上、お進みください。

さて、メンバーの皆さまから、「化女沼なんて苗字、よく思いつきましたね!?」と言われまくっているキラリちゃん。
実はミズキ君の臼井に引き続き、化女沼も地名です。
私実は廃墟オタクでして……と言っても、実際に写真を撮りに行ったりするわけではないのですが、ネットにあがっている廃墟のホテルや遊園地の写真を見ることにドハマりしていた時期がございました。

その中に、「化女沼レジャーランド」という廃墟の遊園地がありまして……こちらたしか、公式で見学ツアーもやっていたような……?さび付いた観覧車がとても物憂げで、どこか儚くて、切なくて、写真でしか見たことはありませんが、とても印象に残っているスポットのひとつでした。

今回キラリちゃんにこの苗字をつけたのは本当にひらめきというか、見た目に合いそう~くらいの気持ちだったのですが、この「珍しい苗字」が伏線になりましたね……。なりましたね、という書き方を不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれないのですが、私の物語の執筆の仕方が少し特殊で、『キャラクターが動くのを書き留める』という形式なのでございます。

社長がミズキ君に対して、「将来を約束されたA大学ロボット工学部の特待生が不法侵入をして~」という記事を思い出すことができたのに、化女沼キラリというアイドルが起こした事件はひらめくことができなかった、アイドルという人の注目を集める職業なのに?そんなに"珍しい苗字"なのに?思い出せないのはおかしい。じゃあ、特定範囲を「現役アイドルが起こした事件」にまで広げてみよう。という発想に至ったわけです。私ではなく、社長が。もちろん、執筆者である私の方でも、ある程度こういう物語にしたいな~という基礎の考えはあるのですが、基本的にはその方向にキャラクターが動かなければ、書き留めることは不可能なので、予想していた方向に進まなかった~~やべ~~みたいな状況もかなりあります(笑)

さて、今回で言うと、クイズゲームを挟みながら、「キラリちゃんの口から語られるWitches」として聞いていた物語が、「ハナちゃんとしてもう一度語られる」ことで、全然別の意味に聞こえる。というギミックを仕込みました。
ギミックをひらめくまでかなり試行錯誤し、没となったアイデアは数知れず……。しかし、実際に筆をとった時には、すんなりキャラクターが動いてくれたので安堵しました。秘書ちゃんがいい具合に、”過去に起きたテレビの上でのできごと”を、視聴者目線として語ってくれたのもありがたかったですね。秘書ちゃんの話に、キラリちゃんとして補足をするハナちゃん……でしたが、社長と秘書ちゃんが協力しながらクイズを解いていく姿を見て、自分もキラリと対等に助け合える仲になりたかった、なれなかった、私が壊してしまったのだから、と……。最終問題につれ、だんだん元気がなくなっていくハナちゃんの様子をシナリオライターとして描いたつもりです。

さて、キラリちゃんはかなり濃いキャラクター、だと思います。私はアイドルには詳しくないのですが、台本を一緒に読んでくださったメンバーが、実際にハーフであることを売りにしているアイドルもいるし、ユニットの片方だけが人気になってしまう現象もまぁまぁある。あざみさんアイドル詳しくないんですか!?と驚かれたことがありました。残念なことにアイドル業界はさっぱりだったのですが、アイドルを好きな方からリアルに描けていると太鼓判をいただけた瞬間は嬉しかったですね。

彼女を生み出すのに、声の印象としてリスペクトさせていただいた作品がひとつありまして、「サマーレッスン」というPSVRのゲームのアリソンというキャラクターになります。このゲームは、VRで女の子に家庭教師をするという内容なのですが、当時に実況で知りまして、その影響も少なからず受けているかなと思っています。

実際に、キラリちゃんの声を担当してくださっている紅原ユウ子さんには、アリソンのカタコトの日本語が、一番キラリちゃんのイメージに近いですと、公式の紹介動画を共有しました。ユウ子さんには、打ち合わせの台本読み合わせの時に、私から、『多分この作品で一番演技力が問われるキャラクターだと思います……』とお伝えしたところ、「難しいキャラクターの方がやりがいがありますよね!」と力強くお答えいただけたことを今でも覚えています。ただでさえ、ハナちゃんとの演じ分けもあり、また、ハナちゃんが演じているキラリちゃん(=キラリちゃん本人ではない)という緻密な差についても指摘していただいていて、かなり大変な役作りだったかと思うのですが……。私のイメージ通り、期待以上のキラリちゃんに仕上げていただきました。喋り方本当にかわいい……英語の時の発音のすばらしさも、日本語を賢明に話そうとする姿も、そして、ハナちゃんだからこそ完璧に演じられているけれど、キラリちゃんのオーラそのものを出すことはできなかった、という絶妙な役柄を、全力で表現していただけたと感じています。ユウ子さんにお任せできて本当に良かった……!

このあと、中編以降もハナちゃんは登場します。
実際に彼女が歌うシーンも出てくるので、その迫力を、楽しみにしていただけたら嬉しいです。

ハナちゃんについてもたくさん語りたいのですが、それはまた中編以降にとっておけたらと思います。

ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。
またお会いしましょう:)

犯罪者隔離世界:主催
あざみ

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