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きょうだい

私にはきょうだいが複数いるが、年を重ねるにつれて、彼らに対する想いや関係性が変わってきているようだ。

もとから彼らのことは好きだったし、その気持ちは基本的に変わっていない。そのことは幸福だと思う。

けれど、いつしか2人きりで過ごすとなんだか落ち着かなくなったり、後から投げかけられた言葉を反芻してその言葉の受けとめ方を考えたりするようになった。

相手は私のことを想って言ってくれているようだけど、「あなたのためを想って」という枕詞には呪いの要素を含む言葉が続きがちなことを、成長した私は知っている。

私は私なりにできることをだいぶ一生懸命やっている意識でいるんだけれど、もっと大人になれ、しっかりしろ、という風に言われている気がしてしまう。

確かに、あなたは比較的しっかりしていると思うし、責任感が強くて、真面目だ。根がやさしいし。

だけど、私は頼れる人がいる間はうまく頼りながら生きていっていいんじゃないかと思っている。

過度に寄りかかるのはあまり健康的ではないかもしれないが、調子に合わせて揺らぎつつ、それで日々を繋いでいけるのなら十分だと。

そういうことをつらつらと考えていたら、あまり連絡を取らなくなった。

少しさみしい気もするが、しょうがないとも感じる。
このくらいが、今の私ときょうだいとの適度な距離なのかもしれない。

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