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Vtuberの巣窟は歪んだホロライブファンスレである

Vtuber界隈は新たな局面を迎えようとしている。にじさんじからデビューした新人「壱百満天原サロメ」氏の躍進が止まらない。そんな中Vtuberの巣窟ではヒリついた空気が流れ始めていた。同接ランキングの管理者でもある「ジェネリック集計人」ことジェネーらへの当たりの強さ、そしてホロライブへの当たりの強さも現れ始めている。

そんな中、自分がVtuberの巣窟について調べていると「ひとつの仮設」が浮かんできた。それが題にもあるVtuberの巣窟というまとめサイトはかつて5chに存在していたホロライブファンスレの流れをくむ(つまり、5ch当該スレにて対立煽りを行っていたユーザが流入している可能性が高い)サイトではないかという説である。

ホロライブファンスレの来歴

まず、5ch内ホロライブスレとは何か。5chでホロライブと検索すると、主にYoutube板のホロライブ個スレが目立つ。しかし、ここで注目してほしい板がある。それが「女神実況ch」だ。

過疎板であった女神実況chは、2021年半ばにあったYoutube板内ホロライブファンスレの追い出しから逃れてきた住民の逃れた場所ということらしい。もちろん確実な証拠というわけではないが、この現象は各地で散見されている。ニュース速報(杉浦綾乃)板内ぶいすぽっ!無しスレもこの住民の侵略を受けたという噂もたっており、その影響は「Vtuberの巣窟」にもあるのではないか、と考えた。ホロライブファンスレの追い出しがあったのは8月、それから2か月の間にしがないアンチのたまり場であった「Vtuberの巣窟」は毎時400レスを超える過激な場所へと変貌していったのだ。

巣窟とホロライブファンスレ

これだけではVtuberの巣窟が旧ホロライブファンスレ過激派の根城として成り立っているとは言い難い。そこで、いくつか要点をまとめてみた。

同接バトル

現在ではVtuberの巣窟といえば数字というほどに定着している同接バトルであるが、これを用いてホロライブを上げ、にじさんじを下げる行為が連日行われていた。先日投稿したジェネリック集計人とのインタビューでも着目している。

集計人の投稿するランキングを用いて行われている同接バトルでは、先月半ばまでホロライブの常勝であり、そもそも元集計人からジェネリック集計人への交代劇も、ランキング入りしたにじさんじライバーを少しでも減らすための騒動とも思える。これがホロライブとにじさんじ逆であった場合、数字を誤魔化したとて同じことは起こるだろうか?という点は特に疑問だ。にじさんじ、ホロライブ限らず数字煽り自体悪しき文化であるが、党派性を示す点においては注目すべき点かもしれない。

にじさんじへの悪態

特に今年の2月~3月にかけて、にじさんじとホロライブの「ターン制炎上バトル」とも言われていた時期の憎悪の醸造具合は酷いものだった。2月、潤羽るしあ氏が去ったのあの事件の前後、巣窟民は火消しとストレス発散のためか直前中止となってしまったにじさんじの4周年イベント「FANTASIA」について、コロナ禍すらも利用した煽りを展開し、3月に入ってローレンの謹慎・ガーリーコレクションの中止と続く炎上をかなりの執念ではやし立てている様が今も記事コメント内に鮮明に残されている。

ホロライブの興隆

 そうした展開から一転、巣窟にも明るい話題が充満した時期がある。それは3月の19日から20日にかけて行われた「hololive SUPER EXPO 2022」が開催された二日間である。この日は入場タイミングである午前9時の記事から実況が始まり、ホロライブ専用まとめであるぶいちゅー部の勢いをはるかに超えたレベルで盛り上がりが続いた。ライブのタイミングでは30分間に1000を超えるコメント数が記録されており、Vtuberの巣窟がホロライブの実況板としての一面を持ってしまっていることがわかる。

壱百満天原サロメ出現から現在

 そんなVtuberの巣窟にもつい最近転機が訪れた。にじさんじから発表された新人「壱百満天原サロメ」氏のバズりが、巣窟民に衝撃をもたらした。日々「数字」について議論するはずの0時に行われるジェネリック集計人の投稿には「もうやらなくていい」「もう必要ない」といった辛辣なコメントが目立つようになり、数字を否定する巣窟民が現れ始めたのだ。これは最も決定的な「巣窟民の出自」を示すものであり、にじさんじを嫉みながら、ホロライブを持ち上げる者達の馬脚が現れ出た瞬間といえるだろう。

これからの巣窟に起こる事に対しての杞憂

「Vtuberの巣窟」は現在大きな転換点を迎えている。サロメ嬢のデビューによりもたらされた数字の逆転により、「巣窟民の反転」あるいは「スウジ―の反転」ともいえる、今まで持ち上げてきたものと今まで貶めてきたものが入れ替わる事態を危惧している。筆者としては、巣窟民全体が「にじさんじファン」または「ホロライブファン」のどちらかのみの集合体としてまとめサイト間の煽り合いに利用されることをなんとかして避けたいのだ。あるいは、巣窟民自体、もとはといえばにじさんじを追いかけていた者だったかもしれない。それが何らかの理由…たとえば炎上に関連する「愛想の尽き」により反転し、憎しみを持ちながらホロライブを応援する者となった可能性も大いにありうる。巣窟民の抱える憎しみや妬みはさらに膨れ上がり、それはお互いのファンの摩擦をさらに強めるものになってしまうだろう。今回、「Vtuberの巣窟」が今後も運用される、あるいは対処されたとしても、それがどのような場所であったかという一考察を後に残すため、記事を執筆した次第だ。

真剣なまとめサイト対策を

「Vtuber まとめ」で検索した際、アンテナサイトから提示される記事は、ゴシップ記事が多くなってしまっている。「Vtuberまとめてみました」、「Vtuberまとめ部」、「にじホロVtuberまとめ速報」、そして「Vtuberの巣窟」…Vtuberに触れて浅い人間が真っ先にアクセスする情報がこれらのまとめサイトである現状を、どうにか変えることはできないか。特ににじさんじまたはホロライブのどちらかを優先的に見ている場合、これらのまとめサイトの情報にアクセスしてしまうことでファン間の分断がより顕著になってしまう事があるのではないか。

私事であるが、友人にnoteの執筆内容を相談した際、アンチを完全に無くすことはできない、時間の無駄であると諭されたことがあった。その時自分は言い返すことができなかったが、せめて検索で見つかるものに悪意が含まれがちなサイトが列挙される状態をなんとかして避けることだけでも企業は真剣に対策してほしいと考えている。対立煽りのメッカであるこれらのまとめにより、Vtuberの活動が窮屈になってしまうことが、自分は本当に惜しいと思っている。日々通報を続けてはいるものの、これらのサイトが完全に消える気配は無い。せめて、5chの各スレッド内に悪意を押し込めることができれば…と思ってはいるが、ゾーニングについての議論は他のコンテンツや界隈でも落としどころを見つけるのは難しい。しかし、個人的には現状に不満足であり、特にブログランキング上位で新参ファンがアクセスしやすい「Vtuberの巣窟」から、まず対応してみてはどうか、と思う。誹謗中傷に関する法整備も進み、これらの対策が少しでも進むことを願いながら、筆を置く。


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