見出し画像

青鼻のひと

この人好きじゃなかったっけ?

その文章のみを読んだときは、驚いてしまった。
久しぶりの友達からだった、何事だろうと思った。
そして、送られてきたこの画像を見て、さらに驚いた。 

そう、確かに好きな人!
この青鼻の鍵盤屋!
H ZETT という人だ。

その友達と一緒に過ごしていた大学時代、
めずらしく複数回実物を見たことをあるアーティストだった。

一度は、フェスの手伝いで
(この人だけは見たい!て言ってたもんね、と言われた。手伝いに誘ってくれた羽田さんはげんきだろうか)

そして、下北沢のビレッジバンガードで
どちらもPE’Zを見ている。
下北で見たときは、音が出なくなったベースの代わりに低音をさくっと弾く、
魔術師のようだった。

魔術師、だといまでも思っている。
わたしとは全然違うタイプというのもおこがましい、
違う次元の人だ、と思っている。

急にこの人が、青鼻としてソロアルバムを出したのが、わたしが二十歳になる少し前だった。

当時、急にライブをしなくてはいけなくて
そんなつもりもなくて、曲もなくて
慌ててコピーしたのが、この人のアルバムの曲だった。
このときもしかしたら、人生でいちばん練習してたかもしれない。

このときうたってくれたのが、sottoのやまおかくんで、
あのときの部屋、勝手に鍵盤を弾きて勝手に寝ていたりしたあの部屋のことは、いまでも思い出せる。
ちょうど、何日か前に電話がかかってきたところだった。
やまおかくんは、大学を出てから10年、困ったときにしか連絡をよこしてこない。

そうだ、あのときだ
あのときの友達が、
あのときの好きなもののいまを
ふいに伝えてくれて、

それはでも、あのときの感覚なのだ。

懐かしい、とはちがう
つながっている、と感じる。

この画像を送ってくれた人とも、たまに飲んだりする。
共通の趣味もあって(テイルズというゲームが我々のルーツだ)、
彼はひとつ年上だけど、確かにずっと友達だ。

昔一緒にバンドをやっていた。
あの頃、あのバンドのボーカルをやってたやつの家に、
たまたま、わたしは住んでいて
そこで今日、一緒に飲むことになった。

つながってるよ、だいじょうぶ
ちゃあんと歩いてきて、まだ友達で

青い鼻の人のことは、まだ好きだと思う。
キーボードマガジンの表紙に憧れて、KORG X50というシンセサイザーを買った
わたしはあのまんまだ。

スタバに行きます。500円以上のサポートで、ご希望の方には郵便でお手紙のお届けも◎