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ねること、あなたに届けたいもの

「ごめん、聞いてなかった」と言ったことだけ覚えている。
昨日の、眠る前。
わたしはお腹が空いていて、冷麺を作ってもらった。
それからアニポケの最新話を見て、そろそろ寝ようかっていう空気を出してきたのに話しかけられて、聞こうとしたけれど無理で適当に頷いて、最後に謝った。
わたしは、眠たかったのだ。




「よく眠れるといいですね」と言われた。
ミツルさんの、施術のあとに。
身体の具合と睡眠というのは、わたしが思っているよりも密接に繋がっているらしい。

前回の施術から2週間、ジェットコースターみたいな体調だった。
誰にも話せなかったその詳細を、ミツルさんはしっかりと受け止めてくれた。
今までの施術は「身体があるべき状態に戻っている」という感覚があったのだけれど、今回に関しては身体が鈍感になりすぎていて、何がどうなったのかよくわからなかった。

ただ、気分が良かった。
いつも、ボコボコの身体で施術ベッドに倒れて、でも起き上がるころには「スタバ行っちゃお」って気持ちになるからすごい。

「良い気になる」というのが、いちばん大切なことかもしれないと言ったら、一概にそうではないということもわかっている。
心と身体は繋がっているし、何事も前向きに愉快に捉えること、またはそれが常時続いてゆくことを正しいとは思わない。
「気持ちが下のほうに引っ張られたのは、身体の不調が原因だった」と、話したばかりだった。
そんなときに元気でいろとか、「明日も訪れるから♪」みたいなハッピーソングは聞きたくもない。明日なんかくんなバーカ。それでいい。

でももし、明日が来てもよいという、それくらいの冷静さを持ち合わせることができているならば。
やっぱり、「気分が良い」っていうのは大切だと思う。
心の健やかさ。頑張ろうと思える気持ち。小さなことや色々なことが、楽しい、嬉しい、と思える気持ち。

ミツルさんのところに行くと、そんな気持ちになれる。
身体がぐっと真っ直ぐになって、暖かくなって、身体に気持ちが引っ張り上げられる。

ああ、わたしもこんな気持ちを誰かに届けたかったんだ。
受け取ったこの気持ちを、次の誰かへ

スガシカオを聞いて、死なずにすんだこと。
毎週水曜日、マガジンとサンデーを楽しみに生きてきたわたしは、それに生かされていた。わたしはあなたの水曜日になりたかった。

いろいろ考えすぎてしまう夜に。
噛んでしまった唇に。
自分を許せないまじめさとまぬけさに
いかんともしがたく、張り詰めてしまった肩に

なんとかならんかもしれないけれど、
だいじょうぶじゃないかもしれないけれど、それでもいい。
それを大丈夫と呼ぼう。

それでも今日も、茶がうまい。
スタバの新作が楽しみだ。
ケーキだって食べちゃう。
だからわたしは世界の末端の、ダメなやつでいたい。
ダメなわたしも生きている。
それが、あなたがあなたを許す言い訳のカケラくらいにはならないだろうか。

だってわたしはいつだって、誰かの言葉に救われてきたから

何気ないひとりごとのなか、
するっと出てきたこの言葉が、わたしの答えだったような気がして


わたしの文章から、ミツルさんが拾ってくれた言葉

”合う合わないっていうのはあると思いますが、選択肢のひとつとして”

わたしは右手を骨折したとき、最初の病院で打撲と診断されて
次の病院でも異常はないって言われて
「いやでもめっちゃ痛くて」って言ったら、小さな剥離を見つけてもらえて
治療はしてもらえたけれど、骨がくっついたらハイおしまいって感じで
次の病院では、よくわからない電波?電磁波?を流すだけで、話は聞いてもらえなくて
4つ目の接骨医で、ようやく手に触れてもらえた。それがわたしの運命の主治医となる人だった。
それからは「なんかあったらセンセのところいこ~」と思えて、すごく気がラクだった。

いまのヤマイも、最初の病院でできる限りの治療をして
治ったわけじゃないのに「最初よりよくなったし、もうできることないから」みたいな感じで見放されて
次の病院でも、できる治療はないと言われて
その次の病院で血液検査をしたけれど、やっぱり異常はないと言われて

(そのときのムカつく話はこちら。めずらしくシンプルにムカついた)

もうどうしようもないってときに、ミツルさんに出会った。
「この人なら話を聞いてくれそう」なんてことをnoteに書いたら、まさか向こうから連絡がきた。

(そのとき書いたnote)

このときわたしは、ハリっていうのが何なのか知らなくて
(最初の施術で、「で、ハリってなんスか?」って質問した)
わたしのようなヤマイでも診てもらえるのかがすごく不安で、
だって、もう3人の先生に「できることない」って言われちゃってるわけで
DMで、長文になりすぎないよう気をつけて、なんとか言葉を見繕って、あのときの気持ちをなんて言えばいいんだろう。その細い糸を握ってもいいのか、まるでおもちゃを追う猫みたいに、手を伸ばしたり引っ込めたりしていた。

「ご相談乗りますよ」と言っていただいたときの安心感、あなたは知らないでしょう。
初回の施術の、顔色には出ていたかもしれませんが。

かつて、自分の主治医を友達に紹介したときに「あなたに合う人が自分に合うかわからない」と言われて、ショックを受けたこともある。
病院探しの苦労を、「話を聞いてくれない医者」に対しての淋しさを、彼女に感じて欲しくなかったというお節介だったけれど、それと同時に「そりゃそうだ」とも思う。
合う合わない以前に、そのときの困りごとは始まったばかりで、まだ自分の持ち札でなんとかできるときだったのだと思う。
結局その後、同じ症状で病院に運ばれることはなかったから、実際になんとかなったんだと思う。

でも、本当に困ってしまったとき。
誰に相談していいか、あるいは相談すべき事柄なのかわからなくなったとき
相談した結果に納得できないとき、思ったような経過や結果にならないとき
ひとは結構多くのことを「自分でなんとかしなきゃ」って思いがちで、そのことにも気がついていなくって
相手に話すと負担になってしまうとか、思ってしまったり
ぐるぐる回って、もうどこへも行けなくなってしまったとき

どうか、お茶でも飲もう。
だいじょうぶじゃないかもしれないけれど、ここで世界の末端でも一応生きている人がいる。
わたしがわたしを許す。ついでにあなたのことも許してあげたい。
だいじょうぶだ。
だいじょうぶじゃなくても。
生きているだけでいいという、その言葉すら信じられなくなっても。
明日が明るくなんかなくたっていい。何に負けても良い。

ただどうか
千回倒れたら、千一回立ち上がって欲しい。

そして困ったときに、わたしは鍼灸師さんに救っていただきました。
ミツルさんに相談してもいいし、あなたの街の鍼灸師さんでも、接骨院でもいいと思う。
合う合わないってあるからね。

(助けてもらったときの話)

そしてわたしはこれからも書き続けて
しばらくはまだ毎日書くので、いつでも遊びに来てください。
24時間に1本のペースと言ったら嘘ですが、48時間に2本は必ず新作が載っています。

そしてこれからは、タロット占いであなたとおしゃべりしたいなあと思って準備中です。
きっと、わたしより「当たる」占い師さんはたくさんいる。
わたしはきっと、誰よりもふまじめな占い師で、もし禁煙してなかったら、灰皿の隣で占っていたと思います。
カードの横にアメリカンスピリット、メンソールライトを置いて
ハーブティーじゃなくて、インスタントコーヒーを飲んじゃったりしちゃうような
そういう、野良っぽい占い師になりたいです。
わたしも気張らないから、あなたもどうか気張らずに。
おみくじ引きに来るような感じで

もし、親愛なるあなたが困っているときの、選択肢のひとつになれたらいい。
恐れ多くも、そう願う。
少なくともわたしは全力で、あなたにとって「良い気」とか「良い気分」をお届けできるように
あるいは日頃のエッセイでは、肩の荷を降ろして「ま、いっか」って思ってもらえたり
「こんなんあるんだ」みたいな、ささやかな発見だったり
それが最終的に、あなたの良い時間に繋がれば。




眠いな、と思って眠りについたのは久し振りだった。
よく考えてみれば最近は「具合が悪いから横になる」ばかりだった。
具合が悪いというか、それは身体のどこかが痛かったり、熱っぽかったり、集中できなかったり、起きていても仕方がないときだった。
結局眠ろうとしても、寝付けなかったり、気絶のような時間を経て目が覚めてしまう。
あとは、夜だから寝ておこう。みたいな。

今日は一日中、ぼんやりと眠い。
眠いということは、わたしの場合「どこも痛くない」ということなので、それはそれで悪くないと思う。
エッセイを書こうと思って、パソコンの前に座った。
まだ、あなたに話したいと思えることがある。

それは、生きようと思うことだった。
例え、仕事に行けない身体でも。

2023年11月3日 ねる
@11月末まで休職中


持病こじらせて、しばらく休んでいます。
治療法がないので、この先の体調はガチャみたいな感じで
これからも、”普通”あるいは”想定”、”望み”より稼働できる時間が少なくなって
国や公共機関から支援が出るほどの重病でもなくて
きっと身内の稼ぎを食いつぶして生きてゆくのでしょうけれど
できるだけ自分を否定せずに生きてゆきたいです。

わたしがわたしを否定することで、同じ境遇の人を傷つけないように。
生きることがどれほど正しいかわからないけれど
もうしばらく、ここで。
あなたを待ちながら、書き続けてゆきます。

生かしてもらった命だから



※メッセージなどあれば気兼ねなく

※内緒話はメンバーシップにて



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