Haru

ピアスの穴がふさがりそう。 文章を書いて食いつないでいます。

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マガジン

  • 能登で暮らしたはなし

    能登で過ごした日々の思い出と、復興支援と

最近の記事

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自己紹介

ありがたいことに、昨日書いた無印良品購入品の記事を山門文治さんのマガジン「「今、このnoterが面白い」採用担当」マガジンに掲載していただきました。 記事への掲載には至らなかったのですが、少しでも目に留めていただいたことがありがたいです! ちなみに、該当の記事はこちらです。 掲載していただいたことで、こちらの記事を普段よりも多くの方に見ていただきました。 今までなんとなくやっていたnoteですが、こういったタイミングで普段のとは違う方に見てもらうこともあるのだなーと。

    • 余白で伝える文章を

      このゴールデンウィークは車で県内をたくさん走った。 会津へ、いわきへ、福島市へ。 2人の子どもをのせて。 高速道路は山の間を縫うように走る。 気づけば山は新緑で、可愛らしいモコモコとしたフォルムになっていた。 たまに現れる山間の集落は、水を張ったばかりの田んぼがキラキラと光っている。 会津の山々はまだ冠雪していた。 遊び疲れて眠ってしまった子どもたちを乗せた夕暮れ。 子どもたちの寝息を聞きながら、日暮れが近づく山々を走る。 夕焼けを背から浴びた山の稜線が美しい。 茜色の

      • 「どうしてうちにはお姉さんが2人いるの?」

        「どうしてうちにはお姉さんが2人いるの?」 4歳の長男が、同居の姉(彼の叔母)に対して発した質問である。 この質問を私は隣の部屋で布団を敷きながら聞いた。 これを聞いた時に色々なことを同時に思った。 まず、「お母さん」も「お姉さん」枠なんだなと。笑 これは単純に嬉しいかも。 あと、私ではなく姉に聞いたところに、長男らしさを感じた。 それから、もう彼にはごまかしは効かないのだと気がついた。 お父さんと暮らせなくなってしまったことはとうに話してある。 あくまでお父さんとお母

        • 田の声

          小さい頃から田んぼのそばで育った。 小学校低学年の頃は、幼馴染と田んぼでおたまじゃくしを捕まえたり、トンボを捕まえたり。 レアキャラのヤゴを見つけたり、田んぼに石を1つ投げ入れて、近所のおばあちゃんにしこたま怒られたり。 田んぼがあるのは私の普通だった。 福島は暑いけど、夜は比較的涼しい。 自室の窓を全開にして、扇風機を回せば快適に眠れる。 開け放した窓からは、田んぼで生きるカエルたちの大合唱がそれなりのボリュームで響いてくるんだけど、それをBGMにして眠ることができた。

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        • 能登で暮らしたはなし
          5本

        記事

          読む

          長らく読書から遠ざかっていた。 小さい頃は本ばかり読む子どもだった。 徒歩20分の小学校の帰り道を、本を読みながら歩いて帰った。 読みたい本がある時には、それは何よりも優先されるべきことで、本を読んでいる途中に友だちが家に遊びにきても「本読んでるから」と断ったほど。 いつだって本は生活の一部だったんだけど、子どもが生まれてからは読めなくなった。 ページ上の文章をなぞれなくなり、読んでも頭に入ってこない。 そんなことが続いて、めっきり本から遠ざかっていた、ここ数年。 ひ

          読む

          おいとま

          今日はお暇。 何もかも忘れることにして、新幹線に飛び乗る。 22歳の頃に、何も考えずに特急あずさに飛び乗ったことを思い出す。 ラインを含めたSNSアプリを全部消して。 3月の安曇野。 きらきら光る清流。 今だから言えるけど、死のうと思って行った。 死にたいなんてもう絶対に思わない。 悔しいから。 ここまで頑張って生きてきたのに、死にたいとしか思えない人生にしてしまうことが悔しいから。 1人で乗る新幹線の窓から外を眺める。 いま私は、生きるためにここにいる。 今日も明日

          おいとま

          好戦的

          久しぶりに日記を開いた。 日記というほどでもない。 20歳の時に1人で松島に行った際に購入した、書き心地の良い大学ノートに、たまに思いつくままの文章を書いているだけ。 1番最初は2017年の1月。 いろいろと悩みを抱えた時、私はそのノートを開いてそのときの考えや気持ちを記していた。 1番最後に書いたのは2021年の8月。そこからパタリと書かなくなったのは、余暇の時間をすべて睡眠に充てるようになったからだと思う。 だけどそのノートのことは忘れたわけではなくて、以前の自宅

          好戦的

          感情は守っていい

          自分は喜怒哀楽がはっきりあるタイプだと思う。感情的だともいう。 嬉しいときは嬉しい、幸せだと口に出して伝えるようにしている。 嫌なことがあるとむすっとしてしまう。これは直したい。 そんな私だが、結婚して1年たったくらいの頃から、夫に対して感情表現ができなくなっていた。 その頃は、初めての出産育児で産後鬱に片足をつっこみつつ、授乳で1ヵ月1キロペースで体重が落ちつつ、第二子妊娠中でつわりに苦しみつつ、卒論を書いて卒業を目指していた時期だった。 心身ともにはちゃめちゃな状態に

          感情は守っていい

          したためる想い、手紙

          小学生の頃、会ったことのない同い年の女の子と文通をしていた。 「ハンゲーム」「チョコットランド」 この単語にピンとくる方はいるだろうか? パソコンでできるオンラインRPGゲームなのだが、小学4〜6年生の頃にこれにとてもハマっていた。 そこで出会った同い年の女の子、ハンドルネームは「ゆずこ」。 当時千葉県に住んでいた彼女と仲良くなり、私たちは住所を教えあって文通を始めた。 内容は、学校のことや友達のこと、勉強のこと。行きたい高校や将来の夢のこと。 1〜2週間に一度届く彼女

          したためる想い、手紙

          運勢 大吉

          おみくじを引いた。 今年も3分の1が終わろうとしているが、初詣の気分で。 私は昔からおみくじの引きが良い。 20歳前後の頃は、いく先々でおみくじを引いて大吉を引きまくるという強運をもっていた。 ここ数年、その強運も尽きたのか、小吉や末吉あたりをウロウロしていた。 そして、久しぶりにおみくじを引くことにした、今日。 引く前からなんとなくいける気がしていた。何がだか知らんが。 引いたおみくじは、大吉。 渾身のドヤ顔である。 古文は苦手だったため、正しい現代語訳はできない

          運勢 大吉

          次の1年間に

          先日誕生日を迎えて28歳になった。 怒涛の20代を送っている。 休学、卒業、就職、転職、結婚、二度の出産、住宅契約(そして手付解約)、子連れ別居、離婚調停までをここ5〜6年で経験していると思うと、自分のことながら空恐ろしい。 別居を開始したということは1つの区切りでもあって、27歳の私はよくやった。 離婚までは長丁場になりそうだけど、とにかく27歳の私はよくやったのだ。 28歳の目標は、「幸せであること」。 どんなに状況が困難でも、しんどいことが重なっても、日々の生活か

          次の1年間に

          母だけど働きたい

          ↑前回の記事で書いた、社長面接に行った会社。 落ちました。 理由はやっぱり、子育てする女性を受け入れる体制が整っていないため、とのこと。 仕方ないなと思う。 私が雇う側だったって、シングルマザーには不安がある。 そしてきっととても忙しいのだろう。 仮に今回採用されたとしても、子育てと両立するのは難しい仕事だったのだと思う。 だけど、「一緒に働きたい」とまで言ってもらえた会社に落とされるというのは、やっぱりこう、堪えるところがある。 理由が理由だけに。 1人で子ども

          母だけど働きたい

          noteを続けていてよかった

          こちらの記事で書いた、私が面接中に「菜々屋が好きなんです」と口走った会社だが、その後社長面接まで進ませていただくことができた。 一次面接の時から変わったスタイルの会社だったが、社長面接もまぁまぁ変わっていた。 いろいろと突っ込みどころのある面接だったが、最終的に私は社長と2時間にわたる会話のなかで、中学生時代から今に至るまでの全活動と当時の気持ちなどをすべて話すことになっていた。 社長ともう一人同席していた社員の方が一生懸命議事録のようなものをパソコンで入力していたが、きっ

          noteを続けていてよかった

          四畳半の部屋から

          私が今まで暮らした1番狭い部屋は四畳半だった。 ワンルームにキッチンとユニットバスがついていて、なぜかベッドとデスクが備え付け。 クローゼットはなく、ベッド下の空間が唯一の収納スペースだったから、そこに衣装ケースをいれていた。 洗濯機を置くスペースなどない。 1階にランドリーコーナーがあったため、洗濯物が溜まると3階から1階までせっせと通った。 大学の学生宿舎だったその部屋に、18歳の4月から20歳の3月まで暮らしていた。 その部屋で過ごしていた時間を、私はやけに鮮明に

          四畳半の部屋から

          「寝不足でお越しください」

          あなたは「寝不足でお越しください」という文言を見たことがあるだろうか。 私は先週初めて見た。 病院で渡された、検査の注意事項の用紙。 1枚目に朝から絶食の内容が記載されており、めくった2枚目の紙の1行目がこの文言であった。 検査を受けるのは私ではなく次男。 低身長症の検査の一環で、MRIをとることになったのだ。 私はMRIをとったことがないのだけど、なんでも閉ざされた空間で大きな音の出る機械のなかに入るため、大人でも恐怖を抱く人がいるらしい。 そのため、おおよそ10歳く

          「寝不足でお越しください」

          大豆田とわ子から考える、1人で生きること

          「大豆田とわ子と三人の元夫」 というドラマが好き。 ざっくりいうと、3回結婚して3回離婚した不動産会社社長の大豆田とわ子が、元夫たちや娘、親友との関係をとおして生き方を探るといったような内容。 松たか子演じる大豆田とわ子がチャーミングだし、3人の元夫の「ちょっとはみ出た」キャラ設定も良い。 コメディ要素もあり、1人で観ていてもついつい声を上げて笑ってしまう。 何より、3回も結婚と離婚を繰り返しているにも関わらず、前向きに人生を歩んでいこうとしているとわ子の姿に元気をもらえ

          大豆田とわ子から考える、1人で生きること