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第20話 初めての院内学級

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愛知県大府市にある国立療養所中部病院の小児科に入院しました。(国立療養所中部病院は今は閉院しており、平成16年3月に国立長寿医療研究センターになっています。)

ここ入院したまま、先ずは慣れるために院内学級に行くことになりました。制服は地元の学校の制服です。
ちゃんと愛知県立大府養護学校(病院の閉院にともない、小児科も無くなり直ぐ傍に県立あいち小児保健医療センターが今はできてきます。)に入学させてもらえました。

ホッとしながらも、ドキドキの新たなスタートになりました。
病院は、森を切り開いた所にあります。自然豊かで、体に良さそうです。だんだん慣れていく為に、2ヶ月は家に外泊しない決まりがありましたが、私は平気でした。

病院での生活は、初めての2槽式洗濯機を使って自分で洗濯です。皆で順番に使っていきます。学習時間もきちんと1時間あり、皆それぞれにやりくりして、仲良く生活していました。

それにしても、皆は病気があるようには見えないくらい、元気に生活していました。小学部から高等部まで。でも確かに薬はきちんと飲んでいましたね。

ガザニア
コンビニ近くの畑に咲いていました。

生活に慣れていきながら、院内学級で教室から逃げ出す事件がおきます。
机の下に教科書などを入れようとした時です!10cmはある巨大なクモが出てきたんです!!

「ワッーーー!!!」

先生は何事かと見ればビックリです。私は慌てて教室の外の廊下へ逃げ出しました。さすが森の中!でもデカすぎ!二度とあんな近くで巨大クモは見たくないです。

そんな生活の中で私に初潮が来ました。管で尿が出てるのに、濡れてる感じがしてトイレへ行ってビックリです。同級生に話すと

同級生から
「おめでとう!」
と言われ、やっと気づいた私です。
初めて生理用品を売店で買いました。その頃、病棟の看護師から渡される、ひと月のお小遣い(予め親から看護師へ渡されています)は500円でした。それをお菓子やジュースに使ったり、自分でやりくりです。

私の身長は小学校6年生で止まっていたので、147.5cm程です。小児慢性腎臓病は低身長や多飲・多尿が多いそうです。

そんな生活を楽しんでいたのですが、やはり病気は悪化していきます。血液透析を検討しなくてはいけなくなります。

やっと初潮が来て、体が大人になったのもつかの間、また受け入れなければいけない事が増えるんです。


心も体も元気に生きてくって難しいね。
でも命の大切さは、もう知ってるよね!

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