【展覧会】文化勲章 三代の系譜-上村松園・松篁・淳之
上村松園が好きな母に、遠いかなと思いつつも事前に電話しましたら、やはり無理との返答でした。何かグッズを送ろうかと聞いたところ
「前にどこかで買った一筆箋もまだあるし、使い切れないわ」
とのこと。
そう、娘の私だってもう「モノは要らない」と思っていますから。だからこそ「観る」体験をと思いましたが、もっと近かったら……。
ですが、私も好きなのでやはり行ってきました。ローソンやセブンイレブンで始まる前日まで前売券が発券できましたので(実は前日に思い出したという、素晴らしき展望記憶)。
桜通りはすっかり葉桜ですが、瑞々しい葉が爽やかです。が、この日は風が強烈で……歩くつもりが、バスでショートカットしてしまいました。
文化勲章 三代の系譜-上村松園・松篁・淳之
2024年4月17日(水)~5月6日(月)
10:30~19:00
日本橋高島屋S.C. 本館8階ホールにて
3月に京都髙島屋でも展覧会があり、出品目録よると京都の方が出品点数が多かったようです。
サイトにもある松園の《花がたみ》。横のパネルに、「芸者に髪や着衣を乱してもらってはみたものの、やはり本物の狂人とは違う」う~ん、表現がちょっと思い出せませんがそんな感じの本人談がありました。
《焔》も鬼気迫る絵……と思ったら、六条御息所でしたか。それは怖いわ。下絵と模写が出品されていて、本物はトーハク所蔵のようです。Wikiによると、修復されたものの劣化が激しく、他館への貸し出しはあまりしていないのだとか。
やはり松園といえば美人画。あとはもう、どの美人が好きか、ですね。
会場は松園→松篁→敦之の順になっていましたので、次は松篁。家族の写真も間に挟まれています。
サイトにもある《青柿》に惹かれました。やはり日本画の青緑というか緑青というか、青味の強い緑が好きなのだなぁと再確認。小さめの絵を描きたいと青柿にしたけれど、何か足りない。するとそこに雨が降ってきて、これだ!と思った……とのエピソードが添えられていました。雨粒の軌跡と、葉先の雫も瑞々しい作品でした。
隣の《樹蔭》は、もう少し若々しい色合いです。木の側に鳥が佇んでいますが、絵の大半はその木ではないらしい葉が茂っています。
松篁以上に鳥や動物なのが淳之。後半に展示されていた「十二支の埴輪があったら面白いと思って」という子~亥それぞれの絵は、埴輪を思わせる素焼きのような色。龍すらちょっと可愛いのです。
展示会場を出るとショップがありますが、展覧会を観なくても行けそうですね。後で母が図録を欲しがったら買えそうです。
《鼓の音》は母に出すことにしましょう。先の会話の続きがあり
「じゃあ、絵はがきは?」
「もうそんなに出す機会もないわよ…」
「あ、私がお母さんにお手紙出すわ!」
前に一緒に松園を観たのはどこだったかな、とも話していて
「歌舞伎座のギャラリーにもあったよね」
「それも覚えてるけど、松屋かどこかじゃなかった?」
「近代美術館で観た気もするよ」
「あなたには色々連れて行ってもらったわねぇ……」
確かに、都内なら私です。横浜方面だと姉。なんだか思い出おまとめモードになっていた母だったのでした。GW前に帰れるかなぁ~。
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