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先日体験したベイシック・エンカウンター・グループで「クランボルツのプランドハプンスタンスを体現していますね!」という言葉を貰い、確かに計画的偶発性は習ったけれど、クランボルツ(敬称略)の本は読んでいなかったと思って探しました。

地元の図書館にはクランボルツはなく、他に「計画的偶発性」「偶発性」「プランドハプンスタンス」等で蔵書を検索したところ、これがヒットしました。

ティーンズのコーナーにありましたが、ウソとは……?(ワクワク)

ご指摘はごもっとも。
「自分を見つめ直して(キャリアの棚卸し)なりたい自分(目標)を設定して、それに向かって何をすればいいか考え、計画を立てる」というプランニング型のキャリアの考え方で果たして良いのか?という話で計画的偶発性は出てきました。

学生さんにはキャリアの棚卸しや職業への興味にしても、なりたい自分にしても、あまりピンとこないのでは、とは思います。何かになりたい!と目標を持って、学部を決めた人はまた違うのでしょうけれど。

自分も学生時代にVPI(職業興味検査)などもやりましたが、職業興味よりは学生時代に学んだことを最大限に生かせる仕事しか考えられませんでしたし、数年前にキャリコンの更新講習でVPIをやったら、こんなに職業経験を経てもまだ「何にでもなれる自分」みたいな輪ができてしまって苦笑しかなかったです。

キャリア教育が「正社員モデル」に偏っていて良いのか、という指摘もありました。それもごもっともなのですが、私は以前から吠えているように、いい加減「正規・非正規」という分け方をやめなさいよ、と思います。1日8時間×週5日間を直接雇用されると「正」で、それ以外は「非」?それのどこに多様性が?

非正規雇用の問題点は、正規雇用との格差でしょう?それを埋める施策は?
直接雇用すれば良いみたいなことになっているから、渋々直接雇用はするけれど有期雇用契約で条件が悪いのが実情ではないでしょうか。
これは同一労働同一賃金で改善されるはずだったのでは?

ではなく就になっているのも問題だと思いますよ。私は転職回数は多くても、人事職としては一貫していました(宝飾の営業職以外は)。面接で「転職回数が」とか「1社の勤続年数が」とか言うくせに、多業種を経験したメリットは平然と使おうとするのですよね。何十年も1社で勤めてきた人は、たまたまその会社が潰れなかっただけでは?

就社になってしまうのは、総合職という名の職種もどきのため、専門性が育たないからではないでしょうか。英会話を習っていた頃、米国人講師が「日本はどうして大学の専攻を活かした職に就かないの?」と不思議そうに言っていましたっけ。

そもそもキャリアとは「雇用されること」ではありません。人生そのもののライフキャリアのうち、「働く」の部分であるワークキャリアは一部ですし、有償無償は問わないのです。

だったらもう少し「生きるため」の知恵を授けて欲しいですね。
「働く」であれば、月給から税・社会保険料・雇用保険料でどれだけ引かれて手元にどれだけ残るか、各自計算すると良いです。年末調整も計算してみて、翌年の住民税がいくらになるかシミュレーションしましょうよ。

学生時代に企業を知る授業として、市場調査しつつ製品を企画して製造して、売ってみて(投票でしたが)原価や利益を計算して……という体験をしましたが、それももう少し突っ込んで、社員に給与を支払い、税・社会保険料・労働保険料をどれだけ計上するか、やってみましょうよ。商法、税法、労働関連法などなど、基本もわかるでしょう。

こうした基礎知識があれば、雇用されるだけでなく、起業する、更に雇用する側に興味を持つ人ももっと増えるのでは?

また吠えちゃいました。てへ。

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