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AI生成画像のストック販売は可能?著作権や商用利用する場合の注意点まとめ。

こんにちは、ハナコストックです。

生成AI画像、実際に使ってみて驚きましたね〜
今後ストック業界がどうなるかと思うと恐ろしいです。

ちなみに、この記事のアイキャッチ画像もDallEに作ってもらいました♡

今回は、ストック販売者として私なりにAI生成画像について、感じたことや調べた事を、記事にまとめてみました。

では、早速いってみましょう!




AI生成の画像をストック販売は可能?

いきなり結論ですけど可能です。

各社異なりますが、Adobe  Stock、PIXTA、MotionElementsでは可能です。
iStockやShutterstockの大手2社では、生成AI画像の販売が制約されているようです。

Adobe Stock

Adobe Stockの必要条件を読むと、必要な権利を保有していれば「生成AIで作成したコンテンツ」のチェックを入れるだけで審査に出すことができます。

PIXTA

こちらも、PIXTAの利用規約及びガイドラインに則った素材である必要はありますが、「AI生成素材である」のチェックを入れれば販売ができます。


MotinElements

こちらもガイドラインによると、販売の際の詳細項目の「カテゴリー」にAI生成とタグ付けすれば販売できるようです。


AI画像の商用利用

DALLE-3

DALL-E 3のヘルプの中の「DALL・Eで作成した画像を販売することはできますか?」という記載に以下の回答が書かれています。

コンテンツ ポリシー利用規約に従い、画像が無料クレジットで生成されたか有料クレジットで生成されたかに関係なく、DALL·E で作成した画像は再版、販売、商品化する権利を含めて所有されます。

上記の記載からDALL-Eで生成した画像についての著作権はユーザー側にあり、商用利用も販売も可能ということです。

ただし、コンテンツポリシーにあるように、危害を及ぼす可能性のある画像を生成することや、第三者の著作権、商標、肖像権を侵害しない範囲での使用が求められます。

また、Microsoft Bing Image Creatorは個人の非商業目的のみ利用可能で、商用利用不可となっていますので、あくまでもChatGPT4の「DALL-E」での利用についてですのでご注意ください。

Midjorney

こちらも、利用規約に有料プランであれば商用が可能となっています。
(現在は無料プランが廃止されています。)

利用者がMidjourneyに与える権利
本サービスを利用することにより、ユーザーはMidjourney、その後継者、および譲受人に対し、ユーザーが本サービスに入力したテキストおよび画像プロンプト、および本サービスを通じてユーザーが作成したアセットの複製、派生物の作成、公の場での表示、公の場での上演、サブライセンス、および配布を行うための、永続的、世界的、非独占的、サブライセンス可能な無償、ロイヤリティフリー、取消不能の著作権ライセンスを付与するものとします。このライセンスは、理由の如何を問わず、いかなる当事者による本契約の終了後も存続するものとします。

DeepL翻訳

この意味を、ChatGPTに短くわかりやすく説明してもらったら
「このサービスで作成した画像や文章は自由に商用利用してもいいけど、Midjourney側もあなたの画像を使う権利を持っているよ。」という事だそうです。

著作権の侵害にならないための【注意点】

著作権の侵害については、未だグレーな状況なのではっきりは言えませんが、AIが生成した画像は、著作権を持つ作者に訴えられた場合、生成した側に責任が生じるので、注意しておいた方がいいでしょう。

【注意1】作者や固有名詞を使った生成はしない
生成した画像が既存の作品と非常に似ている場合、その画像はその作品の「複製」と見なされる可能性があるので、生成した画像を自分で楽しむのであれば問題ないかもしれませんが、商用利用をする場合は避けた方が無難です。

【注意2】既存の画像を生成に使わない
世の中に出ている画像を、AIに読み込ませて画像を作った場合、全然別の画像が出来上がったとしても、制作の過程でパクったと判断される可能性があるので、これも商用利用をする場合は避けた方がいいですね。

【注意3】生成した画像は調整してから商用利用する
生成された画像は何かしら加工をしてから販売した方が良さそうです。他に似た画像が出てくる可能性がとても高いので、そのまま商用利用するのは避けた方がいいです。

【注意4】AIで生成したことを掲載する
ストック素材として販売する際なども「generated AI.」など、AIで生成したことを表記しておきます。広告などで使用する場合など、購入者や第三者の利用者にも、万が一のリスクを避けるためにも、AIで生成した画像である事を知らせておいた方がいいからです。

画像生成AIの現状の弱点

生成された画像の解像度が低い
高画質で出力して欲しいと依頼すると以下のような回答がきます。

現状、作成できる最大サイズは1024×1024ピクセルなので、紙媒体で350dpiで使用するとなると、75mm程度の大きさになります。

フォトショップなどの画像編集ソフトでリサイズすれば販売できるようですが画質は荒くなるので、ストック素材として販売するには小さいイラストに限られてくると思います。

しかし、インターネット広告やブログなどで大きな画像が必要でない場面においては、AI生成画像で十分使用できるサイズです。

しかし今後、いやもうすぐにでも、高画質での出力も可能になって来るでしょう。

似たような画風になってしまう
やはりコンピューターが描いているのですから当たり前ですけど、CG感が満載なので、見たらなんとなくAIっぽいのがわかる。

Dalle3で作成

今後、生成AIで画像を作る人がもっと増えれば増えるほど、同じ画風が蔓延すると思うので飽きられやすいとも言えます。

しかし、AIの成長の速さからすると画風もすぐに改善できるのではないのかな。
そうなると、AIっぽい画風というのも存在しなくなるのかもしれませんし、プロンプトの内容次第では、もっとオリジナリティある画風が作り出せるのかもしれません。


プロンプト(指示文)を考えるのが面倒
プロンプトを生成する難しさよ。。。

自分のボキャブラリーのなさも去ることながら、非英語圏の人間ですから、特にAIアートのための完璧なニュアンスの英語プロンプトを考えるのは難ししい作業です。

思い通りのデザインが上がって来ない。。。

そんな、美大出でアート力はあるけど話の通じない、新人デザイナーを請け負った時の歯がゆさを思い出します。

そうなるとプロンプトの指示内容つくる高いスキルが必要になると思います。


まとめ

AIの弱点なども書きましたが、この半端なく速い進化のスピードなら、全て改善するのも時間の問題かと思います。

まだ生成AI画像がストック素材にすぐに置き換わるという事にはならないと思いますが、グラフィック素材を得意としているストック素材屋としては絶望感でいっぱいです。。。

今後はAIを使ってプロンプトを作成するスキルの高い人が、ストック業界に参入してくるでしょう。

しかし、実際の場所や人を必要とする写真や、質・本物の味わいを提供できるリアルな素材、他には変え難いタッチのイラストなどは、依然として需要があると思います。

今後、世界全人類がクリエイター時代になりますから、クリエイターはよりクリエイティブな創造性を追求することが必要になってきますね。

私としてはこのAIとともに生きるストック屋を目指していくしかないのかな、それともストック屋は廃業かなと涙ながらに思います。



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