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ご近所づきあいの距離感

 ご近所にお住いの方とのおつきあい。
 用事があって訪ねてこられたり、庭仕事のタイミングが一緒になってお話するときにはとても朗らかなのに、道で偶然ばったり会って挨拶すると、驚くほどそっけない。

 そっけないときでも会釈はしてくれるし、その後会うと何事もなかったかのように機嫌よく話してくれる。
 ご近所という離れられない間柄だから、できる限り平穏を保ちたい。
 慣れるまでは、もやもやした気持ちを抱えて、少しばかり感情が振り回された。

 そんなおつきあいが数年続いて、なんとなくではあるけれど相手の気持ちがわかってきた。
 おそらく、気を許せるときとできないときがある方なのだと思う。

 我が家に用があって来られるときは、その心づもりであるから、ある意味よそ行きの状態を作ってくれている。
 庭仕事をしているときには、同好の士のような気持ちを持ってくれているようで、快く花や庭木の手入れの情報交換をしてくれる。

 しかし、道でばったり会ったときには、そうした心のエリアが設定されていない状態なのではないかと思う。初対面の人に会ったような感覚なのだろう。

 そう考えると、朗らかに話しているときには、私にあわせてくれているのだ。その心遣いをありがたいと思うので、そっけないときにも私は笑顔で「こんにちは」と言える心づもりをしておこうと思う。

 ご近所づきあいは長く続く。お互いの距離感があわなくても、相手のそれを踏み荒らさないことが大切だろうと思うから。

これまでに、頭の中に浮かんでいたさまざまなテーマを文字に起こしていきます。お心にとまることがあれば幸いです。