子どもたちの流行り
昭和に生まれ、平成に育った世代は、子どもの頃の共通の記憶が、現代の子どもたちよりも多かったのではないかと思う。
テレビはドリフから、漫画は『りぼん』か『なかよし』、男の子なら『ジャンプ』、ゲームはファミコンからスーファミへ。
学校での話題はみな共通で、前日のテレビの人気番組。見ていないと話しについていけないから、と普段は喧嘩ばかりの姉と一緒にチャンネル権の交渉を父に持ち掛ける。
対して令和の現在。テレビ離れも久しく、スマートフォンやタブレットを使いこなし、漫画雑誌の定期購入など聞かなくなった。ゲームはハードもソフトも多様化して、みんなが持っているものは存在しない。
好きなもの、家にあるものの共通点を探すことさえ、難しいのではないだろうか。
昔はよかった、などと言うつもりはない。
「話についていけない」や「持っていない」は仲間はずれの元になりかねない。
「○○は持っていない、うちは◇◇だなー」
「△△ちゃんは■■が好きなんだって、わたしは◎◎が好きだけど」
ある意味で健全な会話で、お友達から好きなものを否定された、というような話も聞いたことがない。それはそれでよい変化であるように思う。
日本の文化として存在する「同調圧力」が少しずつ、子どもたちから消えていくなら、なおよい。
でも、普段しゃべったこともない同級生と、昨日のテレビの話で突然盛り上がって仲良くなった、なんてこともあったあの頃。それはそれで楽しかったな、とも思うのだ。
これまでに、頭の中に浮かんでいたさまざまなテーマを文字に起こしていきます。お心にとまることがあれば幸いです。