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【横浜DeNA】上甲支配下登録!今後の捕手の動向を考察

7/23(日)、横浜DeNAが上甲 凌大捕手の支配下登録を発表した。

上甲捕手は2022年ドラフトで育成1位でDeNAに入団した。
その後2軍で結果を残し続け、1年目のうちに支配下登録を掴んだ。

上甲の2軍成績

支配下登録決定時点の、上甲の2軍成績は以下の通りだ。

47試合 157打席 打率.286 3本塁打 10四球 50三振 1盗塁 0犠打
出塁率.331 長打率.422 OPS.753

守備イニング 203回1/3 失策2 暴投7 捕逸2
守備率.990 盗塁阻止率.333 UZR0.9

打撃面では高い打率で本塁打もあり、パンチ力ある打撃が強みになっている。
三振数がやや多いので、1軍では確実性を高めることを目指すことになりそうだ。
捕手だと犠打も重要になるので、犠打の練習も重要だ。

守備では全般的に安定していて、失策少なく捕逸も少ないため壁役として十分こなせている。
バウアーと2軍でバッテリーを組んだ経験もあり、その際も盗塁阻止しているため肩の強さはアピールポイントだ。
全体のUZRもプラスで、この時点ではDeNAの2軍捕手の中で1番高い。

1軍昇格した際、守備の方は無難にこなせそうだ。
打撃は粗さを無くして安定感のある打撃を備えて、小技や進塁打もしっかりできるようになるとスタメンでも起用されやすくなるだろう。

上甲の今後の展望

1年目で支配下登録を掴めたことから、首脳陣からの信頼・期待は厚い。
ただ1軍捕手は現在戸柱・伊藤・山本の3人で併用されているため、この中にいきなり割って入るのは難しい。
後半戦は優勝争いにも絡んでくるため、1軍首脳陣も起用には慎重になるはずだ。
まずは焦らず、1軍帯同しながら今後の課題を見つけて欲しい。
本格的に1軍定着を目指すのは来季からで、今季は1軍体験と考えた方が良いだろう。

来季以降はしっかり1軍定着を目指し、戸柱・伊藤・山本の3人と一緒に1軍枠を争って欲しい。
山本も今季から1軍に定着して、前半戦は東の専属捕手として結果を残せているため、上甲も誰か投手の専属捕手として定着できれば万々歳だ。
そして将来的には強肩強打の捕手として打撃でも守備でも結果を残し、しっかり1軍捕手として何人かとバッテリーを組んで結果を残して欲しい。

DeNAの捕手起用展望

上甲が支配下登録されたことで、DeNAの若手捕手陣も充実してきた。
これまでは30歳以上の戸柱と伊藤頼りになっていたが、20代前半で山本・上甲が台頭してきて、更に高卒ルーキーで素晴らしい結果を残している松尾がいる。
今回の上甲支配下登録で、将来はこの若手3捕手が1軍定着するのでは、と考えた人もいただろう。

益子は上甲に後れを取らず、食らいついて欲しい

そうなると厳しい立場になるのが益子と東妻だ。
益子は上甲と同世代で、今回の上甲支配下登録で1番立場が危なくなっている。
2軍成績でも打撃は上甲の方が上で、今の打撃内容ではなかなか1軍昇格されにくい。
ただ捕手としての守備力は上甲に引けを取らず、盗塁阻止率も高いためまだまだ競うことはできるだろう。
将来的に山本・上甲・松尾・益子で1軍捕手を争えるようになれば、高いレベルで競えて捕手の底上げが期待できる。
そうなるためにも、今後益子は結果を残すことに全力を尽くして欲しい。

東妻は打撃を活かすためにコンバートも選択肢に

東妻は益子と上甲の1つ下の年代だが、上甲の支配下登録で将来の1軍定着に高い壁ができてしまった。
東妻の場合、打撃面はかなり期待できる結果を残していて長打力が光る。
反面、守備力にまだ課題があり、キャッチングやブロッキング技術を磨かないと厳しい。
今季2軍では捕手として出場するよりも、指名打者としての出場が多いため、2軍首脳陣も東妻の打撃は評価してそうだ。
もし今後、捕手として守備力の向上が難しいようなら、打撃を活かして野手にコンバートすることも考えられる。
東妻としては捕手にこだわりがあるかもしれないが、今後の捕手事情を考えると自分の長所である打撃を活かす道に進むのも選択肢の1つとして欲しい。

今ドラフトでの捕手指名は?

上甲の支配下登録を含めた今の捕手事情から今ドラフトを考察すると、捕手を指名する可能性は極めて低くなった。
重要度はどのポジションよりも低く、現時点で指名すべき理由は見当たらない。

若手の山本が1軍捕手として台頭してきて、2軍では高卒ルーキーの松尾と22歳の上甲が台頭してきている。
つまり即戦力も若手も充実していて、この上で新たに指名しても余剰戦力となってしまい、メリットが見つからない。
あるとすれば、育成で高卒捕手を指名するぐらいだが、正直そういう指名は元々の期待度がとても低くなるため、見送った方が良いと考える。

去年のドラフトでは捕手を最重要補強ポイントとしていたが、松尾と上甲を指名できたことで、1年で全く変わってしまった。
これはとても幸運なことで、1年で捕手の不安要素が解決してしまった。

戸柱のFA移籍の可能性は?

オフの気になる動向として、戸柱のFA権行使がある。
戸柱は今季も1軍の1番手捕手として、攻守ともに結果を残している。
戸柱とバッテリーを組む投手も多く、不調な投手や2軍から上がってきた投手とも組むことが多いため、首脳陣の戸柱への信頼はとても厚い。

その戸柱がFA移籍するかどうかだが、現時点では移籍する可能性は低いと考えている。
DeNAは昨年の嶺井以上に、戸柱を高く評価しているはずだ。

何故かというと、攻守において捕手陣の1番手で結果を残せていることもあるが、何より離脱が少ないことが大きい。
故障しない捕手というのはそれだけで非常に使い勝手が良く、どんな時でも戸柱は大丈夫という信頼感を持てるのは大きい。
この点は嶺井とも異なる部分で、常に安定して出場して結果を残し続けられる捕手はなかなかいない。

DeNAの捕手陣は将来的に、山本・上甲・松尾らが台頭して1軍正捕手争いをしていくことになるだろう。
しかしその時にもベテラン捕手がいた方がいざという時に対処できるし、それは故障が少ない戸柱が最適だ。
逆に戸柱が移籍してしまうと、このバックアップ的な存在が伊藤光だけになり、やや不安になってしまう。

なのでDeNAは戸柱の残留に全力を尽くすはずで、3年以上の長期契約を提示するはずだ。
あとは他球団が戸柱獲得に手を挙げてくるかどうかだが、こればかりは現時点だと判断が難しいため、そういう球団が出てこないことを祈りたい。

以上が上甲の支配下登録と、今後の捕手陣についての考察結果だ。
今のDeNAは捕手陣が非常に充実しているため、この状態を保って盤石な捕手陣でチームを支えて欲しい。
そして後半戦も捕手の力でチームを勝利に導き、優勝できるよう貢献してもらいたい。

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https://note.com/hamanontan/n/necb849af3019

DeNAの前半戦総括として、全選手の評価コメントを載せた記事を作成しています。
1軍選手だけでなく2軍も育成選手も含めた全選手について、1人ずつコメントを書いていますので、大ボリュームの内容です。
興味がありましたら、是非ご覧になってください。




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