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コンテンツの争奪戦

 ボクシングの井上尚弥の強さはおそろしいほどで、登場する試合はいつも大注目。そして今夜は元2階級王者で現WBC1位の“悪童”ルイス・ネリ戦だ。東京ドームのチケットがほぼ完売というのだから、すごい。

 井上戦については地上波テレビに出てこないのがアタリマエになった。きょうはAmazonプライムの独占中継だ。たまたま加入しているから楽しませてもらうが、「つまり課金がいやなヒトは見られない時代になったのだな」と思う。

 放映権料がものすごいのだろう。そして制作費を絞りに絞っているいまのテレビ局にはそれを賄う余裕がまったくない。他方、加入者の囲い込み競争が熾烈なこうした課金コンテンツビジネスでは知名度アップのためたとえお高い買い物でも積極的に獲りにいくという戦略的判断ができる。そもそも勝負にならないのである。

 オリンピックしかりサッカーW杯しかり、これからはこうしたビッグイベントの権利は高騰するばかりで、「CM付でただでみられる」という時代の終焉はもうすぐそこに来ているの。「貧乏人は見なくてよろしい」ということなのか。「ふん、それなら無理に見てやることなんかしねーぞ」と、私は拗ねた年寄りになっていくのだろうな。
(24/5/6)

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