見出し画像

Podcast配信スタート

わたしがNVCに出会ったのは2020年。
たまたま参加した英語の本の翻訳プロジェクトが、NVCについての本でした。
そのプロジェクトに関わるまで、まったく聞いたこともなかったNVC。
おそらく、日本ではこれから知られていく単語だと思います。

NVC=Non Violent Communication
非暴力、あるいは共感コミュニケーションと訳されることもあります。
1970年代にアメリカのマーシャル・ローゼンバーグ博士によって提唱され、マイクロソフト社が組織変革に導入したことでも有名になった、コミュニケーションのプロセスです。

一言で説明するのは難しいのですが、心理学や、コーチングの手法と重なる部分もあります。
ただ、NVCは単にメソッドとして吸収し、自分のノウハウを増やす、という目的には向いていないと感じます。
もっと根源的で、自分の生き方そのものを、より平和的に構築し直す、というか。
なので、ただ知識として持っていても意味がない気がします。
実践からスタートする、そういう意味でNVCは、スキルとかメソッドというより「プロセス」という言い方がしっくりくるように思います。


一応、本を読んだり講座に参加すれば、NVCの手法は誰にでも理解できます。簡単にいうと、「自己共感」と「共感で聞く」のふたつです。
ただ、ひとりでこれを身につけるのは、ほぼ不可能なんじゃないか?と思えるんです。
その理由は、学びのプロセスで常に「他人」を必要としているから。

共感バディと呼ぶ仕組みがあったり、グループワークをして誰かに自分の話を聞いてもらう。まずは聞いてもらうんです。

この体験が、後に大きく自分の変化として現れていきます。
長年許せなかった相手と和解したり、自分自身への批判やジャッジから解き放たれたり。
長い間囚われていたトラウマが、実は自分の思考が生み出したストーリーで、事実ではなかった、ということに気づいたりもします。

グループワークの最中に、自分でも思ってもみなかった感情がみつかることがあって、それに気づくともう溢れて止まらなくなる。それはおそらくずっと封印していた自分の本当の気持ち。出したい時に出せなかった感情は、いつまでも私たちの中に残り続けて、時々胸の中で違和感としてあふれ、「気づいて!」とノックするのです。

そういったすべてを、仲間と聴き合うのがこのNVCのもっとも大事なプロセス、なんですよね。

つまり、ひとりじゃできない、ということなんですね。
学びのスタイルが、最初から「他者との協働作業」を前提としている。
だから、NVCはチームワーク構築の手法としても注目されているんです。

最近見たのは飲料メーカーのキリンホールディングスが発信している「未来シナリオ会議」というサイトです。

あ、余談ですがNVCでは、共感をもって人に接することのシンボルとして、動物のキリンを使うんですね。その共通点があってかはわからないですが、未来シナリオ会議でNVCは「分断された社会につながりを取り戻していく方法」と紹介されていました。

あともうひとつ、コクヨのMANA-Bizというサイトで、日本で数人しかいないNVC認定トレーナーの今井麻希子さん、通称コマキさんのインタビューが、とても深くてわかりやすいと思ったので紹介します。

コマキさんの講座をわたしも受けたことがあるんですが、教える立場、というより一人の人間として、おなじ目線で話をしてくれるのが印象的でした。

いろいろなワークをする時に、コマキさんがデモを見せてくれるんですが、その時その時のありのままの感情を、わたしたちの前で表現していく勇気、誰の前でも心を開いて、等身大の自分を差し出そうとする姿に一番教えられたな、という気がします。

というわけで、前置きが長くなりましたが、これからnoteとPodcastの両方でわたしの世界観を伝えていきます。
なんかもう、ありのままの自分、聞いてもらえばいいじゃん
丸腰で、いいじゃん
そんな気分です。

ボサツ耳」本日配信スタートです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?