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【2023日本シリーズ第1戦短評】アレから7年の村上様が無双する阪神、大差負けでも不気味なオリックス

タイトル写真は2016年3月31日のセンバツ決勝戦、高松商業ー智辯学園戦11回裏の最後の打球が放たれた瞬間です。たまたま自分はライトスタンドからこれを撮影していて、本当に時間が止まったかのように感じました。決着の白球がセンターの頭を越えて甲子園の芝に弾…… もう書かなくても分かるとは思いますけど、このサヨナラV打のバッターが2023年日本シリーズ第1戦阪神先発の村上頌樹投手です。たぶんこの頃から「智辯は和歌山だけじゃない、奈良のもまた強いわ」っていうイメージが世間に浸透していったような気がします。

2016年3月31日センバツ決勝戦、高松商業ー智辯学園

この大会中、低めにストレートがズバズバ決まっていて「あかん、この大会プロのピッチャーが混ざっとるわ……」と恐怖を感じていました。結果を言えば、村上投手は1人で全5試合を完投しての優勝を成し遂げました。「こら、いつかエラいピッチャーになると思うよ」と余りに強烈な印象を残してから7年が経ちました。2023年には阪神の右のエースと化し、日本シリーズの第1戦を任されて7回無失点に抑えるんですから、あの時の予感は正しかったですね。村上投手の好投に呼応するようにCSから状態をあげてきた阪神打線が普通に得点して、普通に継投して、普通に勝利しましたね。今年の阪神の勝ち方そのものでした。

一方、オリックスはというと前年と同じように山本由伸投手を立てて、同じような敗戦になりました。さはさりながら、これはそんなに悲観するようなことではないでしょう。個人的には「これはオリックスの十八番、背後霊戦法ちゃうんか?」と勘ぐってしまいますね。2022年レギュラーシーズン終盤のソフトバンク猛追からの10.2奇跡の逆転優勝も、同年日本シリーズ対ヤクルトの2敗1分からの逆転優勝も、どちらも後追いポジションを選んで最後の最後に勝ってきたからです。

2023年もそうやって阪神を先行させて後ろからプレッシャーをかけ、動揺したところを捉えて一気にブチ抜く…… そんなチャンスを待っているように思えてなりません。レギュラーシーズンでもさほど見ないような大差負けをしただけにかなり不気味です。オリックスは今後訪れるもっと大事な場面で、いつでも心理的に仕掛けやすい状況を整えているような感じがしますよ。うーん…… 明日の第2戦がどう展開するか、めちゃくちゃ楽しみですね。

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