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2024年の卯月を振り返る

東京には空が無い、と智恵子は言った。
日本には春がない、とわたしは言いたい。

なんですかこの異常な寒暖アップダウンは。

おい、気温!キミたちは薄手のカットソーとかロンTの立場を考えたことがあるのか?おおん?と小一時間問いつめたい。

ダウン&セーターの翌日がなぜパーカーとTシャツになるのよ。カラダがついていかんわ。

と、いうことでめくるめく間に通り過ぎていった4月を振り返ってみます!


仕事の報酬は仕事

今月は3月から進めていた2件の緊張感あふれる仕事が無事に納品を迎えることができました。ああ、お腹痛かった。でもどんなに苦しいプロセスだったとしてもプレゼン時、あるいは提出直後の「最高です」という言葉があれば全て報われる。

もしかしたらそのひと言をいただくためだけにやっているのかもしれない。そのことの是非はともかくとして個人的には嘘偽らざる思いです。

とくにスタートアップの経営陣が言葉にならないもやもやを、相手の予想を良い意味で裏切るような形で提示できた時は本当に気持ちがいい。そのことの是非はともかくとして俺がそう思ってんだからいいじゃねえかと思うのであります。

そして、肩の荷が降りた、ようし大型連休はひさしぶりにのんびりするぞ、と思うのもつかの間、新たにとてつもなく大きな難題が「どうぞよろしくお願いします」とやってきた。

頼まれたら、あるいは頼られたら、よっしゃと感謝は紙一重なので受けてしまうのがわたしのスタイル。ですので「あちゃあ、参ったなあ」といいながら結局連休中もあーでもない、こーでもないと仕事しているわけでして。

なんだか毎回ボスキャラをクリアし続けていくのがここのところの恒例になっているようだ。成長、という言葉はあまり好きではないが、こうやって仕事の難易度を(向こうから)上げてもらえるというのはとてもありがたい、ひとつの成長のあり方なのかもしれません。

仕事の報酬は仕事とはよく言ったものです。


今月読んだ本

『憧れの住む東京へ』岡崎武志著/本の雑誌社
『「教授」と呼ばれた男・坂本龍一とその時代』佐々木敦著/筑摩書房
『増補新版・広告コピーってこう書くんだ!読本』谷山雅計著/宣伝会議
『言葉からの自由』三島邦彦/宣伝会議
『こころ』夏目漱石著/新潮文庫
『疒の歌』西村賢太/新潮文庫

今月はこの6冊を読みました。この中で広告コピー関連の2冊についてはいずれ、広告本感想文としてnoteに書こうと思います。

『憧れの住む東京へ』はさまざまな表現者の上京譚なのですが、絶妙な人選(赤瀬川原平や浅川マキ、田中小実昌など)と当時の町の表情を描き出すことで彼らがいかに東京で表現者たり得たか、をあぶり出している点が抜群に面白い。

『こころ』は今年からはじめた「月に一冊文学を」の流れです。過去に何度も読んでますが再読しました。やはり「先生と遺書」の手紙文体が染みます。

一方『疒の歌』は同世代作家の、おそらくわたしが上京した頃と同じ時代と近い場所(昭和63年ごろ、東京北区、肉体労働)における私小説第二弾(?)で舞台を横浜に移した作品です。とんでもなく他人ごととは思えないです。

『「教授」…』は圧巻の文章量で迫る坂本龍一評なのですが知っている話もあり、知らなかった話もあり。「サマーナーヴァス」というキャリア初期の作品が中期の傑作「音楽図鑑」につながっていく、という評論は実に的を射ています。その通りだと思います。

ぜんぶ良かった(語彙力

Last Days 坂本龍一 最期の日々

リアルタイムではありませんがNHKスペシャル『Last Days 坂本龍一 最期の日々』を観ました。

ものすごい番組でした。
正座して2回、観ました。

亡くなってなお、教授の意志を感じました。ご遺族にきちんと受け継がれていると思いました。

最期、息をひきとる数時間前。意識がとうになくなっているのに教授の指はピアノを弾くかのような動きを見せます。

いったい何を弾いていたのでしょう。

教授が幼稚園の頃、生まれてはじめて作曲したという「ウサちゃんのうた」だといいな。

合掌。

一時代が終わったのである。
永垂不朽。


スナワチPOP‐UPストア・スピンオフ

詳細はいずれnoteに書きますが、毎年恒例のスナワチPOP‐UPストアに行ってきました!いやあ、今年もええもん買えたデ。行くたびにお金つこてまうけど、まあ、ほんにええ買い物でけまっせ。スナワチはええとこだっせ。グランシャトーはおまへんで。

キーホルダーとペンケースを所望していたので物色していたら「ハヤカワさん」と声をかけてくる人がいるじゃないですか。これが女性であれば恋の華も咲きまっせ、なんですが男性だったわけですね。

偉大なる後輩、世界のキタノくんでした。スナワチオウナーの前田将多さんにお願いしてツーショットを撮らせていただきました。

将多さんはいつだってカメラ(スマホ)を向けると最高の被写体になってくれます。ありがとうございます。

左がキタノ(わかりますよね)

世界のキタノくんは採用広告出身のコピーライターで、せんだって独立したばかりです。いまのところどんな分野のお仕事もお引き受けします。できない、は彼の辞書にはありません。それでもできない場合はわたしが元上司としてお手伝いします。どうか世界のキタノにお仕事を!

仕事のご依頼はわたしのnoteコメント欄からどうぞ。


国際展示場駅のローソン

最寄駅はりんかい線の国際展示場である。

そういうと大抵の人は

「ええっ!?あのビッグサイトの?」

と驚いてくれる。

まれに

「ええっ!?あのビッグエッグの?」

というギャグをかます人もいなくはないが、いったいどれぐらいの人が東京ドームのことを指していると気づくだろうか。

そんなことより。

駅に隣接しているコンビニはローソンである。反対側にはセブンもあるがわたしはもっぱらこのローソンを利用するものである。

ところが当ローソンときたら、ビッグサイトでイベントがある日は棚が空っぽになるのだ。そしてビッグサイトでのイベントは控えめに言ってしょっちゅうある。

わたしはしごおわでクタクタになったカラダを引きずってローソンの門をあける。店内を見わたす。パンの棚、弁当の棚、おにぎりの棚、すべて空っぽである。わたしはその場に崩れ落ちる。インディアン嘘つかない。

もうちょっと地域に生息する人民のことも考えて、こっそり在庫をキープしてほしいものである。そして免許かマイナカードで近隣に住所が確認できた者にはこっそりと商品をわけてくれてもバチは当たらないと思うのだがどうだろうか。

ローソン国際展示場駅店にはご一考を促したい。


というわけでビューティ・ペアばりに駆け抜ける一ヶ月だったエイプリルでしたがみなさんいかがお過ごしでしたでしょうか。

ひとつ、書こうと思ってやめた小咄として「noteが書けなくなった」があります。何を書いても誰かを傷つけるというか、誰かが少なからずいい思いをしないんじゃないか、という強迫観念に一週間ほど絡め取られまして。

仕事じゃない文章なんだから好きで書いてるのに、楽しんで書いてるのに、なんでそんなことを気にしなきゃいけないんだ、と勝手に落ちてました。

めんどくせえからもうnoteなんかやめちまおう、とも。

そこからちょっと復帰しかけて「わたしがnoteを書けなくなった理由」みたいな記事を途中まで書いて、それも削除しました。なんかそういう胸のうちの吐露みたいなのは有名な人がやるから読む価値があるわけで。みっともないし面白くないからやめた。

だいたいそんなたくさんの人に読まれているわけでもないのにねぇ。こういうのをなんていうんでしょう、取らぬ狸の…じゃなくて、虻蜂取らず…でもなくて、そうだ、取り越し苦労だ。

5月はそんな取り越し苦労のない一ヶ月にしたいなあ、とぼんやり思っています。GWも働いています。がんばります。

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