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Lo-Fi音楽部

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うわっつらで音楽を聴いてきた男の“ちょっと古い”音楽噺です。本格的な理論や批評は一切ありません。それはRe:minderの先生がたに…
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記事一覧

なにかをあきらめるとき

高校3年生の夏にこっぴどい失恋をしてしまい、もう恋なんてしないなんていってやる絶対に、と…

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さよならウォークマン

小さなころから音楽を聴くのが好きだった。 朝から晩までいつだって音楽が流れていた。 授業…

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雪の日に聴くアルバム+1

敬愛する漫画家でありイラストレーターの江口寿史先生がインスタに「2006年の発売以来、雪の日…

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【Lo‐Fi音楽部#012】How Crazy Are You?

コピーライターという仕事から足をあらって西池袋の居酒屋にアルバイトとして潜り込んだのは25…

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【Lo-Fi音楽部#011】だんしじょし

競艇選手になるための入学資金を稼ぎたい、という理由でアルバイトに応募してきたのは18歳のあ…

【Lo-Fi音楽部#010】 Gonna Get You

とにかく高校を卒業したら東京に行く、と決めていたぼくは、それであれば遊べるうちに遊んでお…

【Lo-Fi音楽部#009】Blueberry Jam

名古屋の南部に位置する南区。この南区と熱田区、港区、瑞穂区という3つの区の区境に位置する町が豊田本町である。 ちなみに豊田本町という町名はない。昭和60年に消滅してしまった。しかし名鉄常滑線『豊田本町』駅を中心としたこのあたりに古くから住む人はみな、自分たちの町を豊田本町と呼ぶ。 ちなみに常滑線の常滑って読めるだろうか。 とこなめ、である。床を舐める妖怪を想起せずにはいられない。 そんな豊田本町駅の西側には地域のランドマーク『トスカショッピングセンター』がある。 現

【Lo-Fi音楽部#008】10年に一度やってくるおかしな歌

人生の節目に…と書きかけて大げさな感じがしてやめたのですが、ぼくの生まれてからを振り返る…

【Lo-Fi音楽部#006】いま、カッコいいはどこに在るのか[邦楽ロック編]

子供のころのカッコいいは仮面ライダーであり、ウルトラマンであった。それをいつ卒業したのか…

【Lo-Fi音楽部#007】いま、カッコいいはどこに在るのか[洋楽編]

前回、同じテーマで[邦楽ロック編]としてnoteを書いた。こんな偏りのある文章など誰も読まな…

【Lo-Fi音楽部#005】BE A SUPERMAN

田口先輩がボスに内緒でアルバイトをはじめた。理由は給料が安いから。田口先輩は半年後に結婚…

【Lo-Fi音楽部#004】太陽にPUMP!PUMP!

世の中は2種類の人間でできている。 海の家で働いたことがある人間か、そうでない人間か。 …

【Lo-Fi音楽部#003】想い出のクリフサイド・ホテル

彼女が女子大小路のスナック「のりまき」で働きはじめたのは梅雨があけたばかりの頃だった。お…

【Lo‐Fi音楽部#002】We Got It!

こどものころ。 共働きの家に生まれたので、夏休みや冬休みなどまとまった休みになると父方の実家に預けられることが多かった。田舎というには語弊があるほど、ふだん生活している町よりは自然が多めのロケーション。 庄内川という一級河川があり、大きく膨らんだ河原には祖母が野菜を育てている畑があった。コンクリートで固められていない堤防。鬱蒼とした鎮守の森。「コバタ」と書かれた看板の煙草屋。 だいたい3週間ほど預けられるのだが、五人兄妹の末っ子の孫、かつはじめての男子ということから祖父