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毎月恒例!国立西洋美術館の無料観覧日に、ササッと気になる絵だけを観賞してきました

週末に、家族で上野の駅前にあるチキン料理屋さん「ラ ココリコ」へ行ってきました。ここはなかなかに人気のレストランで、よれたTシャツ姿で来ているのは、うちの家族くらい。もう少し、ラフな格好でもOKな、街のレストランへ行くつもりだったのですが、そこが休みだったため、急遽こちらにやってきたのです。

チキン屋と言いつつ、わたしが頼んだのはパスタ
そもそも「チキン屋」ではないかもです

ランチを食べながらフと思い出したのが「あ、今日って国立西洋美術館が無料の日じゃないか?」ということでした。毎月第2日曜日は、「Kawasaki Free Sunday」という日で、常設展の入館料が無料なんですよ。ステキ!

ということで、食後は家族と別れて、西洋美術館へ向かいました。

今回もコルビジュエが設計した旧館はスルーです。一気に新館へ行き、1階から吹き抜けになっている、渡り廊下のようなところから、1階のピカソなどの絵を見下ろします。ここからの眺めが好きなのです。

今さら? って思われそうですけど、やっぱり西洋美術って、居心地の良い空間が重要だなと。

ということで、新館2階の展示室で印象派などを見たあとに、一階の展示室へ行きました。そこで「あれ?」っていうくらいに、低い場所に展示されている作品がいくつかありました。

フランク・ブラングィン(1867年-1956年)
《木陰》
油彩/カンヴァス2018年度寄贈

なんだか、やたらと見づらいです。なんでだろ? と思いつつ、周りに「何で低い位置に架かっているのか」、説明が書いていないかを探しましたが見つけられませんでした。

モーリス・ドニ(1870年-1943年)
《行列》
19194 油彩/カルトン(裏から木枠で補強)
松方コレクション

最後の最後に、勇気を振り絞って監視員の方に聞いてみると、どうやら特別展「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?」に出展している作者のどなたかの提案で、子供や車椅子の方でも見やすいように展示しているとのことでした。(と、言っていた気がしますが、間違っていたらごめんなさい)。ついでに教えてもらったのが、通常、作品を架ける高さは、身長155cmの人の視線の高さに、作品の天地の真ん中が来るように展示されている……ということでした。

クロード・モネ(1840年-1926年)
《黄色いアイリス》
1914-17年頃 油彩/カンヴァス
1986年度

1階まで15分くらいで見終わってしまったので……もう一回、2階へ戻って見てみることにしました。なにせ無料の日だから、けっこう混んでいるんですよね。で、僕は誰か見入っている人がいる作品は、邪魔しては悪いので、スルーするようにしています。そのため、混んでいるほど、どんどん飛ばして進むので、半分も見られなかったのです。

ピエール・ボナール(1867年-1947年)
《坐る娘と兎》
1891年 油彩/カンヴァス
ポール・ランソン(1861年-1909年)
《ジギタリス》
1899年 テンペラ/カンヴァス
2005年度購入

このポール・ランソンさんの絵は、毎回見入ってしまいます。わたし、こういう明るい色使いが好きなんでしょうね。この作品も、なんか洋菓子の包装紙とかで使われていそうです。

下のピンクの花は何ていう花でしょうか? この季節に日本でも咲いているホタルブクロかなとも思いましたが、少し様子が異なるような気もします。

エミール・ベルナール(1868年-1941年)
《吟遊詩人に扮した自画像》
1892年 油彩/カンヴァス 1990年度購

そしてベルナールのこちらの作品も、前回、見てからとてもお気に入りです。これもやっぱり色使いが素敵な感じがします。

ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841年-1919年)の作品が3つ並んでいました。画題はそれぞれ違いますが、色調に統一感がありますね。部屋に飾る時にも、こうやって3つを並べて飾ったら良いだろうなぁという感じです。

ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841年-1919年) 
ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841年-1919年)
《ばら》
油彩/カンヴァス
山本美子氏より寄贈

これって…SOMPOの『ゴッホと静物画』みたいな展覧会で、見たような気もするのですが……違かったかなぁ。

そのルノワールの架かっている壁の反対側にあるのが、ピカソの2点です。

こちらは、相変わらず良さが分かりませんが「なにがよくて、世間での評価が高いんだろ?」と思いながら、今回もじっくりと鑑賞してみました。

パプロ・ピカソ(1881年-1973年)
《女性の胸像》
1942年
川内コレクションより寄託

《女性の胸像》については、なんとなく「オシャレだな」とは思えるようになってきました。

パブロ・ピカソ(1881年-1973年)
《小さな丸帽子を被って座る女性》
1942年 油彩/カンヴァス
川内コレクションより寄託

《小さな丸帽子を被って座る女性》の解説パネルには「ピカン特有のデフォルメは最小限に留められ、比較的調和のとれた正面観の頭部と、大きく描かれた両手が目を引きます」と書いてあります。デフォルメが最小限で、何が描かれているのかが比較的に分かりやすいので、ピカソ初心者には、良いかもしれませんね。でも、解説にあるような「厳粛さ」というよりも、すこし「どよんとした暗さ」が気になる作品です。

そして、もう一点は比較的に大きな、同じくピカソの《男と女》。これについては、さっぱり分かりません……修行不足だなぁと思ってしまうのですが、そんな落ち込まなくてもいいよ、とも思ってしまいます。無理に良さなんて感じなくてもいいし、そもそも誰かにとっては「感動するほど良い」というだけの話ですからね。

パブロ・ピカソ(1881年-1973年)
《男と女》
梅原龍三郎氏より寄贈
アンリ・ルバスク(1868年-1937年)
《窓》 1923年
油彩/カンヴァス 松方コレクション

《窓》というよりは「玄関」という感じなのはともかく、味のある作品です。これも明るい色合いなのが好みなんだろうなと思います。あとはシンプルな構成。それが悪いということではありませんが、なんで水平をとらないんだろう? と思いながら眺めていました。少し右下りなんですよね。これは狙いなのか、そもそも水平を気にしないのか?

1階の彫刻が並ぶ部屋から見た中庭です。わずかな空間ですが、新緑がきれいです。いつも「庭に出たいなぁ」と思ってしまいます。ここで一歩でも外に出られれば……散策は出来なくても、少しでも外の空気が吸えれば、もっと良い美術館だと思えそうなんおにな…。

ウジェーヌ・ブーダン(1824年-1898年)
《トルーヴィルの浜》 1867年
油彩/カンヴァス 1985年度購入
キース・ヴァン・ドンゲン(18774-1968年)
《カジノのホール》1920年
油彩/カンヴァス 松方コレクション
ジョアン・ミロ(1893年-1983年)
《絵画》 1953年
油彩/カンヴァス 山村家より寄贈

以上、作品を順不同でnoteしています。1時間も滞在しませんでしたが、良い時間が過ごせました。

この後は家族と合流して、下谷神社の祭りに行く予定でしたが、少し疲れたので、1人で先に帰りました。家族は祭りに寄って、射的を何度かやって帰ってきました。息子は、ドヤ顔で帰ってきて、ダイソーで売ってそうな景品を3つ手にしながら、「1回に1個取ってきた!」と叫んでいました。楽しかったのなら、プライスレスです……と、思うようにします。

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