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映画日記  白石和彌/監督『孤狼の血 LEVEL2』

『孤狼の血 LEVEL2』をネットフリックスで見た。

前作と別人になったような松坂桃李が主人公だ。いつまでたっても役所広司が出てこないなと思って見ている自分がいて、途中でそれに気がついて、笑った。

前作で死んでいたことをすっかり忘れていたのだ。前作を見て、まだ1週間も経っていないのに、この有様だ。私はボケたのだろうか……。最初は笑ったけど、すぐに笑えなくなった。

本当は役所広司主演の『すばらしき世界』が見たいのだ。しかし、ネットフリックにはないのだ。

映画『孤狼の血 LEVEL2』本予告①

松坂桃李は、だいぶ、やさぐれた役だったけど、前作の真面目な刑事がヤサグレたようには、見えなかった。なんだか別人みたいなのだ。

真面目人間からヤサグレるまでの段階が描かれていないから、連続した同じ人間に見えないのだ。

『LEVEL2』は、仮面ライダーvs怪人みたいだった。

仮面ライダーは、改造人間になっていない生身のヤサグレ刑事役の松坂桃李だ。

怪人は、改造された怪人並みの精神を持ったというか、人でなしの心を持ったヤクザ役の鈴木亮平だ。でもこのヤクザ像は、他の映画やドラマで見慣れた人物造形だ。しかも、演じているのが鈴木亮平だから、妙な安定感がある。

この何年かでいくつかのテレビドラマを見て、鈴木亮平の良さは知っているから、深みのある人間でも、人でなしでも、熱演してくれるのだろうという期待感を持って、見てしまっている。

鈴木亮平なら、人でなしのヤクザでも、それなり以上にやってくれるだろう、という先入観があるのだ。

しかも髪型ももみあげがないだけで、ほぼいつもの鈴木亮平だから、余計に役柄よりも、鈴木亮平が演じていると意識して見てしまう。

そんな風にすれっからして見ているから、私はもう、映画のセカイには浸れないのかもしれない。損な性分だと思う。

そんなわけでもないが、実は途中で寝てしまった。マンガみたいで、実写映画のリアルな感じがしなかったのだ。だからこの映画の結末は知らないのだ。

なんだか、映画を作った人達や出演した人達には申し訳がない。ごめんなさい。

映画『孤狼の血 LEVEL2』本予告②


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