見出し画像

ファンを放さないスピッツの魅力

始めに

横浜サンセット2013がYOUTUBEで公開された。

2013年の夏の終わりに横浜赤レンガ倉庫前で開催されたスピッツの野外での単独公演だ。もう7年前にもなる。

私の一般的な感動ポイントを述べると、光、音、自然、水、情熱、心が一つになること等が挙げられる。
この講演では全てが網羅されており、言うまでもなく特別なライブだった。

日が徐々に沈み、夜に切り替わりライトアップされるステージ。
学生時代から貪るように聞いたスピッツの曲の生演奏。
ステージの横を船が行き来する海辺。
密集し、心を一つにしている観客と、熱を届けるバンドメンバー。

忘れられるはずがないだろう。

しかもこの講演は全然チケットが取れなかった。直前までチケット探しに翻弄して、最終的には少し本位とは違う方法だったが、手に入れて見に行くことができた。苦労した分印象深い。
外から音漏れを聞きに来ている人もいた。

始まりから15分ほどで、一瞬正宗さんの歌が止まる瞬間がある。
歌詞に違和感があり注視された直後なので、全員が目を向けていたと思う。
そして、その「やっちまった」というその表情で、たぶん1万人位胸をえぐられた。「横浜サンセット奇跡の一瞬」と名付ける。5年間映像を見ていなかったけど、その瞬間については詳細を語れるほどに覚えていた。

(同じような人がいた)


その後2015年に横浜サンセットは一部映画館で上映され、「作品の映像化はないので映画館で見るように」とファンには告げられた。
せめてもと、普段あまり買わないパンフレットを購入した記憶がある。
二度と見られないだろうと覚悟していた。

それがこの度公開されたのである

私はスピッツのファンである

好きになったのは、シングルコレクションが出たあたりだ。
おそらく15年ほど前。そしてファンクラブに入って13年ほどになる。
「若葉」「君は太陽」あたりは、当時の状況も思い出せる。
スピッツとともに歳を重ねてきた。

「さざなみCD」のツアーでライブの楽しさを知り、仙台の「ロックロックこんにちは!」(スピッツ主催のフェス。その年は10周年で野外開催だった)で野外フェスや遠征の面白みを知った。
邦楽ロックを聞くようになり、今では幅広く音楽を知っていることを自分の強みとするまでになった。RSRという素敵なフェスにも出会うことができた。

失恋や競争社会、自然災害やウイルス騒動で心がすさんだとき、なぜかスピッツだけは聞き続けることができた。

わたしが幅を利かせてきても、スピッツはいつまでも私の心を放さない。
そこでファンを放さない(解放しない意)スピッツの魅力を考えてみた。

ファンを放さないスピッツの魅力

1 時の流れを感じさせない若々しく清潔感のあるルックス
現在52歳であるはず。落ち着いている今でも若々しく、見るとカッコいいな、と思わされてしまう魅力がある。


2 会場を大きく包み込む正宗氏の高音ボイス
低い声も好きなのだけれど、特に高い声がオペラ歌手のように遠くまで響き渡る。しかし、ふんわりと包むように角が丸く柔らかいのである。ハスキーであり、独特のその声は癒し効果をもつ。

3 よく分からない歌詞 たまに来る強烈な愛の言葉
一見脈絡の無いような言葉が続く歌詞。
いい例が浮かばなかったけど、例えば様々解釈のある「青い車」

生きるということは木々も水も火も同じことだと気付いたよ
愛で汚された ちゃちな飾りほど 美しく見える光

①生きることについて
②光について(愛で汚された飾り?)
ここひとつとってもよく意味が分からない。分からないまま聞いている。様々な解釈をしてそれぞれが聞く。

正宗さんは歌詞の説明はあまりしないと言っていた。「なんだ、それだけのことか。」と思われてしまうらしい。
丁寧に言葉を選んでいるところから実直な人間性が見えて、そんなところがすごく好き。

次は「恋する凡人」より

今走るんだ 土砂降りの中を 明日が見えなくなっても
君のためになんでもやる 意味なんてどうにでもなる
力では止められない
走るんだ 土砂降りの中を ロックンロールの微熱の中を
定まっている道などなく 雑草をふみしめて行く
これ以上は歌詞にできない

「これ以上は歌詞にできない」で曲が終わる。クールな表情で「大好き」とまっすぐ歌っている姿がいとおしい。そんなに好きなのか。かわいい。
子どものようなまっすぐな愛の言葉に擽られる。

4 みずみずしいポップなメロディーの曲(チェリー・ロビンソン)が有名だけれど、ゴリゴリなロックに寄せた曲もあり、バラエティー豊かで新鮮
スパイダーや8823、ラクガキ王国やオケラなんかが私は好き。
低音もきいている。

5 メンバーの仲がいいこと
今まで30年以上メンバー変更なく演奏し続けている。メンバーが正宗さんの歌詞を尊重していて、口を出さないというなんて聞くから、それぞれが尊重し合っているんだろうと推測する。仲がいいと安心してみていられる。

6 ライブでメンバーの人間性が見えてさらに愛おしくなること
見た目が派手な三輪さんが実はメンバーの中で一番健康志向で、早く寝るというギャップ。ギャップでいうとリーダーの8823での動きっぷりもすごい。上に跳ねて、跳ねながら移動し、かがみ、叫び、前後左右に歩き回り、回転し、と曲に集中できないくらい動く。もはやライブの名物ともいえる。正宗さんはMCが得意ではないのに、「ロックミュージシャンなら…」といつも遠慮がちに大きいことを言おうとする。さきちゃんは正宗さんのうしろでニコニコ笑っている。マイクがたまにあたる。
全部自分たちがかわいいって分かって変えないでいる。あざといメンバー。

7 ファンクラブ限定ライブツアー「GOスカ」が4年に一度開催される
会場のにきているお客さんの投票によってセトリが変わったり、大抽選会でグッツが配られたりする。写真撮影タイムもあり、演奏中のメンバーを思う存分残し、あとから家でにやけることができる。限定グッツも多く、優越感に浸れる。

8 数年に一度アルバムが出て、全国ツアーをこなす
つまり、数年に一度は(ファンクラブに入っていれば)ライブを見られるということ。少ないが、多くはないので、そうやって細く長くファンは課金を続けられる。

9 ファンを大事にするこだわり・心意気だろう
今回のライブについてのツイッターを、ハッシュタグで飛んでたくさん見たので引用させてもらう。


本当に誇れる推しだな。たくさん引用させてもらった。感謝している。


最後に

その「横浜サンセット奇跡の一瞬」だけでもぜひ。


おまけ もう一回戦か・・・?





よろしければサポートをお願いします。写真の勉強をしていきたいと思っています。