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酢の効果と食以外の酢の利用法 -発酵の基本知識-㊿

酢の効果

酢の主成分は酢酸です。酢酸には高い殺菌作用があり、その殺菌作用を利用し古くから食品の保存に利用されてきました。

近年では高血圧や内臓脂肪の減少、生活習慣病の予防などさまざまな健康効果があることがわかっています。


酢の栄養

アミノ酸

体の組織を再生する効果があります。免疫力を向上し、健康な体を保ちます。
美肌効果もあります。

酢酸

疲労回復効果があり、血行を促進します。リラックス効果もあります。

ビタミンB6

アミノ酸とタンパク質の代謝を促進します。血糖値の維持や免疫向上の働きを助け、細胞をつくり、筋肉の働きを調節します。

ビタミンB12

核酸(DNA)の合成を促進し、細胞を増殖させたり、赤血球の生成や神経細胞の修復を葉酸と行います。傷ついた末梢神経を修復させる効果もあります。

リン

ビタミンB1、B2と結合することで補酵素となります。歯や骨などを作る手助けをします。

ナトリウム

栄養素の吸収や神経の情報伝達、酸の中和を行います。

カリウム

不要なナトリウムを排出し、血圧の上昇を抑えます。むくみ改善効果があります。


大さじ1杯の酢がもたらす健康効果

毎日大さじ1杯の酢を摂取することによる高い健康効果があることがわかっています。

内臓脂肪の減少

肥満気味の人の内臓脂肪を12週間で4.9%減らす効果があります。

高めの血圧の低下

元々高めの人に効果があり、10週間で(上)6.5%、(下)8%平均で低下させる効果があります。

血中脂質の低下

元々高めの人に効果があり、血中総コレステロール値、血中中性脂肪が平均で18.2%減らす効果があります。

食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果

糖質など血糖値を上昇させるものを同時に取った場合、食後の血糖値の上昇を緩やかにします。

カルシウム吸収の促進効果

骨付き肉などを酢と一緒に煮込んだ場合、酢を入れない場合の約1.8倍のカルシウムを摂取できます。

疲労回復効果

疲労を感じる時はグリコーゲンが不足しており、酢を食事と一緒に摂取することでグリコーゲンを効率よく再補充し、疲労回復効果を促します。


食以外の酢の利用方法

酢は殺菌効果が高く、様々な使いきれなかった場合などでも利用することができます。


お弁当箱の抗菌

お弁当をつめる10分位前にお弁当箱をキッチンペーパーで拭いておくことで、食中毒の原因となる雑菌の繁殖を防ぎます。

キッチンスポンジの除菌

台所のキッチンスポンジを酢水に浸し15分程置くことで抗菌効果が高まります。

排水管の通りをよくする

一握りの重曹と、100ccの酢を排水管に注いだ後に水を流すことで、排水管の流れを良くし、においやぬめりなどを除去し、予防します。
洗濯機の洗濯槽や、トイレ掃除にも同様の手順で行えます。

茶渋、グラスの曇りとりに

茶渋、曇り汚れには粗塩大さじ2に酢大さじ1/2を混ぜたもので磨くと汚れが落ち、輝きが戻ります。洗い水に酢を入れて洗うだけでもツヤが出てきます。

拭き掃除に

畳、窓ガラスなどの日常の拭き掃除に使用します。台所のシンクなども水垢を取り去る効果があります。浴室などのカビやすい場所の掃除にも効果的です。

湯沸かしポットや加湿器のフィルター掃除に

酢には石灰質を落とす性質があります。水道水に含まれるカルシウムを落とす効果があります。

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