見出し画像

新型コロナウィルスがMaaSにもたらす変化とは


昨日、MaaSについて投稿(https://note.com/hajime_kunishio/n/ne6db96160837)している際に、
東急グループの実証実験が新型コロナウィルスの影響で延期となっていることが分かり、新型コロナウィルスがMaaSに与える影響が気になった。

https://iotnews.jp/archives/152628
https://response.jp/article/2020/05/12/334464.html
https://www.mri.co.jp/knowledge/mreview/202006-3.html
https://www.monet-technologies.com/news/press/2020/20200427_01

調査に当たり、以上のサイトを参考にした。

そもそも、新型コロナウィルスはMaaSにとって、逆風である。
なぜなら、人の移動が極端に減るからだ。
MaaSの目的の一つに移動需要の増加や、それに伴った周辺商業施設の収益増がある。
人の移動の減少は、MaaSにとっては第一段階でつまずいたようなものである。

●現状
 部品メーカー:自動車メーカーの生産減に伴い、納入数の減少
 ライドシェアリング:各国の外出自粛やstay-at-home orderに伴い、売上減少
 フードデリバリー:「巣ごもり需要」によって、売上上昇

●変化
 出勤用オンデマンド相乗りタクシー
 買い物代行サービスなどの生活に密着した移動サービスの増加
 大都市圏のMaaSに求められるものの変化→「ヒト」の動きから「モノ」を運ぶ需要へ(国交省によりタクシーで飲食物を宅配することが2020年9月末までの期限付きで許可されたが、恒久化を求める声も多い)
 感染者搬送用車両(ホンダ、オデッセイやステップワゴンで東京都港区と渋谷区に提供)

画像1


そんな逆風の中、トヨタやソフトバンクが出資するモネ・テクノロジーズは、
データ基盤やAPIを備えたプラットフォームの公開に踏み切った(外部アプリとコミュニケーションや連携ができる状態にすること)。
この状況下だからこそ、多くの交通事業者にこのプラットフォームを使いMaaSに参入してもらうことでデファクトスタンダードになる狙いだろう。

画像2

with コロナの世界では、MaaSの在り方も変わってくることが予測される。
「密」を避けるため、公共交通よりも、パーソナルスペースとしてマイカーや少人数の乗り合いサービスが求められるかもしれない。
MaaSに取り組む企業や自治体は時代の変化を正確に捉える必要がある。

画像3

※新型コロナウィルスによるStay-at-home orderは各国で徐々に解除されていっている
最も死亡者数の多いアメリカでは、共和党知事の率いる州ではStay-at-home orderの解除に積極的な傾向があり、
一方で民主党知事が率いる州では慎重な傾向があった。
しかし、民主党のグレッチェン・ホイットマー知事のミシガン州でも、Stay-at-home orderが解除されるなど、
経済活動再開に本格的に動き出したとみていいだろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?