見出し画像

出向のススメ (1)

3月も半ばを過ぎ、春の人事異動の季節です。前職では2月が大きな人事異動のタイミングで、毎回多くの人が配置換えや出向、異動する様子を見ていました。自分も例外ではなく、1度は地方(名古屋)の営業所へ異動、また1度は都内の畑の違う別組織へ出向する経験をしました。

さて、皆さんは出向にどんなイメージがありますか?

出向はお嫌いでしょうか?

私は出向は大きなチャンスだと思います。ここでは自分の体験を踏まえながらそのことを考えてみましょう。

私は2018年に元々所属していたインバウンド専門の旅行会社からその親会社に出向する機会を得ました。出向先でのミッションはある自治体への誘客や地域での交流・人流を創造することでした。一言でいえば公務営業ですね。

立ち上がったばかりの部署で、どうやって収益を上げるのか、予算はあるけれどどうやってその予算を達成するのかは決まっていない状態。集められた社員それぞれが持っているクライアントや案件をベースに収入を確保しながら同時に各自の専門性を発揮しながら更に営業収入を上げていく、そんなスタイルで仕事に励んでいました。

配属早々に凹むことが起こりました。私の書く日本語のメールのマナーがなっておらず、先輩社員に日本語のチェックをされることになったのです。それまで仕事で使うメールはほとんどが英語。国内の自治体の方へのメールに関するお作法を厳しく教えられました。入社して11年。これはとても恥ずかしい体験でした。ですが、ある意味で新しい言語を学ぶつもりで気分を切り替えて取り組みました。

この時の苦い経験は、その後の文章作成作業で活きました。担当するまで知らなかったことでしたが、公務案件ではかなりの量の文書を作成します。進捗報告書、MTGの議事録、出張報告書、事業報告書・・・1つの案件に膨大な資料を作成することを求められます。配属当初に厳しく自治体向けの文書作成術やビジネスのお作法を叩き込まれなかったら、とてもやっていけなったな、と振り返って思います。

さて、新しい部署ではすぐにインバウンドの知見を発揮できたでしょうか。答えはNOでした。それまで私が知っていた「インバウンド」はいわば「海外エージェント営業」というインバウンドビジネスのごく一部だけでした。エージェント営業から離れることで、自身の知っていた領域が極めて限られたものであることに気づいた瞬間でした。

ここからどうやって自分の専門性を活かしていったのか。それは次の更新で書きたいと思います。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?