萩原珈琲の文庫室

昭和3年(1928)創業。萩原珈琲の文庫室。歴史から日常まで、様々なことを本棚にストッ…

萩原珈琲の文庫室

昭和3年(1928)創業。萩原珈琲の文庫室。歴史から日常まで、様々なことを本棚にストック致します。 ●棚番号① 萩原珈琲あれこれ ●棚番号② 企画・イベント ●棚番号③ とある喫茶店の風景 ● 棚番号④ コーヒーの淹れ方 ● 棚番号⑤ 図鑑のコーナー ● 棚番号⑥ わがまま喫茶室

マガジン

  • 【棚番号1】 未来につなぐ、アナログの世界

    萩原珈琲ってどんな会社? 歴史や伝統をはじめ、紡いできた技術。 アナログの世界だから生むことができる新しい取り組みや、ひととの関わり。私たちがなぜ存在するのか?未来につなぐ、アナログの世界を、自社独自の観点で記事にして取り溜める本棚です。

  • 【号外3】ひと・町つながるシリーズ

    ひとや町がコーヒーを介しつながっていく、創造のブレンドコーナーです。売上の一部を関わりのある地域や子どもたちに寄付をいたします。

  • 【棚番号2】 企画・イベント

    期間限定コーヒーや企画。イベント出展などの記録のための本棚。 企画ができた背景、企画の楽しみ方など。イベント情報や、出展の感想などを記録しています。

  • 【棚落ち】萩原さんちのゆるゆるコラム

    4代目・萩原のゆるゆるコラム。コーヒーに縛られず、自由気ままに書いていきます。※不定期更新

  • 【号外2】私たちの代表3種と、人気の3種。

    萩原珈琲を語るうえで外せない、トップ3を走り続ける3種。また、その他にも人気の高い3種の計6種の記事を抜粋しました。

最近の記事

ひと、町、伝統。鳥取県日南町の木炭100%で焙煎する「つながるブレンド」発売。

鳥取県日南町の木炭 以前書かせていただいた「鳥取県日南町の大宮炭」を取り扱い始めた理由。それは、わたしの母の出身地であり、わたしのルーツの50%がこの町だと言う、小さな糸口からだった。町役場を訪れ、炭があることを初めてしり、そしてテスト的に使い始めた、そんな緩やかなはじまりだった。 → はじまりの記事はこちら  → 第2の故郷について詳しくはこちら かつて、たたら製鉄で栄えた町、日南町。火付きがよく高温になる炭は、この町の製鉄産業には欠かせないものだった。しかし時代とともに

    • 新たな炭の始まり。焙煎師とともに林業の皆さまの思いに触れる。

      【はじまり】 和歌山県有田川町で林業を営むマルカ林業さま(以下、敬称略)を訪問させて頂いた。灘区のいちばたけで「炭火焙煎のアナログの世界と麻袋活用・分解から遊ぶ」。そんなテーマのお話をさせて頂いた際に、ご参加されていたお客さまよりご紹介頂いたことがきっかけだった。 マルカ林業では、どの山のどの部分に植林し、伐り出して運搬するか。運搬効率・人手・工数など、複雑かつとても緻密に練られた計画に基づいて林業を営まれている。 【炭づくりのきっかけ】 もちろん、材として植栽されていく

      • 学祭で果たせそうなこと

        兵庫県立神戸高等学校の創立記念祭 地元の事業者との関わりをと、数年前からコーヒーを生徒達が販売していたが、今年は出店もさせて頂くことになった。高校生と一緒にお店に立つこともあまりないので、目的を決めて挑んだ。 ▪️初めて働く時の抵抗感を小さくする ①働くの第一歩は怖がらなくていい ②やりがいもある ③パニックにもなるし、嫌なこともある ④1時間ごとに発生する給料を意識 ⑤自分の役割、活躍できるポジションがある 公立高校では、在学中に働く(労働)は経験できないので、働くをリ

        • 炭窯を覗くとそこには…未来につなぐ、アナログの世界が広がっている

          炭窯を覗くと、色とりどりの炭の世界が広がっている。生豆が焙煎され、お店や自宅に届けられ、飲まれるカップ一杯。その物語は、簡単には語り尽くせない。お客様へコーヒーをお届けするために、欠かせないのがまず炭火の窯にぐっと迫ってみる。ただの炭のように見えるが、実は次の4種類が混合され、焙煎の熱源として活躍している。 ■ 炭火焙煎は手しごと 1.どの炭をどのくらい入れるか 2.空気の吸気量 3.窯からの排気量 この3つを職人が調整していて、「何分のときに、何度を通過するか」をいつも見

        ひと、町、伝統。鳥取県日南町の木炭100%で焙煎する「つながるブレンド」発売。

        マガジン

        • 【号外3】ひと・町つながるシリーズ
          8本
        • 【棚番号1】 未来につなぐ、アナログの世界
          15本
        • 【棚番号2】 企画・イベント
          24本
        • 【棚落ち】萩原さんちのゆるゆるコラム
          6本
        • 【号外2】私たちの代表3種と、人気の3種。
          6本
        • 【号外1】萩原珈琲のブレンドは、2つの系統?
          2本

        記事

          おかんブレンド。強さと優しさのミックス。

          母の日を前に、一年前を振り返る。 2023年2月、第4期オヤジラボが開催され、それまでに出来上がったおやじブレンドがその3月にホワイトデーで販売されていた。これらは現役を引退された男性のコミュニティ形成の難しさをコーヒー軸に解決しよう!という趣旨で現在も開催されている。 とあるひ、弊社Instagramにコメントが入った。おやじのワークショップもあるなら、ぜひ「おかん」のワークショップもお願いします。とのこと。何か企画を考えるときに物語を意識することが多いが、この時は活発な

          おかんブレンド。強さと優しさのミックス。

          無駄を重ねて喫茶店。

          印象的な店主さんの言葉。「喫茶店はいかに無駄を重ねていくか。これが個性を生むんですよ。」 この喫茶店は、入り口を入ると左手に厨房とカウンター。右に折れるとずどんと吹き抜け、お店全体が見渡せる。向かって左手に大きなガラス窓。窓から見える溜め池ののり面に四季折々の「雑草」が花を咲かせ季節を告げる。そして、奥に向かって4人がけ、長テーブルなど、スペースに応じて形の異なる家具が配置されている。 値段が安いわけではないけど、ランチを食べ終わる頃にはいつも「満足感」がある。そんなメニ

          無駄を重ねて喫茶店。

          味わい深い「いも掘り」を通じて思うこと

          萩原珈琲の「ほるもん(捨てるもの)から掘るもんへ」プロジェクト。そのキックオフは、初夏6月に始まった。 焙煎過程で出る、廃棄焙煎豆(食品残さ)を一部堆肥に混ぜ込み、その土からさつまいも芋を作るプロジェクト。観光の「芋掘り」とは全く違う工程で、 いわゆる「芋掘り体験」は、実は農家さんの作業「4. 収穫」のほんの一部だけを体験していて、本来の掘るまでの過程をすでにやって頂いているんだなぁと、あらためて実感した。 当たり前のように「買う・食べる」から、社員のみんなと「植える~

          味わい深い「いも掘り」を通じて思うこと

          オッケー、任せる。クリスマスブレンド2023

          始まりは10月中旬の「クリスマスブレンドのテーマを募集しまクリマ~ス」の一声。開発課N主任。ん?と思いつつ聞き流す。社員から公募したテーマが13案あるらしく、全員投票することになった。 全員投票の良いところはみんなが「参加している」気分になれる。悪いところは、めちゃくちゃ無難な案や「聞こえの良い」安全な案が選ばれがち。今回も、いくつか鋭いフックになりそうなテーマがあった。しかし「子どもが寝静まったあとにサンタさんが飲むコーヒー」が暫定トップ。 ここで指摘する。「人間がいつ

          オッケー、任せる。クリスマスブレンド2023

          秋のまんまるブレンド

          2023年8月31日が満月。そしてスーパームーン。その翌日から発売される「秋のまんまるブレンド」。タイミングが…と思いつつ、その背景を深掘りしてみる。J.C.Q.A.認定 コーヒー鑑定士の長いひとり言。 近年、ハロウィンで盛り上がる報道を目にすることが多く、それに向けたイベントや企画が多い。でも、本来「日本は五穀豊穣、収穫を祝い、感謝する代表的なものの一つにお月見がありますよね?」そんな声からブレンド作りが始まった。いやいや、そもそも「コーヒー」で日本文化を表現が難しいです

          秋のまんまるブレンド

          レモンにお塩でどうぞ。を思い出す。製造部社員の心づかい

          会社は、たまにピンチを迎える局面があって、その局面を何度か打開していくと、ピンチをピンチと感じなくなってくる。結果、社員もピンチを焦らず処理できるようになったり、前向きに「頑張ろう!」見たいな意識が芽生えて、なんだか今はいいチームだなと感じることが多い。 今回も、不慮の人員不足に陥り、製造部がどうしても人手が足りないんだけど、それを乗り越えよう!という強い意志が社員から感じられる。併せて、自分もよい機会なので、製造部として密着する(働いてみる)。 100g小ロット対応・ブ

          レモンにお塩でどうぞ。を思い出す。製造部社員の心づかい

          Vol.3 机上の話 帰宅前のルーティン

          毎日、机の上を綺麗にする。 当たり前なんですが、それを維持することが難しい。でも、めちゃくちゃ小さなルール4つ決めたら、机に何もない状態で帰られるようになりました。 ① 隣席の境界線に転がりやすい玉を置く →玉の位置を乱さない ② コップサイズの小さなゴミ箱 →いる要らないをその場で判断する →入らないものは即処分 →小さい、またはちぎれば入るものだけ入れる ③ 帰宅前にパソコンを引出しにしまう ④ 帰宅前の最終の形を決める →PCプラグを土産物の車にさす ①~③

          Vol.3 机上の話 帰宅前のルーティン

          「小さい」の繰り返しの結果

          // 岡山県井原市から中学生♪ 近年の修学旅行では、環境や生産の仕組みについて学ぶ時間があるようです。萩原珈琲って、SDGsについての仕組みをどのように取り組んでいるの?そんなテーマで、神戸訪問の際に私たちを選んで頂きました。 当然、コーヒー焙煎をしているのですが、最も分かりやすいことは、焙煎のエネルギーが「100%国産の炭」ってところです。 この8年間取り組んできたことが、ゆ~っくり認知されはじめ、県内外の「中高生・大学生」にお越しいただくことも増えてきました。生徒や

          「小さい」の繰り返しの結果

          気持ちの交換

          開くお店もあれば、閉じるお店もあります。 何十年も続けてこられた喫茶店。もはや地域の文化ですね。そんなお店の閉業のご挨拶に行きました。 どんなに忙しくても、明るくお話してくださる従業員のお二人。シフト上、休憩もままならない環境で一生懸命、最終日までお客さまのために!と続けてこられていました。 この度、お店はクローズしてしまいますが、お二人の気持ちや姿勢に、お客さまがお応えしていくシーンに出会いました。 ・本当にお疲れ様 ・もうあなたの珈琲が飲めなくなるなんて ・花束2

          vol.2 ひな祭りとコーヒー

          CEOの萩原です。 仕事がら、週末に妻から「○○に合う珈琲淹れて♪」と言われることが多いのですが、迷うことも多いんですよね。 今日はひな祭り翌日ということもあり、朝食にさくら餅が出てきました。コーヒーと飲み合わせるとき、さくら餅で意識したいのは次の2点。 ①上品な桜の葉香り ②あんこの強い甘味 どちらにコーヒーを合わせるかがポイントなんですが、せっかくの季節感。「桜の香り」を活かそうと思います。大まかに、次の設定をしてみます。 ①あまりボディー(重厚感)の強くないもの

          vol.2 ひな祭りとコーヒー

          2022 冬の「ふぅ、ほぉ、はぁ」

          秋のブレンドが終わった。 秋終盤は「日本の秋」と言うよりは「ハロウィン色」が強い。中秋の名月・お月見も、これくらい関心がもたれるといいな。と思いながら、ハロウィンブレンドを作った。前述(ハロウィン記事)の通り「遊び」を中心に味の七変化!を実現させるためのブレンド。実は4種類の生産国から作られている。 11月1日からの「冬のブレンドコーヒー」を始めるにあたり、トリッキーなハロウィンとは真逆の「安定感」「安心感」を求めるブレンドを作ることにした。そして、ハロウィンブレンドに用いた

          2022 冬の「ふぅ、ほぉ、はぁ」

          ハロウィンブレンド2022

          飲むたびに味が変わる。 そんな不思議なブレンドコーヒー。 ブレンドコーヒーの基本的な作り方は「飲みやすくする」。① ある特徴的な風味の豆を多くいれて、その香りを残しながらクセを弱める。 ② 混ぜる豆の種類を多くして、個性を打ち消し合い(補い合い)飲みやすく仕上げる。なので、ある程度風味が安定します。 さて、今年のハロウィンブレンドは… 一杯ずつ豆を挽いて淹れると、実は毎回香味が変化するように設計されています。お鍋の具材をお玉ですくう。そのときに、いつも均等に具材を取ること

          ハロウィンブレンド2022