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ゆるくちゆ

寛解から治癒へー。

私はワタシをゆるめたー。

”観念を手放すという観念”を手にしたともいうのかもしれないー。

本当の私じゃないものを手放ゆるしたー。とも。

表現なんてなんでもいい。

とにかくこの自然せかいとつながっている感じが今はとても心地いいのだ。

そこに溶け込む。

ここに溶け込む。



数か月前ー。


センセのセリフはこうだった。

「罹ると治らないんです」

『・・そう、ですか』

もちろん、この病気に罹ると治らないというのは以前から見聞きしてわかってるつもりだった。でも、まさか私自身の身に起こるなんて思いもよらず。

気づかず無理をしていたのかもしれない。

いつも一生懸命だった。
といえば聞こえはいいのだけれど。



ゆるけるー。



同じ病室だった藤川サンはいつも笑顔で微笑みかけてくれた。彼女の症状も末期で大変だったろうに、私のことをいつも気にかけてくれ、そのやさしさが嬉しかった。

ある日から姿を見なくなったのが寂しい。

でも、彼女はただしぜんに還っただけなんだと想うと、こうして風を感じながら息をしているいまを愛さずにはいられない。



なおくー。



『なんであんなに必死だったんだろ』

そう想うと我ながら笑いがこみあげてきた。頑張っても頑張らなくてもよかったんだ。


何から逃げてたんだろね。
何を追いかけてたんだろね。

気づかなくてゴメンね。
私の身体さん。

いつの間にか苦しめちゃってたね。

これからはもっと自然に。

わたしに満たされて生きるよ。
ゆるく赦された世界をー。



〈コンコン〉


『はーい』

「ご気分はどうでしょう」

『とてもいい感じです』

「ご病気ですが、完全に治癒ちゆされたようです👨‍🔬✨」


ワタシをゆるめたしぜんとつながったからなの。


とは言えなかったけど、”治らない”なんて死亡宣告のようなあのセリフを放ったセンセもこの日は輝いてみえた。


『ありがとうございます!』

「それにしてもすごい。このケースで寛解し治癒なんて国内でも稀ですよ」

『なんか・・病気に対しても日常に対しても私がただ思い込んでただけなのかもって』

「そうですか。人体は未知なる宇宙と似たようなものですからね。ところで、治癒のお祝いといってはなんですが。治癒・・ちゆ・・ちゅ、ちゅ」

『えっ💦💦』

「チューされたいようです💗」

『ヘンタイドクターやん!💢💢💢』


宇宙ライフシリーズ
『太陽と世晴れて』
第9話

じぶんゆるめてなおちゅー


完👶👌✨

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